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エアコン1台で快適な高気密高断熱住宅をつくるには?夏と冬の使い方を富士市の工務店が解説

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吹き抜けのあるリビング
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「高気密高断熱住宅にして、エアコン1台で快適な暮らしをしたい!」

そのようなイメージを持って高気密高断熱住宅を建てた方が、実際に夏や冬を過ごしてみて

夏は「むしむしして暑い」、冬は「寒くてエアコン代が高い」

などと後悔している方もいらっしゃることをご存知でしょうか?
本来、高気密高断熱住宅を建てることで一般的な住宅に比べて夏は涼しく冬は暖かい、快適に過ごせる家にすることが可能です。

今回は「エアコン1台で快適な高気密高断熱住宅にするためにどのようにすればいいのか?」について解説します。
そのためには高気密高断熱の特徴や手法をよく理解することが重要です。
それに合わせてエアコンの選び方や設置方法、設定温度などの使い方も重要なポイントとなりますので順を追ってご紹介いたします。
 

この記事を読むとわかること

・高気密高断熱住宅はエアコン1台で快適に過ごせるのか?

・エアコン1台で快適に過ごせる高気密高断熱住宅のつくり方がわかります。

・エアコンと一緒に使うと効果的なアイテムがわかります。  

 

高気密高断熱住宅はエアコン1台で過ごせるのか?

エアコン

まずは気密性能・断熱性能を確認

高気密高断熱住宅は、エアコンなどの冷暖房器具で冷やしたり、温めた室内の熱を蓄積する性能が高いということになります。

そこで、高気密高断熱住宅の性能を建てる前にしっかりと確認しましょう。

・高気密=C値の数値を確認→現場での気密測定にて計測

・高断熱=Ua値の数値を確認→使用する断熱材や窓などの性能により計算

  関連記事:【失敗から学ぶ】寒くない高気密高断熱の家を建てる5つのポイントを富士市の工務店が解説  

 

エアコン性能を確認

部屋の大きさに合うエアコンを設置するために、事前にエアコンの性能を確認しましょう。

一般的な性能の住宅の場合、LDK(12〜18畳)に設置するエアコンとして、20~26畳用程度の能力を有するものを設置しなければならないと言われています。

本体価格だけでも20万円以上しますので、各部屋に設置することになるとエアコン代だけでも50〜80万円ほどの予算が必要となります。
しかし、高気密高断熱住宅であれば、最低限の畳数(6畳〜8畳)のエアコンで快適な住環境にすることが可能です。
エアコンをONにしたら設定温度までフル稼働し、設定温度に達した段階で、エアコンのフル稼働が止まります。
これは気密断熱性能の保温力によって温度変化が生じにくいので、長時間フル稼働しなくてもよい状態となります。
 

 

設置する位置を確認

エアコンが効果的に稼働できるように設置する位置にも注意が必要です。
高気密高断熱住宅に限ったことではありませんが、せっかく高性能なエアコンを購入したのに「効きが悪い」ということにならないように以下のポイントに注意しましょう。

・エアコンの周りに通気スペースをつくる

・エアコンのと室外機を近い位置に設置する

・エアコンの設置位置は四方の壁の中で、短辺の壁に設置する

・暖房運転のときにエアコンの下に障害物がない

 

設定温度を確認

人が快適に感じる温度とエアコンの設定温度はイコールではありません。

快適に過ごすために、過度な電気代を必要とする生活では持続可能ではありません。
できるだけ低コストで環境にも配慮し、快適な室内空間をつくりたいものです。

環境省によるとエアコン使用時の適切な室内温度を、夏は28℃・冬は20℃として推奨しています。

しかしこの温度は、環境に配慮し、自分たちの衣服や室内の改善による室内温度の目安になります。

参照: 環境省|クールビズ COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。
参照: 環境省|ウォームビズ COOL CHOISE 未来のために、いま選ぼう。  

 

エアコン1台で快適に過ごせる高気密高断熱住宅にする7つの方法

快適なリビング

方法①:気密・断熱性能は必要十分か?

建ててから後悔しないために、設計段階で気密性能と断熱性能は確認しておくことが必要です。

家づくりを検討している工務店が推奨している断熱性能(Ua値)や既に建てている住宅の気密性能(C値)の実績値を出してもらうことによって、保証された性能を事前に把握しておくことができます。

そして高気密高断熱住宅は、住む人の快適な環境を作るだけでなく、結露やカビの発生も抑制することで「家の長寿命化」にも貢献します。

関連記事:高気密・高断熱は必要なの?メリット・デメリットを富士市の工務店が解説します  

方法②:シンプルな間取りか?

