最近、電気自動車(EV)の購入を考え「対応した家にするにはどうしたら良いの?」と疑問を感じている人は多いのではないでしょうか。
電気自動車は単なる移動手段ではなく、住まいのあり方にも大きな影響を与える存在です。
たとえば、太陽光発電やV2H(Vehicle to Home)と連携すれば、電気自動車を家庭用電源として活用することも可能です。
電気料金の高騰が続く中、エネルギーの自家消費という観点から電気自動車は注目されています。
今回は、電気自動車とつながる家づくりのメリット・デメリット、導入にあたっての注意点を分かりやすくご紹介します。
これから新築を建てる方で電気自動車との連携を検討している場合は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 電気自動車(EV)とつながる家の基礎知識
- 電気自動車を家で充電するメリット
- 電気自動車を家で充電するデメリット
電気自動車(EV)とつながる家の基礎知識

環境への配慮や電気代の節約を目的に、電気自動車(EV)を導入するご家庭が増えています。
まずは、EVの充電方法や「V2H」などの基本知識、太陽光発電や蓄電池との相性を分かりやすく解説します。
電気自動車を自宅で充電する方法
電気自動車を自宅で充電するには、専用の充電コンセントや充電器の設置が必要です。
基本的には「100V」と「200V」の2種類の電源に対応しており、それぞれ充電にかかる時間や利便性が異なります。
「100V」のコンセントは充電に10時間以上かかることもあり、実用性に欠ける場合があります。
一方、「200V」は、約半分の時間で充電できるため日常的に電気自動車を利用する方にはおすすめです。
ただし、「200V」のコンセントが設置されていない住宅は、専用の配線工事が必要になります。
より高速な充電を望む場合は、専用の充電器を設置する選択肢もあります。
専用の充電器は安全面や機能面ですぐれていますが、設置には専門知識が必要です。
充電器の設置は第二種電気工事士の資格を持つ、施工会社に依頼しましょう。
自宅での充電環境を整えると外出先の充電スポットに依存せず、毎日の通勤や買い物などをスムーズにこなせるようになります。
「V2H」とは?その仕組みと活用シーン
「V2H(Vehicle to Home)」とは、電気自動車に蓄えられた電力を家庭へ供給するシステムのことです。
V2Hを導入すれば電気自動車が蓄電池として活躍します。
V2Hは停電時や電力需要が高い時間帯に、電気を家庭へ送ることが可能です。
災害時に電力会社からの供給が途絶えても、電気自動車の電力で照明や冷蔵庫、スマートフォンの充電など最低限の生活を維持できるでしょう。
また、電気料金が安い深夜に電気自動車を充電し、昼間に充電した電力を家庭で使えば電気代の節約にもつながります。
太陽光発電や蓄電池との相性
電気自動車をより効率的に活用するには、太陽光発電や蓄電池との組み合わせが理想的です。
自宅に設置した太陽光パネルで発電した電気を電気自動車の充電に利用すれば、電力会社から購入する電気を削減できます。
さらに蓄電池と連携すれば昼間に発電した電気を蓄えて夜間に使用したり、停電時のバックアップ電源として使用したりすることが可能です。
とくに、V2Hを導入している家庭では、太陽光で発電して電気自動車や蓄電池に充電し、家庭で使用するというエネルギーの循環が実現します。
電気自動車と太陽光発電や蓄電池を組み合わせると、安定した暮らしができるでしょう。
電気自動車と家について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
EV車を家庭用蓄電池として利用する方法とは?電気自動車やV2Hの基礎知識を解説
電気自動車を家で充電するメリット

電気自動車をより快適に活用するには、自宅での充電環境を整えることがポイントです。
自宅で充電ができれば毎日の移動がぐっと便利になり、充電スポットを探す手間も省けます。
電気代の節約や災害時の備えにもつながるなど、暮らしに嬉しいメリットがたくさんあります。
ここからは、電気自動車を家で充電するメリットを見ていきましょう。
エネルギーの自家消費ができる
電気自動車を家で充電することで、エネルギーの自家消費ができます。
太陽光発電を導入している家庭では、日中に発電した電力をそのまま電気自動車の充電に使用できます。
電力会社から購入する電気量を減らせるので、電気代の節約にもなるでしょう。
エネルギーの自家消費は家計の負担軽減になり、安心して暮らせます。
停電時に非常用電源として利用できる
電気自動車は、停電時に非常用電源として利用できることも大きなメリットです。
とくに、V2Hシステムを導入している家庭では、停電時に電気自動車に蓄えた電力を住宅へ供給できます。
電気自動車のバッテリーには大容量の電力が蓄えられており、停電時には冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電、テレビなど、最低限の生活を支えられます。
災害時に電気が使えると、情報収集や家族の連絡手段が確保され安心感につながるでしょう。
停電が長引いた場合でも、太陽光発電との組み合わせで電気自動車に電力を補充することも可能です。
環境に配慮できる
電気自動車を自宅で充電し日常的に利用することは、環境に配慮できるのもメリット。
電気自動車は、ガソリン車に比べて走行中のCO₂排出量が大幅に少なくなります。
また、太陽光発電を利用して充電すれば、走行にかかるエネルギーを再生可能エネルギーでまかなえるでしょう。
電気自動車は温室効果ガスの排出削減にも貢献し、持続可能な社会の実現にもつながります。
補助金を利用できる場合がある
電気自動車や充電設備を導入する場合は、補助金を利用できる場合があります。
電気自動車を導入する際は初期費用がかかりますが、国や地方自治体からの補助金を活用することで費用負担を大きく軽減できます。
たとえば「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」は、電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車などの車両購入や充電設備を設置する際に利用できる制度です。
自治体によっては太陽光発電や蓄電池との連携システムを導入した場合に、さらに加算される制度を設けているところもあります。
補助金は地域や年度によって条件や金額は異なるため、事前に各自治体の公式サイトで最新情報を確認しましょう。
富士市新築の補助金について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
【2024年版】静岡県富士市の新築購入で活用できる補助金・助成金一覧|申請方法や注意点も解説
電気自動車を家で充電するデメリット

