日当たりが悪い家に住んでいても、快適に過ごすための方法はたくさんあります。
今回の記事では、日当たりの悪い家のメリットやデメリットを踏まえながら、快適な住まいを実現するための方法を紹介します。
照明やインテリアの工夫から、換気の重要性、さまざまな視点で快適な住環境を作る方法を詳しく解説。
また、日当たりが悪くなる原因やそれに対する対策も紹介するので、最適な住まい作りの参考にしてください。
この記事でわかること
- 日当たりの悪い家でも快適に過ごす方法
- 日当たりの悪い家のメリット
- 日当たりの悪い家のデメリット
日当たりの悪い家でも快適に過ごす方法

日当たりが悪くても少しの工夫次第では快適に過ごせます。
あまり費用をかけずにできることから、知っていれば家を建てる際にできることもあるのでポイントをしっかり押さえておいてくださいね。
照明を明るくする
日当たりの悪い家の大きなデメリットは「昼間でも家の中が暗くなる」です。
しかし、この室内の暗さは照明を明るくすると解決できます。
- メイン照明:明るさは1畳あたり300~400ルーメン(lm)以上のものを選ぶ(6畳なら2,700~3,700ルーメンのLED照明がおすすめ)
- 間接照明:メイン照明だけでなく、ダウンライトやスポットライトとの併用を検討する
日当たりが悪い家では、入ってくる日光をいかに効率よく広げるかがポイントです。
照明と採光のバランスを考慮すれば、日当たりが悪くても室内を明るくできます。
インテリアや壁は明るめの色を選ぶ
カーテンや家具などを明るめの色で統一すると部屋全体が明るい雰囲気になります。
特に、白は太陽の光を反射するので、日当たりが悪いお部屋でも明るく見せてくれます。
- 家具や壁・内装の色:白を基調にして光を広げる
- 天井:濃い色は天井を低く感じさせるため白色がおすすめ
- インテリア:ポイントで色を使いたいならパステルカラーがおすすめ
窓にスクリーンやシェードを活用する
日当たりの悪い家には、光を自然に取り込むスクリーンやシェードを使いましょう。
カーテンよりも光を取り入れやすいアイテムです。
カーテンだと光が室内に入りにくくなりますが、透け感のあるシェードや障子風のスクリーンなら採光を確保しながら目隠しもできます。
こまめな換気を心がける
湿気がたまりやすい室内では、こまめな換気が最も効果的です。
定期的に窓を開けて、外の空気を取り入れましょう。
除湿機を使用すると、室内の湿気を効果的に取り除けます。
洗濯物を部屋干しする際は、除湿機にサーキュレーターを組み合わせると、湿気を防ぎ洗濯物も早く乾きます。
また、24時間換気システムやファンを利用もおすすめです。
空気の循環を助け、湿気の蓄積を防げます。家全体の室温が一定に保たれ、快適に過ごせます。
24時間換気システムやファン、サーキュレーターを上手に活用し、効率良く換気しましょう。
24時間換気システムの詳しい説明はこちらの記事も参考にしてください。
吹き抜けを作る
吹き抜けは採光や換気に効果的です。
隣地が近い場合や周囲を建物で囲まれている場合、家の中心に吹き抜けを設けるとよいでしょう。
広い空間ができることで空気が循環しやすくなり、換気も向上します。
また、天窓や高窓を作ることも効率的に明かりを確保できるのでおすすめです。
高窓、天窓の詳細について、こちらの記事も参考にしてください。
ベランダやバルコニーに白砂や玉砂利を敷く
ベランダやバルコニーに白砂や玉砂利を敷くと、光が反射して室内が明るくなります。
見た目としても白い砂が映え、おしゃれなインテリアとして活用できます。
部屋のデザインにさらなるアクセントを加えたい場合におすすめです。
日当たりが悪くなる原因

