「エコクロス」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?「エコクロス」は壁紙の一種ですが、実は自然素材の家との相性が良いということで大きな注目を集めています。
そこで今回の記事では、自然素材の家にぴったりの「エコクロス」についてご紹介していきます。地球に優しい壁紙でサスティナブルな生活を始めたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事でわかること
・エコクロスについて理解が深まります
・エコクロスがなぜ自然素材の家と相性が良いのかわかります
・エコクロスの活用アイデアがみれます
エコクロスとは
エコクロスとは「環境壁紙」とも呼ばれており、いくつかの種類があります。ここからは、エコクロスの特徴についてそれぞれの種類ごとに詳しく解説します。
珪藻土壁紙
珪藻土壁紙は、珪藻土を表面に吹きつけたものをいいます。珪藻土壁紙の特徴は消臭効果や調湿効果があることです。
珪藻土を壁に塗装した場合に比べて消臭効果や調湿効果は低いですが、土壁のような味わいのある壁紙にしたい人におすすめです。
漆喰壁紙
漆喰壁紙は、漆喰を表面に塗ったものをいいます。漆喰壁紙の特徴は消臭効果や調湿効果があることです。
漆喰を壁に塗装した場合に比べて消臭効果や調湿効果は低いです。しかし、塗装の場合は「ひび割れしやすい」「リフォーム費用が高くなる」といったデメリットもあります。
そのため、漆喰壁紙は「ひび割れしない」「リフォーム費用を安く抑えたい」という人におすすめです。
和紙壁紙
和紙壁紙は、和紙を使った壁紙のことをいいます。通気性・吸音性に優れているのが和紙壁紙の特徴です。また、丈夫で高級感があるという特徴もあります。
代表的な和紙壁紙といえば、1000年以上の歴史がある「土佐壁紙」があります。そのほかにも「京和紙」や「玉紙」なども有名です。
「土佐壁紙」「京和紙」「玉紙」の特徴はそれぞれ異なります。
土佐壁紙は眩しい日差しを優しく取り入れる効果があります。京和紙はカビを防ぐ効果や菌を防ぐ効果に優れているのです。さらに、玉紙は水をはじく特徴があるため水拭きができます。
オレフィン壁紙
オレフィン壁紙は、オレフィン樹脂を主原料とした壁紙のことをいいます。オレフィン壁紙は汚れに強いといった特徴があります。
万が一、汚れがついてしまった場合でも、ビニールクロスと同様に水拭きができるため掃除などのお手入れが簡単です。
また、焼却した場合でも有毒ガスがほとんど発生しないため、オレフィン壁紙は地球環境に優しい壁紙といえます。
ケナフ壁紙
ケナフ壁紙は、ケナフを主原料とした壁紙のことをいいます。ケナフは木材と同じような性質を持っています。ただ、木材ではないため木を伐採することはありません。
ケナフ壁紙は、薄くて硬いことで下地の凹凸が目立ってしまう点がデメリットとしてあげられます。また、汚れがつきやすいです。
しかし「ケナフ壁紙を廃棄しても土に自然に還る」「有毒ガスの発生がない」など、地球環境に優しい壁紙でもあります。
コットンクロス
コットンクロスは、有機栽培で育てたコットンを主原料とした壁紙のことをいいます。コットンクロスは、柔らかく優しい触り心地があるほか、通気性・透湿性があり結露が発生しにくいのが特徴です。
しかし、水分や汚れが落ちにくくシミになってしまうという点がデメリットとしてあげられます。ただしコットンクロスの中には、水をはじく加工や汚れにくい加工が施されたものもあります。
エコクロスのメリット・デメリット
エコクロスのメリットとデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。ここからは、エコクロスを使う上でのメリットとデメリットについてそれぞれ解説していきます。
メリット
エコクロスは、焼やしてもダイオキシンなどの有害ガスが発生しないため地球環境に優しいです。
また、ホルムアルデヒドが発生しないことや可塑剤を使っていないことによって、人の健康にも悪影響を及ぼしません。
ビニールクロスと比べて通気性の高さに優れているのがエコクロスです。通気性の高さから湿気がこもりにくいのです。また、ビニールクロスと違って独特な臭いがありません。そのため、ストレスを感じにくいのではないでしょうか。
また、漆喰と比べるとエコクロスは施工費用が高額ではないため、費用を抑えて自然素材を楽しみたい方におすすめです。
デメリット
ビニールクロスに比べて、エコクロスは水分や油などの汚れがつきやすく、水拭きできないものが多いです。そのため、キッチン周辺やトイレなどの水回りには使用できないものもあります。
