珪藻土に調湿効果があることをご存知ですか?
珪藻土の調湿効果について知っている方のなかには、「本当に効果があるの?」「どのくらい期待できるの?」と思っているという方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、珪藻土が調湿をする仕組みや、正しい選び方・使い方など、珪藻土について詳しく紹介していきます。
自宅の内装材に珪藻土を検討しているという方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
Contents
珪藻土とは?
珪藻土(けいそうど)は、珪藻(けいそう)という植物プランクトンの一種からできています。この珪藻の死骸の一部である「珪藻殻(けいそうかく)」が化石になって積み重なり、固くなった土のことを珪藻土といいます。
湖や湾などの水の流れが緩やかな場所で長い年月をかけてゆっくりと作られます。
珪藻殻には小さな穴がたくさん空いているので、珪藻土はとても軽いのが特徴。
ビールなどのお酒を作る際のろ過材などに多く使用されてきました。
また、耐火性にも優れているので、七輪や耐火レンガの原料としても使われます。
現在のように住宅用の建材として使われるようになったのは、1990年代後半頃からと言われています。
珪藻土の調湿効果とは?
「珪藻土には調湿効果がある」ということを知っている方は多いと思います。
でも、珪藻土がどのような仕組みで調湿を行っているのかまでを知っている方はなかなか居ないのではないでしょうか。
ここからは、珪藻土の調湿効果の仕組みについて紹介していきます。
珪藻土には、細孔(さいこう)と呼ばれる小さな穴がたくさん。この小さな細孔の中にさらにたくさんの小さな穴が、その穴の中にさらに小さな穴が空いています。この穴を広げると、珪藻土1グラムにつきテニスコート半面分にもなると言われています。
電子顕微鏡で見なければわからないほど小さなこのたくさんの穴のおかげで、珪藻土の調湿効果が得られるのです。
空気中には目には見えないたくさんの水蒸気の粒が浮遊しています。「湿度が高い」とは、この水蒸気の粒が空気中にたくさん浮遊している状態のことです。
珪藻土の小さな穴である細孔は、この水蒸気の粒と相性が良く、出たり入ったりしています。
湿度が高いときには、細孔が空気中の余分な水蒸気を吸収し、逆に乾燥しているときには水蒸気を吐き出してくれます。
細孔から水蒸気が出たり入ったりを繰り返すことで調湿効果を発揮し、室内の湿度を40〜70%ほどに保ってくれます。
吸湿と放湿のバランスが、たまたま人間が快適さを感じられる湿度なので、住宅用の建材として多く用いられるようになりました。
珪藻土の調湿効果を十分に発揮させるために
珪藻土が調湿をしてくれる仕組みがわかったところで、実際に珪藻土を自宅の壁などに使用して、「調湿効果がどの程度期待できるの?」といった疑問を持っている方もいるのではないでしょうか?
珪藻土に期待できる調湿効果は、選ぶ製品や施工方法によって大きく変わってしまいます。
珪藻土の調湿効果を十分に発揮させるためには、製品を選ぶ際や工事を行う際に抑えておきたい重要なポイントがあります。
珪藻土の調湿効果を十分に発揮させるために大切な「凝固成分」について紹介します。
調湿効果を発揮するためには凝固成分が大切!
