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結露が発生する温度差とは?メカニズムや結露しない家にするための方法を解説

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冬場の結露は「どうして発生するのか」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。

結露は外気と室内の温度差が主な原因となり、放置するとカビやダニ、家の劣化につながります。

結露の原因となる温度差について理解すると、適切な結露の予防ができるでしょう。

今回は結露が発生する温度差やメカニズム、結露しない家にするための方法をご紹介。

結露に悩まない新築住宅を建てたいと検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 結露が発生する原因となる温度差とは?
  • 結露を発生させないための方法
  • 新築住宅を建てる際にできる結露対策

結露が発生する原因となる温度差とは?

結露が発生する原因は、温度差と湿度が関わっています。

結露が発生する温度差と湿度の関係を知ることで、予防が可能になるでしょう。

ここからは、結露が発生する条件や温度差と湿度の関係をご紹介します。

結露が発生する条件

結露が発生する条件は「飽和水蒸気」を理解することが重要です。

また、飽和水蒸気量とは、空気1㎥に含める水蒸気の最大量を示す値です。

飽和水蒸気量

気温(℃)飽和水蒸気量(g/㎥)
-53.24
04.85
109.39
1512.8
2017.2
2523.0
3030.3

水蒸気量が飽和水蒸気量に達していると湿度は100%となり、水蒸気から水滴に変わるため結露ができます。

温度が高ければ高いほど、飽和水蒸気量は多くなるでしょう。

結露の温度差と湿度の関係

結露は、室内の温度差と湿度に関係があります。

気体が冷えていき、結露が始まる温度のことを「露点温度」と言います。

空気中に含まれる水蒸気の割合が少なければ露点温度は低くなり、水蒸気の割合が多ければ露点温度は高くなるでしょう。

たとえば、気温が20℃で湿度が50%だった場合の露点温度は、下記の計算式です。

気温20℃の飽和水蒸気量 17.2 g/㎥×湿度 0.5=水蒸気量8.6 g/㎥

飽和水蒸気量8.6g/㎥の露点温度は、大体9℃前後となります。

部屋の温度が20℃で湿度が50%場合、その空気が9℃前後に冷やされると、結露が発生するでしょう。

冬だけではなく夏にもできる結露の原因

夏に結露が発生する原因は、高温多湿であることと冷房によって空気が冷やされることに関係します。

湿度が高い夏に湿気を含んだ建材が暑さで暖められると、蓄えていた水分が放出され壁の中に入り込みます。

暑さにより冷房をつけることで、室内は外気より冷えた状態になり冷やされた空気が壁内の温度を下げるでしょう。

その後、壁内の水蒸気がエアコンで冷やされた部分に触れることで結露が発生します。

夏の結露は壁の内部など、目に見えない部分で発生するものが多く「内部結露」と呼ばれます。

雨が続く梅雨の季節は、多湿となるため内部結露が発生しやすいでしょう。

結露を放置した場合のデメリット

結露は、温度差と湿度に関係性があることがわかりました。

結露が発生し、放置した場合はどのようなデメリットがあるのでしょうか。

1.カビやダニが発生する

結露を放置すると、カビやダニが発生するのがデメリットです。

結露が発生する湿度の高い環境は、カビが繁殖しやすくなります。

結露によって発生する水分と、室内のほこりや汚れがカビの栄養源となるからです。

カビが発生することで、エサとするダニも増えやすくなるでしょう。

ダニはアレルギー物質であるため、アトピー、アレルギー性鼻炎などの健康被害が起こる可能性があります。

2.家が劣化する

結露を放置すると、家が劣化するのもデメリットです。

結露ができると天井、壁、床、柱などの木材が湿気を含み、劣化や腐食する場合があります。

結露で湿った木材はシロアリの好物となるため、注意が必要です。

万が一、シロアリが増殖してしまったら、家の木材がエサとなり劣化が進むでしょう。

シロアリ被害にあうと、家が倒壊するリスクがあります。

結露を発生させないための5つの方法

結露を放置するとさまざまなデメリットがあるため、発生させない対策をすることが重要になります。

ここからは、結露を発生させないための方法をご紹介します。

1.温度差を減らす

結露を発生させないためには、室内と外気との温度差を減らす工夫が必要です。

冬の結露は、暖まった空気が冷えた窓ガラスなどに接触すると起こります。

エアコンなどの暖房器具で、部屋を暖め過ぎないようにしましょう。

エアコンの設定温度は20℃に調整し、室温が上がり過ぎないように調整すると結露対策になります。

2.こまめに換気を行う

結露を発生させないためには、こまめな換気を行うことも大切です。

換気することで室内外の温度差を減らし、湿気を外に逃すため結露が起こりにくくなります。

部屋の湿度が高い場合は、窓を開けることや換気扇を回すなどの十分な換気をすると良いでしょう。

換気をする際は2か所の窓を開けて、風の通り道を作り効率的に湿気を逃がすことが大切です。

3.湿気を取り除く

結露を発生させないためには、湿気を取り除くことも重要です。

冬場の乾燥対策に加湿器をフル稼働させてしまうと、湿度が上がり結露しやすい環境になります。

部屋に湿気がたまってしまったら、速やかに換気し部屋の湿気を外に逃がしましょう。

結露が発生している場合は、室内の湿度が高すぎる可能性があるため、除湿器を使うのも有効です。

4.洗濯物の室内干しを控える

結露予防には、洗濯物の室内干しを控えるのも効果的です。

洗濯物の部屋干しは、室内の湿度を上げるため結露の原因となります。

どうしても洗濯物の部屋干しをしたい場合は、換気扇を回したり窓を開けたりして湿気を外に逃がす工夫をしましょう。

部屋の十分な換気をすると、洗濯物の乾きも良くなります。

5.観葉植物や水槽の湿気に注意する