また、エコクロスは薄く破れやすい素材でありながら、補修できないものが多いのが特徴です。
さらに、エコクロスを施工する際は高い施工技術が求められます。「シワがついてしまった」などのトラブルを避けるためにも、実績のある施工業者に依頼することが重要です。
なぜ地球環境に優しいのか
エコクロスは「地球に優しい」といわれています。地球に優しいといわれている理由は、エコクロスを燃やしてもダイオキシンなどの有害ガスが発生しないためです。
ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシンとポリ塩化ジベンゾフランをまとめて、ダイオキシン類と呼びます。ダイオキシンは、ごみを焼却する場合など「炭素」「酸素」「水素」「塩素」が熱せられるときに副生生物として発生してしまいます。
有害ガスが発生せず地球環境へ悪影響を与えないことから、エコクロスは地球環境に優しい壁紙といえます。
また、脱炭素化をかかげたカーボンニュートラルの施策により、日本の住宅において2025年には省エネ住宅の義務化が決定しています。サスティナブルな生活をするためには住宅性能そのものを向上しなければなりません。
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エコクロスと自然素材の家の相性
自然素材を使った家に、エコクロスを取り入れたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
そこで、エコクロスと自然素材の家の相性について詳しく解説していきます。
調湿効果が高まる
自然素材の家の建材には、天然素材が使われています。
たとえば、珪藻土などの調湿性を持つ建材を使っている場合を考えてみましょう。エコクロスにも調湿性のある藻土壁紙・漆喰壁紙を選ぶことで調湿効果を高められます。
さらに調湿石膏ボードと組み合わせることで、より高い調湿効果が期待できます。
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安全に快適に過ごせる
自然素材の家は、ホルムアルデヒドなどの化学物質が発生しません。そのため、シックハウス対策につながるといわれています。
また、エコクロスも人の健康に悪影響を与えないものです。さらに、シックハウス症候群の原因になるホルムアルデヒドを吸着するものもあります。
自然素材の家にエコクロスを取り入れることで健康への悪影響を気にすることなく、より安全に快適に過ごせるようになります。
落ち着きを与える
自然素材の家だとしてもビニールクロスを壁紙に使っている場合、自然の落ち着きを感じにくくなることもあるのではないでしょうか。
建材から感じられる自然の雰囲気や木の香りに加えて、エコクロスを取り入れることで自然のあたたかみを強く感じられるようになります。
エコクロスの活用アイデア
エコクロスにはいくつもの種類があります。実際に、自宅の壁紙にどのようなものを使えば良いのか迷うこともあるのではないでしょうか。
そこで、エコクロスの活用アイデアをご紹介していきます。
寝室には通気性の高い壁紙を
湿気が高い梅雨のシーズンは、なかなか寝付けなかったり寝苦しくて目が覚めてしまったりすることがあります。
快適な睡眠をとるためには、寝室の環境を整えることが重要です。そのため、寝室には通気性に優れた壁紙を選ぶのが良いでしょう。
通気性の高い壁紙といえば和紙壁紙です。寝室に和紙壁紙を使うことで、一年中快適な睡眠をとれるようになるのではないでしょうか。
ペットを飼っているなら消臭効果のある壁紙を
犬や猫などのペットと一緒に暮らしている方も多いです。ただ、ペットを飼っていて気になることの一つが臭いではないでしょうか。
ペットを飼っている場合、壁紙には消臭効果に優れているものを選ぶのがおすすめです。消臭効果のある壁紙は、珪藻土壁紙・漆喰壁紙などがあげられます。
珪藻土壁紙・漆喰壁紙を使うことで、室内の気になる臭い成分を吸着する消臭効果が期待できます。
まとめ
今回は、エコクロスと自然素材の家との相性について解説しました。人に優しい住まいで快適な暮らしを送りたいのではないでしょうか。
さらに、地球環境にも優しい壁紙を取り入れることで、より環境に配慮した生活を実現できるようになります。
自然素材の家で快適な暮らしをお考えの方は、ぜひ壁紙にもこだわってみてはいかがでしょうか。
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