パッシブハウスとは、高気密・高断熱性能と自然エネルギーの活用し、快適な住環境と省エネを実現する住宅のことです。

気候に合わせた設計や補助金を活用により、初期費用を抑えつつ長期的なコストメリットを得られます。

この記事では、パッシブハウスの特徴や費用相場、導入時の注意点を、静岡県でパッシブハウスの設計実績を持つ「空間工房LOHAS」が詳しく解説します。

快適でサステナブルな住まいづくりを検討している方は、ぜひ参考にしてください！

 

パッシブハウスとは？

パッシブハウスとは、ドイツの物理学者であるヴォルフガング・ファイスト博士が確立したメソッドをもとに、世界中で進化・応用されてきた省エネ住宅の世界基準です。

パッシブハウスは、自然の光や風を取り入れると同時に、高気密・高断熱といった高い住宅性能や自然エネルギーを活用することで、エアコンなどに頼らず、一年を通して家全体を快適な温度に保ち、省エネを実現します。

以下の3つのパッシブハウスの特徴について詳しく解説します。

• 断熱
• 遮熱
• 蓄熱

断熱

パッシブハウス最大の特徴の一つは、外気の影響を最小限に抑える「高断熱・高気密」である点です。

壁、床、天井に高性能な断熱材を使用して、熱が外に逃げるのを防ぎます。

窓には、二重または三重ガラスと高断熱フレームを採用することで、断熱効果をさらに高めます。

住宅全体を魔法瓶のように包み込む設計によって、夏は涼しく、冬は暖かい室内環境を実現できるでしょう。

遮熱

パッシブハウスでは、太陽光を効率的に活用するために建物設計が工夫されています。

窓を南側に大きく配置し、冬場には日射熱を取り込んで暖房エネルギーを削減する一方、夏場には日射熱が入りすぎないように、庇（ひさし）や外付けブラインド、植栽を利用して遮熱効果を高めます。

これにより、自然エネルギーを活用しながら、冷暖房に頼らない快適な室内環境を維持することが可能です。

蓄熱

パッシブハウスは、蓄熱性能を持つ点も特徴の一つです。

蓄熱とは、熱を蓄えることを指し、夏場と冬場で以下のような効果を発揮します。

・夏場：蓄熱材により室温の上昇を抑える
・冬場：太陽光を蓄え、気温が低下した際に放熱して建物を暖める

建材や床に熱を蓄える素材を採用することで、日中に蓄えた熱を夜間に放出し、冷暖房の使用を抑える仕組みを取り入れた設計です。

一般的な高断熱住宅との違い

パッシブハウスは、一般的な高断熱住宅と比ベて、エネルギー消費基準がより厳格に設定されています。

パッシブハウスでは、以下の基準を満たす必要があります。

• 年間冷房需要：15kWh/m2以下
• 年間暖房需要：15kWh/m2以下
• 年間一次エネルギー消費量：120kWh/m2以下

一次エネルギー消費量とは、冷暖房や給湯など、住宅で使用するエネルギーの総量を指します。

家の性能を向上させることで、住む人の健康にも良い影響を与えます。

パッシブハウスのメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

パッシブハウスとは？パッシブデザインとの違いやメリット・デメリットを富士市の工務店が解説

パッシブハウスを建てるための費用相場

費用については、土地の状況や間取り、地域、ハウスメーカーなどによって大きく異なるため、明確な金額を提示することは難しいのが事実です。

一般的に、パッシブハウスを建築する際の費用は、高性能な断熱材や窓、熱交換型換気システムなどの導入が必要なため、通常の住宅に比べて1～2割程度高額になる傾向があります。

長期的なコストメリット

パッシブハウスは、初期費用が高いことから、不安に感じる方もいるかもしれません。

しかし、自然エネルギーを活用することで、年間光熱費の削減が期待でき、長く暮らすほど費用対効果は高まるといえます。

また、電気やガスなど、冷暖房機器に使用するエネルギー価格が上昇しても、影響を受けにくい点もメリットです。

パッシブハウスのコストについての考え方は、こちらの記事でも確認できます。

パッシブハウスの価格は高いの？イニシャルコストとランニングコストから総コストを考えよう

補助金や優遇制度の活用

パッシブハウスに直接関係する補助金はありませんが、ZEHの新築や改修にあたっては、ZEH支援事業を活用できます。

パッシブハウスは、国のZEH補助金（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）の基準を容易に満たすため、補助金の対象になります。

対象条件	補助金額
ZEHの要件を満たす新築住宅	55万円/戸
ZEH＋の要件を満たす住宅	90万円/戸

上記に加えて、蓄電システムの導入やおひさまエコキュートの設置を行うことで、追加の補助金が得られる場合があります。

＜参照＞環境省ウェブサイト：令和7年度（2025年度）当初予算（案）「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス（ZEH）化等支援事業」

