「高窓と天窓はどう違うの?」
「おしゃれな高窓に実用性はある?」
「高いところにある窓のお手入れ方法は?」
今回は、そんな疑問をお持ちの方に向けた記事です。
こんにちは、空間工房LOHASです。
今回は「高窓」について解説します。
外観にもおしゃれな高窓に、あこがれる人は多いですよね。
でも、同時にさまざまな疑問を持つのではないでしょうか?
実は、高窓には実用的なメリットがいっぱい!です。
天窓や地窓との違いや、採光(光の差し込み方)などについても詳しく解説します。
空間工房LOHASで実際に建てたお宅の実例写真をまじえながらご紹介しますので、ぜひお気軽にご覧ください。
Contents
高窓(ハイサイドライト)とは?
「高窓」とは、文字通り「高いところにある窓」です。「ハイサイドライト」ともいいます。
この場合の「高いところ」とは「天井に近いところ」と考えて問題ありません。
天窓(トップライト)や地窓との違い
同じように「高いところ」にある窓には、「天窓(トップライト)」もあります。
高窓と天窓の違いは「窓の位置」です。
高窓は天井に近い部分につける窓、天窓は「天井につける窓」。
太陽の日差しを取り込んだり、外観や内装にアクセントを加える、という効果は、どちらにも共通しています。
また「地窓」とは、地面に近い、低い位置にある窓です。
地窓は部屋の床近くにつくられ、換気や採光などの効果につながります。
高窓をつける目的や効果とは?
新築の注文住宅に多い「高窓」ですが「何を目的にしてつけているのだろう?何か効果があるのかな?」と疑問に思いませんか?
「高窓」はインテリアとしてもおしゃれで人気です。しかし、その魅力は見た目だけではありません。
やわらかな日差しが差し込む
高窓の魅力は、なんといっても「やわらかな日差し」です。
天窓は、時間帯や方角によっては「日差しが真上から直接入ってきて眩しい、暑い」となることも。
一方、高窓は室内に対して斜めから日差しが入るため、眩しすぎる・暑すぎる、という心配が軽減されます。
循環する空気の流れ
高窓を開閉式にしておけば、室内の空気を循環させやすくなります。
冷暖房を使う季節は、冷たい空気は下にたまり、暖かい空気は上にたまりますよね。
でも、高窓やシーリングファンを使えば、室内の空気を循環さえて一定の温度に保つことができます。
高窓5つのメリット
注文住宅で大変人気の「高窓」には、たくさんのメリットが!
その中から、特に生活にかかわる5つを選んでご紹介します。
デザイン性が高い
まずは「デザイン性が高い住宅が建つ」というメリットです。
家の外観は、のっぺりとしているとなかなかおしゃれな雰囲気にできません。
しかし、高窓があれば外観のアクセントとなり、建物自体が洗練された印象へと変わります。
もちろん、室内のデザイン性にも大きくかかわるため、高窓をインテリアのひとつとして取り入れるお宅も多いようです。
室内が明るくなる
次に「室内が自然と明るくなる」というメリット。
室内の窓の位置や方角によっては、昼間でも照明をつけなければ暗くなることがあります。
しかし、高窓がついていれば、斜め上からやわらかな日差しが差し込むため、室内が自然と明るくなるのです。
「人目が気になるから、室内窓のカーテンは開けたくない」という人でも、高窓があれば明るい部屋で過ごせそうですね。
解放感のある空間になる
さらに、高窓によって「解放感のある空間になる」という点もメリットです。
基本的に、壁は圧迫感があります。圧迫感を軽減するために、部屋に窓を設置するという人も多いですよね。
でも、高窓があれば、大きな壁があっても視界が抜けて、部屋自体に解放感を感じやすくなります。
解放感は「きれいな部屋、心地良い部屋」の大切な条件。高窓ひとつで素敵な部屋にランクアップできるかもしれません。
防犯面での安全性が高い
そして、重要な「防犯面での安全性」にも高窓がおすすめです。
室内を明るくしようと窓を多くすれば、その分防犯面に弱い部分が多くなるということ。
でも、高窓であれば窓の位置が高く、外からの侵入がより困難になり安全です。
また、高い位置についた高窓からは、室内の様子がわかりにくくなります。
何かと良くないことに目をつけられないためにも、高窓はおすすめです。
子どもやペットの遊び場に最適
最後は「子どもやペットの遊び場に最適」というメリットです。
やわらかな日差しが差し込む高窓の部屋は、小さな子どもやペットにとっても快適で安心できる場所。
高窓の下に、段差や簡易的な階段を用意すれば、外を見ることもできますよ。
高窓のデメリットと対策
おしゃれな上に、メリットがたくさんの「高窓」ですが、デメリットもあります。
しかし、デメリットはあらかじめ対策を立てておけば問題ありません。
掃除が難しい
まずは、掃除です。高窓は高いところにあるだけに、掃除やお手入れが困難。
「汚れは気になるけれど、仕方ない…」とあきらめなくてはならないと思っていませんか?