日当たりが悪いのには、理由があります。
方角による原因は想像できるかもしれませんが、南向きでも必ずしも日当たりがいいとは限りません。
方角による問題
日当たりは部屋の方角によって大きく変わります。最も人気があるのは「南向き」です。
1日を通して安定して日光が当たり、午前から夕方まで室内が明るくなります。
また、夏場は太陽が高い位置にあるため、直射日光が当たりにくいのも特徴です。
冬場は太陽が低くなり、日光を取り込みやすくなります。
「東向き」は午前中に日当たりが良く、冬場でも室内が暖かく感じられます。
午後は日が陰りますが、早朝から日光を確保できるのが特徴です。
「西向き」は午後の日当たりが良く、夕方まで明るさが保たれます。
しかし、夏場の西日は厳しく、室内が暑くなりがちです。
「北向き」は一日を通して日当たりが悪いため、リビングやバルコニーには向いていません。
ただし、直射日光が当たらず涼しいため、書斎や物置には適しています。
周辺環境や設備の問題
周辺に高い建物があると、住居全体が日陰になり、方角にかかわらず日当たりが悪くなります。
住宅エリアには高さ制限や日影規制が設けられている場合もありますが、それでも完全に日陰を避けることはできません。
立地選びの際には周辺環境を細かく確認することが重要です。
また、使用されている窓ガラスの透過率が低い場合、日光が部屋に入りにくくなります。
屋根の形状や材質によっても日光の取り込み具合が異なり、日当たりに影響を与えることもあるでしょう。
日当たりが悪い家のメリット

「日当たりが悪い」というと、デメリットしかないようなイメージになってしまいますが、そんなことはありません。
日当たりが悪いからこそ得られるメリットもたくさんあります。
土地代が安い
日当たりが悪い土地は、価格が安い傾向にあります。
日当たりの悪さが物件の売却価格に与える影響は大きく、最大で10~20%ほど査定額が下がるケースも。
日当たりが良い好条件の物件と比べると、購入コストを抑えられるのが嬉しいポイントです。
日当たりよりもコストを気にする人にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。
夏の電気代が節約できる
暑い夏は、日当たりが良いところよりも、日当たりが悪いところの方が低い気温で過ごせます。
そのため、クーラーなどでかさむ電気代の節約ができるでしょう。
しかし、日当たりが悪いことによる室内の暗さは照明で補うことになります。
できるだけ省エネできる照明器具を選ぶことをおすすめします。
家具やドア、床の日焼けが少ない
日当たりが良いと、家具や玄関ドア、フローリングの床などは日差しで傷みやすくなります。
しかし、日当たりが悪ければ劣化の速度は落ち、きれいな状態で長く使えるのがメリット。
特に玄関ドアや窓辺の床は、取り換えに費用や時間がかかります。
長期的な目線で考えると、日当たりの悪い家の方が節約につながる可能性があります。
楽器や画材が傷みにくい
趣味で楽器や画材を使う人には、日当たりの悪い家がおすすめです。
楽器や画材は日差しに弱いことが多く、管理に手間がかかります。
しかし、家自体の日当たりが悪ければ、一般的な家に比べると管理が楽になることも。
もちろん、除湿やカビには注意が必要ですが、直射日光を避けられるという点はメリットと言えます。
日当たりが悪い家のデメリット

日当たりの悪い家で快適に過ごすためには、メリットだけではなくデメリットを理解することが大切です。
ここからは、デメリットについても解説します。
昼間でも暗い
日当たりが悪いと部屋が暗くなりやすく、昼間でも電気が必要です。
日中家にいる時間が長いと、電気代も増える恐れがあります。
対策として、省エネ仕様の蛍光灯などを利用すると良いでしょう。
冬が寒く、家が暖まりにくい
日当たりが悪いと、室内が日光で暖まりません。
夏は涼しく過ごせますが、冬は寒く感じます。
そこで対策として、気密性を高めるリフォームなどが効果的です。
暖房の効果が高まるため、冬でも安心して暮らしやすくなります。
洗濯物の乾きが悪い
日当たりの悪い家は日差しが少ないため、洗濯物が乾きにくくなります。
天気の良い日にバルコニーや庭に干しても、思うように乾かないケースも。
また、日当たりが悪い家は湿気をためやすいのでカビの発生も難点です。
できれば室内干しも避けたいところです。
調湿効果の高い素材を使ったランドリールームを設けたり、浴室乾燥機を設けるのもいいでしょう。
部屋干しする際には、除湿機やサーキュレーターなどの利用もおすすめです。
まとめ|パッシブハウスなら日当たりの悪さも性能でカバーが可能!

出典:パッシブハウスジャパン
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