2024年11月の閣議決定により「子育てグリーン住宅支援事業」が発表され、高断熱やエネルギー消費を抑える性能を持った「GX志向型住宅」の区分が設けられました。
GX志向型住宅は、省エネ住宅の基準となっているZEH水準を大きく超える住宅性能を持っています。
ただしGX志向型住宅は条件があり、クリアすることで補助金を利用できます。
今回はGX志向型住宅の条件やメリット・デメリット、補助金の最新情報をご紹介。
この記事を全部読むとGX志向型住宅の条件について理解でき、スムーズに補助金を利用できるようになるでしょう。
GX志向型住宅の新築を希望している方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- GX志向型住宅はどんな家?
- GX志向型住宅の条件
- GX志向型住宅を建てる3つのメリット
Contents
GX志向型住宅はどんな家?

GX志向型住宅とは、ZEH水準を大きく超える断熱性能や省エネ性能の高い家のことです。
太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用することで、環境への負担を減らし節電も可能になります。
2024年11月の閣議決定により「子育てグリーン住宅支援事業」が発表され、新たにGX志向型住宅の区分が設けられました。
GX志向型住宅は通常のZEH住宅よりも4倍近い補助額が用意されているため、省エネ住宅を検討している人から注目されています。
GX志向型住宅の条件

GX志向型住宅は、ZEH水準を超える省エネ性能があります。
GX志向型住宅を設計するには、どのような条件が必要なのでしょうか。
再生エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率が「100%以上」
GX志向型住宅は、再生エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率が「100%以上」が条件となります。
太陽光発電システムや蓄電池を導入し、家庭で使用するエネルギーすべてをまかなうことで条件を達成しやすくなります。
一次エネルギーの自給自足ができることで、光熱費の削減や環境負荷の軽減ができるでしょう。
太陽光発電や蓄電池などの再生エネルギー設備は、災害による停電時にも電気を利用できます。
省エネ住宅で長く安心して暮らすために、再生エネルギー設備の導入は必要になるでしょう。
再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量の削減率が「35%以上」
GX志向型住宅の条件として、再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量の削減率が「35%以上」を達成する必要があります。
一次エネルギー消費の削減率が35%以上になることで、CO2排出量削減やエネルギー効率化が実現できます。
GX志向型住宅の条件を満たすためには、効率の良い空調設備や照明器具、エネルギー効率を上げる設計も必要です。
日本全体でカーボンニュートラルの実現を目指している中で、エネルギー効率の高いGX志向型住宅の条件は重要な意味を持つでしょう。
断熱等性能等級が「6以上」
GX志向型住宅は、断熱等性能等級が「6以上」が条件です。
高い断熱性のある住宅は、冬は暖かく夏は涼しく一年中快適な住環境になります。
断熱性能を高めるには、高性能な断熱材を壁や天井などに設置することや、断熱窓の導入が必要です。
断熱性能等級が6以上の場合、外気の影響を受けにくく暖房・冷房効率が上がり光熱費の節約にもつながるでしょう。
GX志向型住宅を建てる3つのメリット

GX志向型住宅には条件がありますが、快適な住環境を作れるメリットがあります。
ここからは、GX志向型住宅を建てるメリットを見ていきましょう。
1.補助金【子育てグリーン住宅支援事業】を活用できる
GX志向型住宅は「子育てグリーン住宅支援事業」の補助金を活用できます。
子育てグリーン住宅支援事業は、新築住宅を建てる子育て世帯などに対して省エネ住宅や、省エネ改修リフォームをする際に補助金が交付される制度です。
2050年カーボンニュートラルの実現に向けた制度であり、新たな区分として「GX志向型住宅」が加わりました。
「GX志向型住宅」の区分は、補助金額が高く費用負担を大幅に削減できます。
GX志向型住宅の対象要件
GX志向型住宅の補助金対象者は、子育て世帯に関係なくすべての世帯が対象です。
ZEH基準の水準を大きく上回る高性能省エネ住宅(GX志向型住宅)の、新築であることが要件です。
GX志向型住宅は、3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 断熱等性能等級6以上(HEAT20 G2レベル)
- 一次エネルギー消費量の削減率35%以上
- 再生可能エネルギーによる一次エネルギー消費量の100%以上削減
ただし、寒冷地の場合は一次エネルギー消費量の削減率75%以上でも可能です。
都市部の狭小地等は、再生可能エネルギー未導入(ZEH Oriented)でも対象となるケースがあります。
GX志向型住宅の補助金額
GX志向型住宅の補助金額は、下記の表の通りになります。
住宅用蓄電池は、ディマンドレスポンス対応可能な蓄電システムに限ることに注意しましょう。
補助金種類 | 補助額 |
GX志向型補助金額 | 最大160万円/戸 |
住宅用蓄電池の導入 | 最大1/3 (GX志向型補助金額にプラス) |
GX志向型住宅の補助金は「GX経済移行債」と呼ばれる国債発行でまかなう計画であり、500億円の予算で300万戸弱への補助を想定しています。
光熱費を節約できる
GX志向型住宅は、光熱費を節約できるのもメリット。
断熱等性能等級6以上のため、冷暖房効率が向上し光熱費を大幅に抑えられるからです。
夏は涼しく冬は暖かい住宅環境により、省エネルギーが実現できるため長い目で見てランニングコストがかかりにくいでしょう。
税制優遇などを受けられる可能性がある
GX志向型住宅は、税制優遇などを受けられる可能性があります。
住宅ローンや固定資産税、登録免除税などの軽減を受けられる場合があります。
ただし、現時点ではGX志向型住宅が要件になっているわけではないため、長期優良住宅や認定低炭素住宅の認定が必要です。
GX志向型住宅を建てる2つのデメリット