電気自動車を自宅で充電できると、利便性やエネルギーの効率化が期待できます。
ただし、注意すべきデメリットも存在します。
導入時のコストや設置場所の制約など、事前に知っておきたいポイントを把握しておきましょう。
ここからは、電気自動車を家で充電するデメリットをご紹介します。
充電設備の設置費用がかかる
電気自動車を自宅で充電するには、専用の充電設備を設置する必要があり費用がかかります。
一般的な200Vのコンセントを設置する場合でも、電気工事費を含めて10万円以上かかるでしょう。
V2H対応の充電器など高機能な設備を導入する場合には、さらに費用がかかり数十万円から100万円以上かかるケースもあります。
また、建物の構造によっては分電盤の増設や配線の引き直しが必要になり、追加工事費が発生することも。
ただし、自治体や国の補助金を活用すれば、設置費用の一部を補填できる場合があります。
充電設備の導入を検討する際には、補助制度の内容も合わせて確認するとよいでしょう。
充電設備の設置場所が限られる
電気自動車を自宅で充電するには、設置場所が限られることもデメリットです。
電気自動車は、車を停めたまま安全に充電ケーブルを接続できる場所に充電設備を設置しなければなりません。
スペースの確保が難しい住宅では、充電設備の導入自体が困難になることがあります。
また、屋外に設置する場合には、雨風にさらされる環境で安全に使用できる防水仕様の機器や、保護カバーの設置も必要です。
充電設備の設置についての問題をクリアするには、実績のある専門業者とよく相談して最適な方法を見つけましょう。
電気自動車の設備を設置する際の費用相場

電気自動車を自宅で充電するには、専用の充電設備の設置が必要です。
一般的に200Vの普通充電用コンセントを設置する場合は、工事費を含めて約5万円〜30万円が相場です。
高機能な急速充電器を導入する場合は、機器代と工事費を合わせて数10万円〜100万円程度かかるでしょう。
「V2H」対応の設備を設置する場合は、機器代だけで、数10万円〜100万円以上になるケースも。
充電設備の設置場所や工事内容によって、費用は変動します。
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
長期的なランニングコストも含めて、無理のない資金計画を立てましょう。
電気自動車と家の充電設備を設置する3つのポイント

電気自動車の普及に伴い、自宅での充電設備の設置が重要になっています。
快適で効率的な充電環境を整えるためには、太陽光発電や蓄電池との連携、設置後のメンテナンス計画、信頼できる施工会社の選定が欠かせません。
ここからは、充電設備を設置する際に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
1.太陽光・蓄電池との組み合わせを考える
電気自動車の充電設備を設置する際は、太陽光発電や家庭用蓄電池との組み合わせを視野に入れることがポイントです。
効率的で、持続可能なエネルギー運用が可能になるでしょう。
たとえば、昼間に太陽光発電で発電した電力を電気自動車に充電すれば、電力会社から電気を購入する量を減らせます。
蓄電池を導入すると、太陽光発電の余剰電力を貯めて夜間や停電時に使用することも可能です。
V2H機器があれば、電気自動車に蓄えた電力を家庭で使うこともできます。
太陽光・蓄電池・電気自動車が連携した住まいは、将来の電気代高騰や災害への備えとしても注目されています。
2.充電器設置後のメンテナンスを考慮する
電気自動車の充電器は一度設置すれば長く使えますが、長期間にわたって安全に使用するには適切なメンテナンスが欠かせません。
充電設備は屋外に設置することが多いため、雨風や直射日光の影響を受けやすく不具合が発生することがあります。
ケーブルの破損、接続端子の劣化、通電不良などは、安全面に直結する重大なトラブルになることも。
電気自動車の充電器は、定期的なメンテナンスが必要になるでしょう。
万が一故障した場合に備えて、アフターサポートの内容や保証期間をしっかり確認しておくことも重要です。
3.実績豊富な施工会社に依頼する
電気自動車の充電設備は一般的な電気工事とは異なり、住宅の配電状況や電力容量、安全基準などに配慮した高度な技術が求められます。
充電設備の設置工事は、充電に関する知識と実績が豊富な専門業者に依頼するのが安心です。
実績のある施工会社であれば、家庭の状況に合わせた最適なプランの提案や補助金制度活用サポート、万が一のトラブル対応もスムーズに行ってくれるでしょう。
電気自動車の買い替えや将来的な設備の追加にも、経験豊富な施工会社なら柔軟に対応してもらえます。
空間工房LOHASは、電気自動車とつながる家の施工実績が豊富です。
電気自動車に対応する家について詳しく知りたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。
まとめ|未来を見据えて電気自動車とつなげる家を建てましょう

環境問題への関心が高まる中、電気自動車は未来の暮らしを支える重要な存在です。
電気自動車を所有するだけでなく、自宅の充電設備や太陽光発電、蓄電池といったエネルギーシステムと連携させることでより快適で経済的な生活が実現します。
さらに、V2Hなどの技術を活用すれば、停電時の非常用電源としても機能し安心感も高まります。
今後ますます普及が進む電気自動車に対応した住まいは、環境にも家計にもやさしく安心して暮らせる未来となるでしょう。
これからの家づくりでは、電気自動車とつながるスマートな住宅をぜひ検討してみてください。
空間工房LOHASは、電気自動車とつながる家の施工実績が豊富です。
電気自動車に対応する家について詳しく知りたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。
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