老後も安心して暮らせる平屋が幅広い世代に人気を集める一方、家族が多いと「平屋はうるさいのでは?」というイメージを持っている方も多いかと思います。
平屋はLDKと各部屋が近い間取りのケースが多く、例えばお子さんたちの声などがフロアに響き渡り「落ち着いてくつろげない」というイメージがあるからです。
朝早くから、まだ寝ている親の寝室近くで、お子さんが部屋を走り回っていたり、おもちゃをガチャガチャさせる音だけでも気になるかもしれません。
また、両親が就寝しても、子どもがリビングでテレビを大きな音で見ていると、それも聞こえるかもしれません。
これでは、快適な暮らしとは言えません。
ではどんな平屋のプランだと、音の問題を解決できるのか解説いたします。
平屋は「うるさい」と言われることがあるのは何故?
LDKと個室がそのままドアで繋がっているため、生活音が聞こえやすい
平屋のよくある間取りで、「廊下」が無くLDKからそのまま各個室が繋がるパターンがあります。
家族の距離が近く、仲良く団らんのひとときを過ごせるのは良いのですが、ちょっと勉強に集中したいというときに、キッチンなどで作業をしている生活音が各個室に響くこともあるかもしれません。
自分の部屋にいてもLDKから家族の声が聞こえる
お子さんが部屋で勉強をしていても、LDKで家族が楽しそうにしていたら、つい部屋から出てしまうこともあるでしょう。
自分の部屋にいても家族の声が聞こえると気持ちが散漫になりやすく、静かに過ごすのは難しい場合もあります。
家族ひとりひとりのライフスタイルが違う場合
例えば父親は深夜の仕事もある、受験期のお子さんは塾からの帰りが遅いなど家族それぞれのライフスタイルが異なることもあります。
こうなると食事や入浴の時間なども家族によってはバラバラになり、その生活音が気になるかもしれません。
小さな子どもがはしゃいで遊んでいるのが丸聞こえ
お子さんが小さい場合は、お部屋におもちゃを並べて、お友達と仲良く遊ぶ機会が増えます。
遊びたい盛りですから、それも微笑ましいことなのですが、あまりにも大きな声で話したり、叫んだりしているとその声もLDKまで聞こえます。
間取りを工夫して、静かな平屋にするポイント
寝室の横には玄関、さらにキッチン、トイレなど水廻りを配置する
寝室の横には玄関をプランし、トイレや水廻りスペースを近くに配置すると就寝前後などに利用しやすく便利です。
また、玄関は就寝後は利用しませんので、寝室まで音は響きにくく、水廻りスペースへのクッションにもなります。
そして玄関から水廻り、寝室へと一続きになりますので、高齢化した時も水廻りスペースに近いと便利な動線で過ごすことができます。
子ども部屋は廊下を挟んで配置。隣り合う壁側を収納スペースにする
4人家族ということは個室が3~4室必要になります。
お子さんが2人の場合は、寝室と廊下を挟んで配置します。
子ども部屋が隣り合う壁は互いにクローゼットにするなど、収納スペースにしておくと、隣から聞こえる音もかなり緩和されます。
夫婦就寝後のロフト使用は禁止するなど、ルールも決める
ロフトのある平屋では、夜遅くまでそこで作業をしたりお子さんが遊んでいるとそれもまた音の問題が出てきます。
夫婦が就寝した後はロフトを使わないなど、ルールも決めるのが大切です。
さらに各個室で過ごすときや、リビングのテレビ視聴なども時間を決めて、家族皆で協力しながら暮らすと、より快適な平屋ライフになります。
雨や風の音が気になるとき
屋根形状、素材によって雨音を緩和させる
平屋は屋根形状や屋根の素材によっては雨音などが響きやすくなります。
一番雨音を吸収するのは瓦屋根で、またスレート屋根も緩和できます。
平屋では雨音を吸収する屋根材も検討してください。
屋根形状を考えて小屋裏をつくると、雨音が緩和される
屋根形状を考えて切妻屋根、片流れ屋根などの場合は小屋裏を作ることで、雨音もかなり緩和されます。
また屋根の軒を長くすると、音はある程度響くかもしれませんが、雨や風、直射日光から外壁を守り保護をする役割も果たせますので、この軒の長さについても、小屋裏と同時に考慮してください。
予算があるときは、防音仕様についても相談を
予算がある場合は、防音仕様についても相談をし、必要であればそこもプランニングの中にプラスしてもらうと良いでしょう。
楽器などを趣味にしている家族がいるときは、防音室を一部屋作ると安心です。
施工会社に平屋の実績があるところを選ぶ
建てる土地の問題にも関わりますが、やはり住宅性能がより高く、平屋建築の実績が多いところに施工を依頼するのが良いでしょう。
実績が多い分、平屋の建て方や問題点などにも詳しく、悩みを相談しやすくなります。
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北側の母屋と行き来しやすいようにデッキを設け開口部の窓を大きくしました。
木質感がやさしい玄関です。ステンドグラスの照明がステキです。
大きな開口部からはまぶしい光が入り、明るく快適な室内です。縁側のようなウッドデッキから中庭へも行けます。
ダイニング・キッチンも木目がやさしい空間です。コンパクトなキッチンがかわいらしいです。
収納スペースも造作で、室内をすっきりとさせ、空間を有効に活用しています。
施工事例はこちら→ 16坪の平屋の家 in 富士市
平屋に興味のある方はこちらも参考にしてください。
まとめ
平屋の音について解説してきましたが、生活音、お子さまの声、そして雨や風の音。
家族が仲良く暮らせるけれど、音も響きやすいという問題があります。
これを少しでも解消するにはプランニングを工夫すること、各部屋の収納スペースを上手に配置すること、ルールを決めることなど、考えられることはいろいろあります。
こうした点を含めて相談できる、工務店を探して理想の平屋を実現してください。
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