GX志向型住宅はさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。
デメリットを把握して、早めに対策すれば解決が可能です。
ここからは、GX志向型住宅を建てるデメリットを解説します。
1.初期費用が高くなる
GX志向型住宅のデメリットは、初期費用が高くなることが挙げられます。
ZEH住宅基準よりも断熱性を上げることや、太陽光発電、蓄電池などのシステムを導入することで建築費用がアップするからです。
ただし、GX志向型住宅の初期費用は補助金を有効活用することで、負担を減らせます。
GX志向型住宅を建てる際は、プランニングの段階から補助金の準備をして適切な資金計画を立てましょう。
2.太陽光発電量が見込みよりも少なくなる可能性がある
GX志向型住宅は、再生可能エネルギーの利用として太陽光発電の導入が必要になります。
太陽光発電は晴れた日の昼間に発電するシステムになるため、日照時間が短い地域や日当たりが悪い土地はエネルギーを確保できないリスクがあります。
太陽光発電で十分な電力を確保するためには、敷地の日当たりや住宅の構造設計を考慮しなければなりません。
また、太陽光発電は導入してからも、メンテナンスが必要になることを把握しておきましょう。
エネルギー効率化による光熱費の節約とともに、ランニングコストをトータルで考えて資金計画を立てるのがおすすめです。
GX志向型住宅を建てる際の注意点

GX志向型住宅を建てる際は、メリット・デメリット両方を把握して適切な資金計画を立てることが大切です。
GX志向型住宅を建てて後悔しないためには、注意点も理解しておきましょう。
補助金の条件を十分に確認する
GX志向型住宅に向けた補助金は、新築住宅や改修等の工事期間が設定されています。
2025年からの子育てグリーン住宅支援事業は正式な申請期間はまだ発表されていませんが、今後の開示情報を注視していく必要があります。
ホームページなどで新しい補助金情報を入手し、施工会社と相談しながら早めに申請準備をしましょう。
実績のある企業に施工を依頼する
GX志向型住宅は、実績のある企業に施工を依頼することが重要です。
実績のある施工会社であれば、補助金申請も経験豊富なため対象要件を満たした設計の提案ができます。
また、地域密着型の施工会社は、その土地に合わせた太陽光パネルの設置やプランニングも安心して任せられるでしょう。
空間工房LOHASは、GX志向型住宅条件を満たすスマートハウスの施工実績が豊富です。
スマートハウスについて詳しく知りたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。
新築住宅を建てるならGX志向型住宅条件を満たすスマート・オフ・グリッド・ハウスがおすすめ

GX志向型住宅条件を満たす住宅を建てたいなら、空間工房LOHASのスマート・オフ・グリッド・ハウスがおすすめです。
スマート・オフ・グリッド・ハウスは、電気を極力買わずに住環境を整えられる快適な家のことです。
2024年に閣議決定された子育てグリーン住宅支援事業の目玉である「GX志向型住宅補助金」区分の条件を満たしています。
スマート・オフ・グリッド・ハウスには多くのメリットがあり、長く居心地よく住める住環境が整うでしょう。
スマート・オフ・グリッド・ハウスの特徴は下記の内容になります。
<スマート・オフ・グリッド・ハウスの特徴>
- 太陽光発電や大容量蓄電池を導入することで、停電時でも普段通りの生活
- 断熱等級5等級でZEH強化外皮基準をクリアした高気密・高断熱の住宅
- パッシブ設計により夏は遮蔽、冬は日射取得が可能で一年中快適な室温
- 気圧調整式第一種全熱交換機「エクリア」を導入し、家の中がきれいな空気
- AIクラウドHEMS「省エネの達人」を導入することで、電気の使用状況、発電量、蓄電量、買電、売電を見える化
- 混合水栓一体型電解水素水整水器「GRACIA」の水で、安全で健康的な暮らしを実現
- 地震時の揺れを抑える「制震ダンパーevoltz」を設置して、耐震性を高めた住宅
GX志向型住宅の条件を満たした省エネ住宅を建てるなら、家族が安心して暮らせる住宅「スマート・オフ・グリッド・ハウス」がおすすめです。
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電気をほぼ買わなくて良い暮らし「スマート・オフ・グリッド・ハウス」
まとめ|GX志向型住宅の条件を理解し快適な住宅を建てましょう

今回は、GX志向型住宅に必要な条件やメリット・デメリット、補助金の最新情報もご紹介しました。
GX志向型住宅の条件を満たした住宅は、省エネにより節電ができることはもちろん快適に暮らせる環境を整えられるのが大きなメリットになります。
デメリットもありますが、事前に把握してしっかり対策すれば理想の住まいが実現できるでしょう。
GX志向型住宅で居心地の良い住まいを建てたい方は、ぜひこの記事を参考に検討してみてください。
空間工房LOHASは、GX志向型住宅条件を満たすスマートハウスの施工実績が豊富です。
スマートハウスについて詳しく知りたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。

著者情報
寺﨑幸治
空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。

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