珪藻土の調湿効果を十分に発揮してもらうには、固めるときに使う凝固成分が重要です。
接着剤などの凝固成分を使うことで、せっかくの細孔を塞いでしまうと、珪藻土ならではの調湿効果を発揮することができません。
そのため、どのような凝固剤を使って施工するかによって、調湿効果が大きく代わってしまう可能性があるのです。
珪藻土の選び方・使い方
どのような珪藻土を選ぶかによって、その調湿効果は変わってきます。
どのような珪藻土を選ぶのかや、珪藻土の壁をどのくらいの面積に採用するのかによって、効果が発揮できるかどうかが決まるのです。
珪藻土の選び方や使い方について見ていきましょう。
珪藻土の選び方
「珪藻土」と一言で言っても、実はさまざまな種類の商品があります。
種類によってその調湿効果はまちまちです。どれを選ぶかによってその効果は大きく変わってしまいます。
「JIS規格」という工業製品の性能を評価する基準があります。
珪藻土に関しても、JIS規格が設けられています。JIS規格をクリアしている商品であれば、十分な調湿効果が期待できるでしょう。
事前にしっかりとリサーチし、どの商品を導入するかを決定しましょう。
珪藻土の使い方
珪藻土の吸湿効果は、無限ではありません。
コップの水があふれるように、珪藻土も許容量を超えると吸湿ができなくなってしまいます。
そのため、部屋の一部だけを珪藻土の壁にするだけでは効果を十分に発揮できない可能性も。
部屋の広さに応じて、どの程度の面積を珪藻土にするのかを判断しましょう。
珪藻土以外にも!調湿効果のあるおすすめの内装材
珪藻土以外にも、調湿効果が期待できる内装材があります。
主な調湿効果のある内装材は以下の4つです。
- 漆喰
- 無垢材
- 多孔質セラミック
- い草
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
漆喰
珪藻土と比較検討されることの多い内装材が漆喰です。
サンゴ由来の消石灰に、のりやつなぎ、水を混ぜることで漆喰になります。
調湿効果や消臭効果が期待できるうえ、燃えにくいのも特徴なので、キッチンやダイニングの壁などによく使用されています。
無垢材
自然の木材をそのまま使用した建材が無垢材です。主に、フローリングや天井に使われています。
木の質感や、時間とともに少しずつ風合いが変化するのを楽しむことができるので、人気が高い内装材のひとつです。
自然の木を使っているので、湿気を吸収したり吐き出したりといった動きをします。
多孔質セラミック
粘土などの無機物を焼くことで作られるのが多孔質セラミック。珪藻土と同じように、表面に小さな穴が無数に空いています。
この小さな穴によって空気中の水蒸気を吸着したり放出したりします。
タイル状にした製品などが多く販売されているので、インテリア性が高く人気の内装材です。
い草
日本で古くから親しまれているい草。畳に使われています。
天然のい草には高い調湿効果があり、空気中の水分を救出・放出をしてくれます。
昔ながらのい草は調湿効果が高い反面、表面が痛みやすくメンテナンスが欠かせません。
そのため、近年では撥水性や防汚性が高い製品が数多く販売されています。
これらの製品は、表面をコーティングする加工が施されていることがほとんどなので、本来の調湿効果を発揮することができません。
空間工房LOHASのモデルルーム「モクリエ」
ここからは、空間工房LOHASの新しいモデルルーム「モクリエ」を紹介します。
玄関を開けると天然の木材の香りが。
天然木を使用したインテリアをたくさん使用しています。
玄関にはエスタコウォールの漆喰を使用。
中に入ると大きな薪ストーブが出迎えてくれます。
リビングには人気の北欧デザインの家具。
フローリングはさまざまな種類を体感していただけるよう4種類の木材を使用しています。
リビングの壁には珪藻土を使用。
調湿効果に加えて、抗酸化作用や殺菌効果も高く、付着したウイルスの90%以上を死滅させる効果があります。
まとめ
珪藻土の調湿効果について紹介しました。
珪藻土は、小さな穴で水蒸気を吸収・放出することで室内の湿度をほぼ一定に保つ効果を持っています。
珪藻土の持つ調湿効果を最大限に発揮するために、JIS規格の基準を満たした製品を選ぶことや施工時に使用する凝固剤に注意するなど、気をつけるポイントもいくつかあります。
珪藻土を正しく使うことで、調湿効果を発揮し、快適な湿度を保ってくれます。
珪藻土以外にも調湿効果のある内装材がいくつかあるので、比較検討してぴったりの内装材で快適な暮らしを手に入れてみてくださいね。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
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