1台のエアコンで快適に過ごせる空間を実現するために「できるだけシンプルな間取り」にすることをおすすめします。

複雑な間取りにすることで、施工上の欠陥が生じやすいリスクが高まります。
同時に間仕切り壁、ドアなどが増えるため、空気の循環がしにくくなります。
将来的にも生活の変化によりリフォームをしやすくするためにも、可変性のあるシンプルな間取りにすることで、

住環境だけでなく家本体の耐久性も向上し、長持ちさせることが可能になります。  

 

方法③:換気システムは適切か?

高気密高断熱住宅の場合は、第1種換気システム(給排気を機械で行う)がマストとなります。

また、熱交換器が付いているタイプにすることで、室内温度をなるべく変化させずに空気の循環が可能となるので、電気代削減にも貢献します。  

 

方法④:部屋の過ごし方

一般的に省エネなエアコンの使い方として、

・夏場は外気温が設定室温を上回る少し前に冷房を開始し、外気温が設定温度を下回ったら冷房を停止

・冬場は外気温が設定温度を下回る少し前に暖房を開始し、外気温が設定温度を上回ったら暖房を停止という稼働をすることで、快適な室内環境をつくりつつ省エネにもつながります。

しかし、こまめにON/OFFを切り替えることは現実的には不可能だと思います。
高気密高断熱住宅では温度変化が少ない環境をつくりだすことが可能です。
エアコンはON/OFFの動作が、一番電気を消費するタイミングであるため、付けっぱなしにすることを推奨しています。

また、換気システムも第1種換気システム+熱交換器により熱損失を抑えることで、より省エネを実現しながら快適空間をつくることが可能となります。

 

方法⑤:設定温度と体感温度

環境省が推奨する適切な温度で設定することで省エネに貢献し、それにより快適な体感温度を実現できれば、持続可能な暮らしとなります。
そのために以下のような温度のときに人体に及ぼす影響を把握しておきましょう。

・31度以上→熱中症の危険性

・外内の温度差10度→頭痛の症状

・室内18度以下→ヒートショックの危険性

・室内10度以下→低体温症の危険性

外気温と室内気温の差で様々な人体への影響がありますので、極端な温度差を生じさせないように快適に感じる温度である、夏場の25~28℃・冬場の19~22℃を目安に設定をしましょう。  

 

方法⑥:湿度の調整

快適な体感温度にするためには、湿度の調整も重要です。

湿度が高いことで蒸し暑く感じ、湿度が低いことで寒く感じます。
人が快適と感じる湿度は40~60%が良いとされていますが、日本の気候に合わせると、「夏は除湿、冬は加湿」をして60%前後の湿度を保つと良いとされています。

 

方法⑦:遮熱対策(夏:すだれ/冬:カーテン)

夏場は日差しを遮る「すだれ」を設置、冬場は断熱効果のある「カーテン」などのアイテムを併用すると、よりエアコン効率を高めることができます。


次の章では夏場と冬場でそれぞれ併用すると効果的なアイテムをご紹介いたします。
 

【夏場対策】エアコンと一緒に使うと効果的なアイテム

ひまわり畑

扇風機(サーキュレーター)

一緒に使われる代表格として、扇風機(サーキュレーター)になります。
夏場、冷やされたエアコンの風は下に向かって流れます。
冷やされた空気は重いため、下に溜まりがちとなり、足元が冷える原因となります。
そこで扇風機(サーキュレーター)で室内の空気の流れをつくり、まんべんなく部屋の温度を一定にする効果が期待できます。
 

 

すだれ/タープ

窓からの日差しは室内の温度をあげる大きな要因の一つです。
外からの日差しや熱を遮ることで、エアコンや扇風機(サーキュレーター)の効率を高めてくれます
また、すだれやタープをうまく併用することで部屋を冷やすための消費電力を抑制でき、室外機にも「日よけ」を付けるとさらに効果がアップします。
 

 

遮光カーテン

日差しをさけるために遮光カーテンもおすすめです。
太陽光をしっかり遮りたい場合は「遮光カーテン」を使用し、熱は遮りたいけれど光はしっかり取り入れたいという場合は遮熱性能を持つカーテンを使うと良いでしょう。

遮光や遮熱性能の目安として、「日本インテリア協会(NIF)」が機能性表示マークを定めています。
機能を満たすカーテンには専用のアイコンを表示しているので、それを目安にすると選びやすいので参考にしてみてください。

参考:日本インテリア協会(NIF)|機能性表示マーク  

 

【冬場対策】エアコンと一緒に使うと効果的なアイテム

冬景色

カーテン

カーテンは素材や織り方の選び方で保温性が変わります。
ドレープカーテン(厚手素材のカーテン)は一般的に保温性能が高いカーテンになり、その中でもコットン製のものは防寒だけでなく、調湿作用にも優れています。
またカーテンの織り方も主に3種類(平織、綾織、朱子織)あり、より密度が高い素材や織り方をしているカーテンを選ぶことがポイントです。
 

