4月は新年度として始まる月です。本年度は、子育てや出産に関する制度やマイナンバーカードを健康保険証として利用するシステムの導入準備など、制度を新たにする動きがいくつかあります。 住宅購入に関しても、いくつもの制度があります。
しかし、どんな制度があるのか、多くてわからないと感じている人も多いと思います。
今回の記事は、2023年度以降に注文住宅といった新築住宅を予定している人に向けて、住宅購入時に活用できる補助金について簡単に解説します。
Contents
補助金・助成金・給付金と税金の優遇措置や減税といった控除を区別する
最初に、「補助金・助成金・給付金」と「税金の優遇措置や減税といった控除」とを区別します。
家を建てるにあたって、補助金や助成金、給付金といった、お金を支給するという支援制度があるのは皆さんご存知だと思います。そこで下記の4つポイントを押さえておきましょう。
・国による支援と地方自治体のような公共団体による支援の二つがある。
・国による支援制度にはいくつかの種類があり、基本的には併用ができない。
・国による支援制度と、地方公共団体による支援制度は、併用できる場合とできない場合がある。
・これらの支援制度は、申請や審査といった一定の条件が必要。
補助金などの支給する支援制度とは別で、税制優遇制度や税金を軽減するという制度があります。
例えば、住宅ローンを組んだ際に、確定申告などによって申請し、所得税や住民税から一部控除するというものです。
国の支援制度/補助金・助成金・給付金
国の支援制度は、4つあります。そのうちの3つは継続予定です。
・こどもエコすまい支援事業
・ZEH支援事業(継続予定)
・LCCM住宅整備推進事業(継続予定)
・地域型住宅グリーン化事業(継続予定)
継続予定である3つの事業は、国土交通省HPで、令和5(2023)年度の公募を行う旨を予告しているため、合わせて紹介します。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000153.html
支援制度には、必ず対象や条件があります。
交付申請の締切りや予算枠の上限や、入金のタイミングなど、さまざまです。
また、交付申請は、個人ではなく、事業者が行うケースも少なくありません。
早めの準備や信頼できる工務店などに相談するとよいでしょう。
ここでは、注文住宅が対象の4つの支援制度を、「定義」「対象」「補助限度額」「条件」に絞って紹介します。
こどもエコすまい支援事業
・こどもエコすまい支援事業/国土交通省
【定義】
子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能(ZEHレベル)を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年カーボンニュートラルの実現を図ることを目的とした事業です。
【対象】
・住宅取得者となる子育て世帯
・若者夫婦世帯
【補助限度額】
100万円
【条件】
・ZEH(ゼロ・エネルギー住宅)、Nearly ZEH、ZEH Ready、 ZEH Oriented又は令和4年10月1日以降に認定申請をした認定長期優良住宅、認定低炭素住宅若しくは性能向上計画認定住宅
・住戸の延べ面積が 50 ㎡以上など
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000215.html
ZEH支援事業(継続予定)
・ZEH支援事業(継続予定)/経済産業省・国土交通省・環境省・一般社団法人環境共創イニシアチブ
2023年度も実施予定です。情報がまだ発表されていないため、昨年度の内容です。
【定義】
「令和4年度 ZEH支援事業」は、我が国のZEH普及政策目標とその達成にむけたZEHロードマップに基づき、ZEHの自律的普及を目指して高断熱外皮、制御機構、蓄電システム等を組み合わせ、ZEHを新築する建築主、ZEHの新築建売住宅を購入する個人、または新築建売住宅の販売者となる法人に補助金を交付するものです。
◎ZEHの定義(国土交通省)
ZEH(ゼッチ)(ゼロ・エネルギー住宅)とは「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。
【対象】
ZEH住宅
【補助限度額】
55万円
※ZEH支援事業には、複数の種類があります。上記はZEHを対象としたもので、例えば、一次エネルギー消費量25%以上削減を条件としたZEH+では、限度額100万円になります。
【条件】
ZEH基準を満たした住宅、ZEHビルダーもしくはZEHプランナーが設計・建築、販売する住宅であること
https://sii.or.jp/
https://sii.or.jp/moe_zeh04/uploads/R04ZEH_moe_kofukitei.pdf
LCCM住宅整備推進事業(継続予定)
・LCCM住宅整備推進事業(継続予定)/国土交通省・LCCM住宅整備推進事業実施支援室
2023年度も実施予定です。情報がまだ発表されていないため、昨年度の内容です。
【定義】
本事業は2050年カーボンニュートラルの実現に向け、住宅の脱炭素化を推進するため、先導的な脱炭素化住宅であるLCCM住宅の整備に対して補助を行う事業です。
◎LCCM住宅の定義(国土交通省)
LCCM(エルシーシーエム)(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅とは、建設時、運用時、廃棄時において出来るだけ省CO2に取り組み、さらに太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーの創出により、住宅建設時のCO2排出量も含めライフサイクルを通じてのCO2の収支をマイナスにする住宅です。
【対象】
・強化外皮基準(ZEH基準)を満たす住宅