高窓は外からも室内からも、柄の長い道具を使えばきちんと掃除できます。
もちろん、専門業者に依頼して掃除してもらうことも可能。
月に1回、年に2回、などお掃除の間隔を決めておけば、さほど苦になることはないかもしれません。
防犯面での不安
先ほど、高窓を「防犯面での安全性が高い」とお伝えしました。
しかし、高窓の防犯面については、もう一歩踏み込んだ対策が必要です。
確かに高いところにある高窓からの侵入は困難です。しかし、高窓があるていどの大きさを超えると、不在時に侵入される可能性も。
大き目の高窓をつける場合は、割れにくい素材や、外から中が見えない面格子をつけると良いかもしれません。
高窓の種類
「高窓」は高いところにつける窓であり、どんな窓でなければならないという決まりはありません。
大きくわけると2種類の窓があるので、家族にとって実用性が高い方を選ぶと良いでしょう。
開け閉めができない「FIXタイプ」
FIXタイプとは「開け閉めができない窓」です。「はめ殺し窓」ともいわれます。
採光やインテリアを目的とした高窓であれば、FIXタイプで問題ありません。
しかし、空気の循環にも使いたいのであれば、FIX窓でない方が良いでしょう。
空気の循環にも使える「開閉式」
開閉式の窓は、必要に応じて開けたり閉めたりすることができます。
空気の循環や、外の空気を感じたいときに便利です。
ただし、暖かい季節や夏の終わりには、開けた高窓から虫が入ってくることも。
高窓を開閉式にする場合は、網戸をつけるなどの対策がおすすめです。
周囲からの視線が気になる場合は?
家の周囲に高いマンションや住宅がある場合、高窓を使っても角度によっては家の中が見えることもあります。
周囲の視線が気になる場合は以下の対策がおすすめです。
- すりガラス
- ブラインド
- 電動式カーテン
すりガラスであれば、採光をしつつ、室内を見えないようにできます。
ブラインドやカーテンもおすすめです。
ただし、ブラインドやカーテンを使う場合は、できるだけ「電動式」を。
チェーンや紐を使うタイプだと、インテリアの妨げになることがあります。
高窓の効果的な8つの場所と注意点
「家のどこかに高窓をつけたいけれど、どこにつけたらいいかわからない」という人も多いですよね。
ここからは、高窓におすすめの場所について紹介します。
それぞれに良い点と注意点がありますので、参考にしてください。
「寝室」屋根の勾配との関係に注意
寝室に高窓をつけて、夜空を見ながら眠りにつけたら最高ですよね。
でも、屋根の勾配に沿った高窓だと、夏は日中に差し込んだ強い日差しで部屋が暑く感じることも。
寝室の方角や、窓の大きさ、角度などに注意が必要です。
寝室に上手く高窓を設置できれば、自然の光で気持ちよく目覚められるでしょう。
「浴室」角度やガラスの種類に注意
「窓をつけたいけれど、難しい」それが浴室です。浴室の窓を開けられたら、カビの心配も軽減しますし、何より気持ち良いですよね。
外から丸見えにならない高窓は、浴室にはうってつけ。
ただし、周囲の住宅から見えない角度であることが大切です。
もしくは、すりガラスなど中が見えないタイプのガラスを使うと良いでしょう。
「リビングダイニング」メインの窓との相性を大切に
家族が集うリビングダイニングは、常に明るく開放的な空間であってほしいものです。
リビングダイニングのほとんどには、大きなメインの窓がつくられます。
同じ部屋に高窓をつける場合は、メインの窓との相性を大切にしましょう。
デザインや大きさ、ガラスの種類などでメリハリをつけると、より魅力的なリビングダイニングが完成します。
「廊下や階段」高窓で遊び心のあるインテリアに
廊下や階段は「部屋」ではないだけに、インテリアの手を抜いてしまいがちです。
でも、高窓を取り入れれば「一般的な廊下」が「おしゃれな廊下」に。
「普通の階段」が「遊び心のある素敵な階段に」と大変身します。
天井に近いところだけ、階段の中ほどだけ、などでもかなりイメージが変わりますので検討してみましょう。
「子ども部屋」自然な日差しで適切な室温を
子どもは発汗する力が大人ほどはない、と言われています。
また、体感温度についての感覚が不十分なこともあり、熱中症になりやすいという特徴があります。
子ども部屋に高窓をつければ、直射日光に当たり続けるという可能性が低くなるだけでなく、エアコンの効きにも日差しの影響を受けにくくなります。
高齢者の部屋も同様です。高窓を使って、健康で安全に過ごせる部屋づくりを検討しましょう。
「洗面所」高窓で清潔感のある一角に
洗面台がある洗面室は、カビや汚れが気になる場所ですよね。
でも、やわらかい照明を使っていると、汚れに気がつきにくく、いつの間にかカビが発生していた!ということも。
そんな洗面所に高窓をつけておけば、朝や日中でも自然の光で汚れに気がつきやすくなります。
いつも清潔にしておきたい場所、は「自然の光で隅々までよく見える」が大切です。
「キッチン」明るく手元が良く見えて安全・清潔
キッチンは少しでも暗く感じると、手元が不安なものです。
高窓をつければ、朝の光や日中の日差しがたっぷり入って、お料理も快適。
換気にも使いたい場合は、開閉式の窓がおすすめです。
また、油汚れなども上に上がりやすいため、掃除がしやすい位置や大きさにすると良いかもしれません。
「道路に面した部屋」外から見られることなく景色を取り込める
リビングや自室が道路に面している場合、カーテンを開けると中が丸見え、ということがあります。
高窓をつけておけば、外から見られることなく、朝や昼、夜の景色が取りこめるのでおすすめです。
もしも、周囲の背が高い住宅から中が見えてしまう場合は、すりガラスなどを採用すると安心できます。
高窓を使った超省エネの家「パッシブハウス」に注目!
高窓を上手く使った「超省エネ住宅」をご存知ですか?
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快適な家「パッシブハウス」|後悔しないために必要な3つの知識を富士市の工務店が解説
【まとめ】実用性にあふれた高窓がある家|空間工房LOHASへお任せください!
今回は「高窓」について解説しました。
「あんな高いところにどうして窓がついているんだろう?」
「あの窓、どうやって掃除するんだろう?」
そんな疑問が解消できていれば、とてもうれしいです。
家は一生を過ごす、とても大切な場所。
ぜひ、信頼できる工務店へご相談ください。
著者情報
寺﨑幸治
空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。
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