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自分の山の木を使って家を建てようとすること。

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ご自身の山の木を使って家を建てたいというお施主様のご意向を受けて、諸方面に動いています。
手をかける暇が無かったけど、自分の持ってる山がある。
家をたてるにあたって、どうせならその木を使って家を建てたい。
そんなお施主様の気持ちがまずありました。
極めてもっともなご意向ですし、何とかしてあげたいと思い動いています。
ところが、
動いて見るにつけ、そんなもっともな意向が、実はとても大変なことだというのが分かってきました。
自分の山の木を使うためには、幾つかのプロセスを経なければなりません。
・計画伐採 : この伐採の方法、どこに頼むかによって内容が変ってきます。
・搬出    : 伐採した原木をその場で4m程度の製材として使える長さに切り出して、市場まで運びます。
         これが、山の状況によってとてつもなく大変な作業になることも多々あります。
・原木市場 : ここで丸太が市にかけられて、値段が決まっていきます。
         この原木市場の相場が、このところの景気の低迷もあって需要が少ないらしく、可愛そうなくら         い安い金額で取引されています。 
伐採をするにあたっては、間伐の補助として、県の方からその物件に応じた補助金を出してもらえる場合があります。
今の市場での相場から計算すると、伐採や搬出にかかる費用が原木市場での売上と補助金を足した金額と同じ位か、もっと多いということになる場合が多くなっています。
かかる費用と入る費用の差が良くてトントンということ。
つまり、山主さんに対しては、何十年も手塩にかけて育てた山の木を伐採しても、手元に入る収入が全く見込めないという、とんでもないおかしな状況になってしまっています。
これでは、山主さんとしては、山の木を切ろうという気持ちになりづらいですよね。
結果、手が入らずに荒れて弱っていく森が増えてしまっているわけです。
更に、ご自身の山の木を使おうとすると、克服しなければいけない課題があります。
先程の試算だと、伐採費用を工面するのが精一杯。
丸太も市場で全部売ってしまうので、肝心な家に使う丸太が残らないんです。
これでは困りますね。
さらに、家で使えるように柱や梁という製品にするためには、製材と乾燥をしなければなりません。
当然、その為の費用もかかってきます。
何とか、家で使う分の丸太を確保して、製材と乾燥の費用が出せるようなやり方を見つけようと、話し合いを続けています。
この話し合い自体、決して楽なものではありません。
山に関わる人達は、皆とても誠実で真面目な人達です。
その人達の苦労を考えると、もう少し安くというような話はとても申し訳ない気がしてやりづらいですね。
それでも、伐採する計画をやりくりしながら、又同時に家で必要な木をより具体的に示して動きやすくしていったりして、皆の努力でだんだん希望が見えてきました。
「大変だけと、やりかたを見つけてやるしかないよ」
と、山の人達も前向きに取り組んでいただいています。
順調に行けば、秋口に伐採をして、来年建築となります。
多くの人の努力により、いい結果となりそうで、とても楽しみなプロジェクトです。
 地元しずおかの木で、長く快適に住み継げる木の家に住みませんか?
そして、地元の森を元気にして、お子さん・お孫さんの代に豊かな環境を残していきましょう。
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