みなさまは「こどもエコすまい支援事業」についてご存じでしょうか?
先月の11月28日に予算上限のため終了した「こどもみらい住宅支援事業」に代わるかたちで新しく創設された補助金です。
従来の子育て世代や若者夫婦世帯への対象とはなりますが、より「エコ」を意識した施策となっており、エネルギー価格高騰対策の一環として環境に負荷をかけない住宅であるZEH住宅に対して補助金が出るものとなっています。
そこで今回は、こどもエコすまい支援事業の概要や補助金を受け取るまでの流れについて説明をしていきます。
この記事でわかること
・こどもエコすまい支援事業とは?についてわかります
・申請期間や補助対象、対象住宅、補助金額についてわかります
・申請から取得までの流れがわかります
Contents
【2023年度版】こどもエコすまい支援事業とは?
こどもエコすまい支援事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯に対しての支援事業となっており、高い省エネ性能を有する新築住宅や住宅の省エネ改修に対して補助金がでる事業となっています。
対象世帯への省エネ投資の下支えを行い、2050年のカーボンニュートラルを実現することを目的としています。
新築とリフォームの場合で補助金の内容も異なってくるため、それぞれの特徴について説明をしていきます。
補助対象
まず、補助対象となる世帯の説明をします。
新築住宅の場合は子育て世帯・若者夫婦世帯が対象となります。
ここでの、子育て世帯・若者夫婦世帯とは令和4年4月1日時点で下記の条件を満たしている世帯のことを示します。
- 子育て世帯:18歳未満の子を有する世帯
- 若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが39歳以下の世帯
リフォームの場合は特に世帯要件はありませんが、子育て世帯・若者夫婦世帯とそれ以外では補助額に違いがあります。
後ほど詳細について説明をしていきます。
申請期間
次に、こどもエコすまい支援事業の申請期間についてです。
新築の場合
新築の場合は、令和5年12月31日までに工事が一定以上の出来高まで達したうえで交付申請を行い、期間内に完了報告をする必要があります。
また、交付をする際に下記2点の条件を満たす必要があります。
- 令和4年11月8日以降に工事請負契約または売買契約をした物件であること
- こどもエコすまい支援事業の事業者登録を行った後に、建築工事に着工した物件であること
工事請負契約を交わした期日に注意が必要です。
リフォームの場合
リフォームの場合は、令和5年12月31日までに全ての工事が完了したうえで、交付申請が可能な物件が対象となります。
こちらも新築物件と同様に、下記2点が条件になります。
- 令和4年11月8日以降に工事請負契約を締結した物件であること
- こどもエコすまい支援事業の事業者登録を行った後に、建築工事に着工した物件であること
補助金額
次に、こどもエコすまい支援事業でお客様に交付される補助金額についてお伝えします。
新築の場合
高い省エネ性能を有する新築住宅(ZEH住宅)を建てた場合、一戸あたり100万円の補助金が交付されます。
リフォームの場合
工事内容によって補助金額は異なってきますが、子育て世帯・若者夫婦世帯の場合、上限で一戸あたり45万円が交付されます。
また、既存住宅購入を伴う場合は60万円交付されます。
それ以外の世帯の場合、上限で一戸あたり30万円が交付されます。
また、対象外の世帯で安心R住宅を購入しリフォームを行う場合は45万円の交付となります。
表にまとめると下記のようになります。
世帯 |
リフォーム工事項目 |
1戸あたりの上限金額 |
子育て世帯又は 若者夫婦世帯 |
対象工事でのリフォーム |
45万円 |
既存住宅を購入のうえ、対象工事でのリフォーム |
60万円 |
|
その他の世帯 |
対象工事でのリフォーム |
30万円 |
安心R住宅を購入のうえ、対象工事でのリフォーム |
45万円 |
対象住宅
次に、補助対象となる住宅、リフォーム工事の種類について説明をしていきます。
新築の場合
新築の住宅で補助金の交付を受けるためには、下記の条件を満たす必要があります。
- ZEH住宅であること
- 住宅の延べ床面積が50㎡以上であること
- 土砂災害特別警戒区域に建てられていないこと
1.のZEH住宅とは、具体的にZEH、Nearly ZEH、ZEH Ready、ZEH Oriented、または令和4年10月1日以降に認定を受けた認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅が該当します。
リフォームの場合
次に、リフォームの対象工事についてです。