結露を発生させないためには、観葉植物や水槽の湿気に注意することも大切です。

観葉植物は大気中に水蒸気を放出するため、部屋の湿度が高くなります。

水が入った水槽も水蒸気が発生するため、加湿器のように湿気がこもりやすくなります。

室内に観葉植物や水槽は、空気の入れ替えがしやすい場所に置き、十分な換気を行いましょう。

新築住宅を建てる際にできる3つの結露対策

新築住宅を建てる際も結露対策をすると、快適な住まいになるでしょう。

結露しにくい家にするためには、外気の影響を受けにくくする工夫が必要です。

換気システムを導入することや、気密性・断熱性を高める設計にすると良いでしょう。

ここからは、新築住宅を建てる際にできる結露対策を詳しく見ていきましょう。

1.換気計画を立てる

新築住宅を建てる際は、十分な換気計画を立てることで結露対策ができます。

十分に換気ができる家は室内外の温度差が小さくなり、湿気を外に逃せるため結露が起こりにくくなります。

現在は建築基準法の改正に伴いすべての建物に「24時間換気システムの設置」が義務づけられているため、プランニングをする際に確認しましょう。

新築の換気計画を立てる際は「給気」「換気」を機械で管理する「第一種換気システム」の導入がおすすめです。

第一種換気システムを設置することで、常に室内の空気がきれいになり快適な住まいになるでしょう。

新築住宅の換気システムについて、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

全熱交換気システムとは?注文住宅に取り入れる時のメリットとデメリット、換気システム「エクリア」についても解説

2.高性能窓にする

新築を建てる際に高性能窓にすると、結露対策ができます。

窓の内側にもう一枚窓を作る「二重窓」は、窓の間に空気層ができるため冷えた窓と室内の空気が接触することがなく結露が発生しにくくなります。

窓は「複層ガラス」にすると、効果的に結露予防ができるでしょう。

また、一般的に安価で流通量の多いアルミサッシは熱伝導率が高いので、結露が発生しやすくなります。

住宅のサッシを樹脂製にすると、熱伝導率が小さくなり結露対策ができます。

3.断熱性能を上げる

新築を建てる際は、断熱性能を上げると結露対策が可能です。

壁内に断熱材を設置することで、家全体の気密性・断熱性が上がり室内外の温度差が少なくなり、結露が発生しにくくなります。

高気密・高断熱住宅は省エネ住宅の条件に合えば、補助金の利用ができるのも良い点です。

国や地方自治体で補助金を活用できるため、建築費用の負担も少なくなるでしょう。

高断熱の家について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

【後悔する前に】結露ができない高気密高断熱住宅を建てる5つの対策を富士市の工務店が解説

結露しない新築を建てる際の注意点

新築住宅を建てる場合は、気密性・断熱性を高めた結露対策ができる家にすると良いでしょう。

ただし、結露しない新築を建てる際には、注意点があります。

部屋に寒い場所を作らない

結露しない新築を建てる際は、部屋に寒い場所を作らないようにしましょう。

家の中に寒い部分があると、暖かい空気と接触した時に結露が発生するからです。

部屋に寒い部分を作らないためには、サーキュレーターなどで暖かい空気を循環させることが重要です。

窓を冷やさないためには、暖房器具を窓の周辺に設置することや窓用ヒーターを利用するのも良いでしょう。

実績の豊富な施工会社に依頼する

結露対策に断熱性能を高める新築を建てる際は、実績がある施工会社に依頼することも重要です。

住宅の断熱性能を高めるには、専門性が必要であり施工会社によって品質が異なります。

経験豊富な施工会社であれば施工品質が確保されているだけではなく、保証やアフターサービスも充実しているでしょう。

空間工房LOHASは、高気密・高断熱住宅の施工実績が豊富です。

結露しない新築の相談をしたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。

【新築実例】換気システムを導入したことで結露対策ができる家

換気システムを導入して結露対策ができる家を実現した空間工房「LOHAS」の新築施工事例です。

ヨーロッパでも評判の良い省エネ全館空調「Zehnder (ゼンダー)」を導入し、外気温に左右されない室内空間を実現しました。

室内はどの部屋も設定温度と湿度をキープできるため、冬場に結露がしにくい家になっています。

「究極の快適さ」にこだわった内装は、富士山の木を使い自然の温もりを感じられます。

床は富士杉を使うことで、心地よくリラックスできる空間づくりを実現しています。

自然素材をふんだんに使って、一年中快適な室温で暮らせる家が完成しました。

まとめ|室内の温度差を理解して結露対策をしましょう

今回は結露が発生する温度差やメカニズム、結露しない家にするための方法をご紹介しました。

結露が発生する原因は、温度差や湿度と深い関係があります。

結露のメカニズムを知ることで、住まいに合った結露対策が可能になるでしょう。

新築を建てる際は、気密性・断熱性を高めて温度や湿度を一定に保てる工夫をすると、結露を予防できます。

結露対策をした家で快適に暮らしたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

空間工房LOHASは、高気密・高断熱住宅の施工実績が豊富です。

結露しない新築の相談をしたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。

著者情報

寺﨑幸治 

空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。

空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。

また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。

パッシブハウス

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