また、2025年に新設された「子育てグリーン住宅支援事業」でもZEH基準を満たす住宅に対する補助金用意されていますので、確認してみてください。

補助金についての最新情報は、こちらの記事を確認ください。

【2025年版】スマートハウスに関する補助金一覧｜最近話題のGX志向型補助金も

パッシブハウスを検討する際の注意すべきポイント

 パッシブハウスは多くのメリットがある一方、導入にあたっていくつか注意点があります。

設計自由度の制約

パッシブハウスは、断熱性能や日射制御を最大限に発揮するため、建物の形状、窓の配置、方位などに一定の制約があります。

自由なデザインや複雑な形状を追求したい場合、希望通りの設計が難しい場合があります。

しかし、専門の設計士や建築士に依頼することで、制約内でも個性やデザイン性を活かした住宅が実現可能です。

設計段階で希望の条件を整理し、建築士と相談しましょう。

後悔しないパッシブハウスを建てるためには、こちらの記事も参考にしてみてください。

快適な家「パッシブハウス」｜後悔しないために必要な3つの知識を富士市の工務店が解説

信頼できる専門業者の選択

パッシブハウスは高い施工技術を必要とするため、すべてのハウスメーカーで設計できる住宅ではありません。

パッシブハウスを検討している方は、基準を満たして家を建てられる施工業者を探しましょう。

パッシブハウス・ジャパンのホームページには、基準を満たしてパッシブハウスを建てられる工務店や設計事務所が一覧で掲載されています。

空間工房LOHASは、パッシブハウス・ジャパンに登録された省エネ建築診断士が在籍する工務店です。

豊富な経験と実績を活かして、理想の家づくりに取り組むとともに、パッシブハウスの設計・施工にも力を入れています。

静岡県でパッシブハウスを検討している方は、空間工房LOHASにご相談ください。

空間工房LOHASの施工実例

日本にまだ20棟ほどしかないパッシブハウスのうちの1棟です。

静岡県富士宮市に、パッシブハウスの住宅が完成しました。

静岡県初となる、窓の断熱性能を示すUw値は0.62W/㎡kという超高性能な木製サッシを使用しています。

1台で全熱交換換気、全館空調エアコン、室温・湿度・Co2濃度・VOC、PM2.5などの空気の質をまとめて整える設備を搭載しています。

暑さや寒さの影響を最小限に抑え、光熱費を削減できる、環境に配慮したエコな住宅です。

［仕様］
延床面積：104.34㎡（約31.6坪）
屋根：瓦
外壁：ガルバリウム鋼板＋そとん壁
床：富士山のひのき
サッシ：スマートウイン佐藤の窓
パッシブハウス認定基準 クリアー
暖房需要　15kWh/(m²a)
年間冷房＆除湿需要 23kWh/(m²a)
50PA時の漏気回数 1/h　≤ 0.6
一次エネルギー消費量（PER)≤　60kWh/(m²a)
C値（隙間相当面積）　0.15ｃ㎡/㎡
換気・全館空調：ZENDER　
ヒートポンプ全熱交換型・全館空調エアコン
エコキュート460L

他にも、現在パッシブハウス認定を待っている住宅や、パッシブハウス基準を満たした住宅などの施工事例を、以下のリンクから確認できます。

まとめ｜パッシブハウスの導入を検討している方は、空間工房LOHASにお任せください！

パッシブハウスは、快適性と省エネ性能を両立した住まいとして、多くの魅力を持つ住宅です。

初期費用が高めである点や設計自由度の制約といった課題もありますが、補助金の活用や信頼できる専門業者の選択によって解決が可能です。

静岡県のような温暖な気候では、パッシブハウスの省エネ性能を最大限に発揮できます。

パッシブハウスの建築を検討している方は、経験豊富な業者に相談し、理想の住まいを実現してください。

著者情報

望月広巳

営業部部長。実際に家を建てる方が「暮らしを愉しむ」ために理想の暮らしをヒアリングしながら、個性やライフスタイルに合わせた設計の提案が得意です。自身でも普段の生活で日本酒やお料理、子育てを愉しむことを通してお客様に合ったプランをご提案できるように努めています。

空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。

また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。

施工事例はこちら→パッシブハウスin静岡,富士宮市

静岡県で、省エネ性能の高いパッシブハウスをお考えなら、空間工房LOHASにぜひご相談ください。

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静岡県富士市荒田島町8-16

TEL:0545-57-5571

FAX:0545-57-5576

Email:lohas@kobo-lohas.com

HP:https://www.kobo-lohas.jp

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