・再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量が省エネ基準の基準値から 25%削減されていること(ZEH+基準)
・ライフサイクル全体の CO2排出量を算定し、その結果が 0 以下となること
【補助限度額】
140万円
【条件】
ZEH基準、省エネ基準、ZEB水準を満たした住宅
https://lccm-shien.jp/
https://lccm-shien.jp/wp-content/uploads/2022/05/yoko.pdf
地域型住宅グリーン化事業(継続予定)
・地域型住宅グリーン化事業(継続予定)/国土交通省・一般社団法人木を活かす建築推進協議会
2023年度も実施予定です。情報がまだ発表されていないため、昨年度の内容です。
【定義】
地域型住宅グリーン化事業とは、国土交通省の採択を受けたグループ(原木供給・製材・建材・設計・施工などの業者)が建てる省エネルギー性能や耐久性能等に優れた木造住宅を対象に補助金が交付される制度です。
【対象】
・長期優良住宅
・高度省エネ型(認定低炭素住宅)
・ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)
【補助限度額】
150万円
※上記は、ZEH住宅が対象です。これ以外の住宅の場合は異なります。また、地域住文化加算など併用ができる条件があります。ただし、対応するグループや施工事業者によって補助額の変動があります。
【条件】
認定長期優良住宅、ゼロ・エネルギー住宅、高度省エネ型住宅(認定低炭素住宅)の基準を満たした住宅で、地域型住宅グリーン化事業採択グループに関連する事業者からの申請・受取。
https://chiiki-grn.kennetserve.jp/
https://chiiki-grn.kennetserve.jp/subsidy/
地方公共団体の支援制度/補助金・助成金・給付金
ここでは、地方公共団体の支援制度の一部を紹介します。
県で支援している制度や市町で支援している制度がありますので、対象の地区でWEB検索してみましょう。
国の支援制度との併用ができる場合、できない場合があります。
例えば、地方自治体の補助金自体が国費によって充当されている場合です。
詳しくは、対象の地方自治体へ確認してみる必要があります。
静岡県の住宅支援制度
今回は静岡県の住宅支援制度にフォーカスしてみます。
静岡県では、県や市町における家の新築などに利用できる公的支援制度をまとめた「住まいづくり支援ガイド」という冊子を制作しています。
静岡県HPにPDFデータがありますので、確認してみましょう。
・住んでよし しずおか木の家推進事業
【対象や条件】
・静岡県内において、居住用の木造住宅
・「しずおか優良木材等」を4㎥以上使用
・「しずおか優良木材等」を使った部分の施工完了が令和5年3月8日まで
・施工者は、県内に事業所または営業所を有する建築業者、住宅の設計者または施工者が「しずおか木の家推進事業者」など
・アンケートや住宅見学会開催への協力
【補助限度額】
30万円
他にも、住宅兼店舗などの木造施設が対象の「しずおか木使い施設推進事業」があります。
https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/kenchiku/garden/1002520/1015930.html
税制優遇措置と減税措置について
注文住宅を建てる際に、条件が満たせば、税制優遇措置や減税制度を適用することが可能です。
もっともポピュラーなのは、
税制優遇措置としては、「住宅ローン減税(住宅ローン控除)」です。
総額では、結構な節約に寄与するため、利用するとよいでしょう。
「贈与税・住宅取得等資金に係る非課税措置」では、贈与を受けた者ごとに省エネ等住宅の場合には1,000万円まで、それ以外の住宅の場合には500万円までの住宅取得等資金の贈与が非課税となるなどの措置(※)です。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4508.htm#:~:text=%E8%B4%88%E4%B8%8E%E3%82%92%E5%8F%97%E3%81%91%E3%81%9F%E8%80%85,%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%82%92%E9%99%A4%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82%EF%BC%89%E3%80%82
減税措置として、「登録免許税の税率軽減」や「不動産取得税の軽減」、「固定資産税の軽減」などがあります。
まとめ/支援制度のポイントは、「環境への配慮」と「定住する」ということ
国や地方公共団体の支援制度について解説しました。
国の支援制度は、環境省HPでも発表をしていますが、“2050年カーボンニュートラルを目指すゼロカーボンシティをはじめとした地域の取組を、再生可能エネルギーの主力電源化に資する施策などにより支援”の一環といえます。
地方公共団体でも同様ですが、加えて、定住することが支援の条件といってもよいでしょう。
空間工房LOHASでは、持続可能な社会を意識し、
高気密・高断熱という高精度なゼロ・エネルギー住宅の設計・建築や、
しずおか優良木材の使用、職人の手仕事による木の家といった材質・素材へのこだわり、地元や地域への還元・貢献を体現しています。
住まいのことでお悩みでしたら、お気軽にご連絡ください。お待ちしております!
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
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