下記の工事の中でいずれかに該当することが必要になります。
また①〜③においてはいずれかが必須の工事となります。
リフォーム対象工事 |
具体的な工事内容例 |
|
いずれか必須 |
①開口部の断熱改修 |
・サッシのガラスを複層ガラスに交換 ・古いサッシを外し、新しい断熱窓を設置 |
②外壁、屋根・天井または床の断熱改修 |
・外壁の断熱材を撤去し、敷込断熱等を施工 ・既存天井をそのままに、吸い込み断熱等を施工 |
|
③エコ住宅設備の設置 |
・太陽熱利用システム、高断熱浴槽、高効率給湯器、蓄電池、節水型トイレ、節湯水栓の改修工事 |
|
任意 |
④子育て対応改修 |
・家事負担の軽減に資する設備の設置 (食洗機、レンジフード、浴室乾燥機等) ・防犯性の向上に資する開口部の改修 (外窓交換、ドア交換等) ・生活騒音への配慮に資する開口部の改修 (ガラス交換、内窓設置等) ・キッチンセットの交換を伴う対面化改修 |
⑤防災性向上改修 |
・ガラス交換、外窓交換 |
|
⑥バリアフリー改修 |
・手すりの設置 ・段差解消 ・廊下幅等の拡張 ・衝撃緩和畳の設置 |
|
⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 |
||
⑧リフォーム瑕疵保険等への加入 |
・リフォーム瑕疵保険または大規模修繕工事瑕疵保険への加入に対して補助 |
申請から補助金を受け取るまでの流れ
次に、こどもエコすまい支援事業の申請方法と、補助金を受け取るまでの流れになります。
こちらも新築とリフォームの2つのパターンで説明をします。
新築の流れ
下記の図が一通りの流れになります。
- 令和4年11月8日以降に工事請負契約をします。
- その後すぐに建築着工するのではなく、工務店などは事業者登録をする必要があります。(令和5年1月中旬以降を予定)
- 補助額以上(100万円)の工事の完了後に、事務局への交付申請が可能になります。(工事着工後に補助金の予約申請も可能です。)
- 事務局の審査が完了次第、交付が決定します。
- お客様への引渡し・入居を経て、施工業者の方は事務局に完了報告をします。
リフォームの流れ
リフォームの場合の流れは下記の通りになります。
- 令和4年11月8日以降にリフォームの工事請負契約をします。
- リフォーム工事着工前に工務店などは事業者登録をする必要があります。(令和5年1月中旬以降を予定)
- 施工業者はすべての工事の完了後に、事務局への交付申請が可能になります。(工事着手後に補助金の予約申請も可能です。)
- 事務局の審査が完了次第、交付が決定します。
申請の注意点
ここまでは、事業の概要と申請の流れについて説明をしてきました。
最後に、申請をする際に注意する点について説明をします。
ここでのポイントは2つになります。
- 交付申請期間の終了
- 他の補助金との併用可否
交付申請期間の終了
申請期間の説明部分では、令和5年12月31日までが申請期間とお伝えをしました。
しかし、こどもエコすまい支援事業にも国の予算が関係しているため、予算上限に達した場合は早く受付を終了する可能性もあります。そのため、なるべく早い段階で交付申請ができるように段取りをする必要があります。
前回のこどもみらい支援事業でも11月28日の打ち切りにもれた人がいるとのことです。予算が上限に達する時期についてはわかりませんが、随時チェックしながら進めていく必要があります。
他の補助金との併用可否
次に、他の補助金との併用可否を確認する必要があります。
住宅の新築やリフォームであれば高額な金額が発生するため、費用を抑えたいという希望もあるでしょう。
しかし、補助対象が重なっている国の他の補助制度とは併用することができません。
地方公共団体の補助制度については国費が充当されている制度を除き、併用は可能となっています。
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併用できるかどうかは、事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
今回はこどもエコすまい支援事業の特徴や申請方法について説明をしてきました。
高性能住宅は家の中で快適な時間を過ごせるうえに、月々のランニングコストを抑えられるというメリットもあります。
LOHASはこどもエコすまい支援事業者登録工務店ですので、専門的な知識がなく疑問に思う点は、お気軽にLOHASまでご相談ください。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。
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