 

カーペット式床暖房

暖かい空気は上に溜まる性質があり、エアコンから出る温風は天井付近に溜まります。
そこでカーペット式床暖房を併用することで足元から暖まり、エアコンの設定温度を上げなくても快適に過ごすことが可能となります。
また、カーペットの下に断熱シートを敷くとさらに熱伝導率が高まる効果があります。
プラスαでこたつを併用すると、さらにカーペット式床暖房の熱が蓄熱されるので、保温性能の向上と電気代削減のメリットの両立が可能です。

 

扇風機(サーキュレーター)

夏だけでなく冬も扇風機(サーキュレーター)は活躍します。
暖かい空気は上に溜まる性質があるので、エアコンから出る温風も上に溜まります。
扇風機(サーキュレーター)を天井に向けてエアコンの下に置き、エアコンの送風口に向けて正面に置くと暖かい風を循環してくれます。
エアコンの設定温度を上げずに部屋全体を効率的に暖かくすることができるので、一年中活躍するアイテムと言えるでしょう。

関連記事:【失敗から学ぶ】寒くない高気密高断熱の家を建てる5つのポイントを富士市の工務店が解説  

 

エアコン1台で快適な高気密高断熱の注文住宅事例

空間工房LOHASは「高気密・高断熱・高換気」の3つを軸に、冬暖かく夏も過ごしやすい家づくりをしています。お年寄りから赤ちゃんまで過ごしやすいLOHASの施工事例の一部をご紹介いたします。

奥に広がる旗竿敷地の家 in 富士市

奥に広がる旗竿敷地の家 in 富士市 その他の写真は施工事例

こちらのお宅は通りに面する手前の土地が小さく、奥に行くと広がる旗竿地。 その土地の形状を使って、奥に行くほどにプライベートを楽しめる空間のある奥に広がりのある家となります。手前からは見えない位置に離れの物置があり、その屋根を2階のベランダとして使うことができます。広々としたベランダと行き来がしやすい2階のリビングでは人目を気にすることなくくつろげます。2階リビングは壁一面がキャットステップに。トイレには猫用の扉があり、勾配天井にも自然木を貼った開放感のある木の家です。

[仕様]
延床面積:115.92㎡(約35.02坪)
C値(隙間相当面積)0.39c㎡/㎡
UA値0.42W/㎡K
屋根:ガルバリウム剛板
外壁:ガルバリウム剛板+そとん壁
床:アカシアフローリング
サッシ:断熱サッシトリプルガラス
澄家(24時間換気)太陽光発電  

 

富士山麓 平屋の二世帯住宅 in 富士市

富士山麓 平屋の二世帯住宅 in 富士市 その他の写真は施工事例  

平屋でありながら親世帯も子世帯も平屋で暮らせる家。アウトドアが大好きなご夫婦は、広い土間リビングで薪ストーブを焚き、キャンプ用品をすぐに車に積み、さっと出かけることができる大きなガレージ。玄関が2つあり、親御さん世帯の方は、別のドアからお客さんをお出迎え。気兼ねなく二世帯で暮らしながら、長くて広いウッドデッキでつながっている。富士山麓の景色を楽しむ平屋の二世帯住宅です。

[仕様]
延床面積:155.56㎡(46.96坪)
UA値:0.46W/㎡K
屋根:ガルバリウム剛板
外壁:ガルバリウム剛板
床:アカシアフローリング
澄家(24時間換気)
サッシ:サーモスII H LOW-E  

 

25坪 自然の中に移住する in 富士ヶ嶺

25坪 自然の中に移住する in 富士ヶ嶺 その他の写真は施工事例  

鳥のさえずりや風の音を聞きながら家の外にも中にも自然を感じて暮らしたいと林の中に家が建ちました。より自然を感じられるように断熱性の優れたトリプルガラスの窓を一面に4つ配置し、梁を残して2階まで吹き抜けを作り空間が大きく見える工夫をしています。黒いアイアンを手すりや棚に使い空間を引き締め、2階にはこもってテレワークできる部屋を作り、家でお仕事もできるようにしています。

[仕様]
延床面積:83.56㎡(25.28坪)
屋根:ガルバリウム剛板
外壁:ガルバリウム剛板
床:アカシアフローリング
澄家(24時間換気)
サッシ:サーモスX トリプルガラス

 

まとめ 

高気密高断熱住宅は、適切なサイズのエアコンを使用することで、消費電力を抑えることができて、少ない電力量で冬は暖かく、夏は涼しく過ごすことができます。
また、シンプルで間仕切りが少ない間取りであれば、一台のエアコンで部屋中の温度を管理することも可能です。

空間工房LOHASでは創業から「高気密・高断熱・高換気」の3つを軸に、北海道でも冬暖かい性能の家づくりを行なっています。
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