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二世帯住宅にリフォーム?間取りや税金対策をしっかりと計画しよう

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子育てのサポートや将来的な親の介護を見据えて、実家をリフォームして二世帯住宅にしたいと考えているものの、具体的にどうすればよいか分からずに困っていませんか?できればムダをなくして、費用を抑えたいですよね。親世帯・子世帯どちらも快適に暮らしながら、子育てや介護がしやすい環境にするにはどうすればよいのでしょうか。

静岡県富士市で二世帯住宅も手掛けている空間工房LOHASが、心地よい同居の暮らしを叶えるためのリフォームポイントやお金に関わる心配なことを解説します。必要な工事内容や、補助金・減税制度を利用した費用の抑え方を知って、自分たちにあう二世帯住宅のリフォーム方法を検討してくださいね。

二世帯住宅にリフォームする理由とは?

そもそも二世帯住宅を検討する理由やメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

子育てサポート

子育て世代にとっては、子どもの世話をサポートしてくれる存在が身近な場所にいてくれると心強いですよね。厚生労働省のデータをみると、1997年に共働き世帯数は、父親が働き母親が専業主婦として主に子育てを担う世帯数を越えました。それ以降、両親共働き世帯は年々増加しています(参照:令和3年版厚生労働白書)。そんな共働き世帯の子育ての悩みの一つに、保育園の送迎や小学校の学童保育終了後の家庭での子どもの過ごし方があげられます。

子どもが小学生にあがるころには、時短勤務ができなくなる企業が多いのが現状です。そのため、保育園に預けるより登校時間が遅い小学生の見送りに間に合わない、公的学童保育の終了時間が早いうえに延長ができないといった問題があります。毎日ではなくても親世帯が送迎・見送りをかわってくれる、仕事から帰るまでは預かってもらえる環境があれば安心です。

また、日ごろ交流の少ない高齢者と接することは、子どもが学びを得るチャンスになります。逆に子ども(孫)とふれ合う機会が増えることは、親にとっても喜ばれるポイントかもしれません。

【関連コラム】子育て世代の二世帯住宅!安心して暮らすために気をつけるポイント

親の介護

二世帯住宅を検討するには、子どもが生まれたときや小学校に入るとき、または独立したあとなど、さまざまなタイミングがあります。子育て世代のなかには、将来的に親の介護を見据えて同居を検討する方も多いと思います。あるいは子どもが独立した後に、老齢の親と同居するケースも考えられます。介護はお互いにとてもデリケートな課題をかかえています。早い段階から同居をしていることで、コミュニケーションを取りやすくなるでしょう。

親世代のなかには、できるだけ自分たちの力で生活したいと考える方もいます。リフォームをする際は、介護がしやすいだけでなく、できるだけ自立した暮らしができる環境をととのえることが必要です。近くに暮らすことで、本格的な介護が必要になる前でも、買い物や外出先への送迎などのサポートをしやすくなります。支援する側も遠くから通うより、負担が軽くなるのではないでしょうか。

【関連コラム】親の介護を見据えた家づくり。二世帯住宅のメリット・デメリットは?

経済的なサポート

経済的に楽になるメリットから、二世帯住宅を検討することもあります。子世帯だけで新築しようとすると、新たな土地の購入代や建築費がかかります。もともと親名義の土地に建てられた実家をリフォームすれば、費用を抑えられるでしょう。親と分担してリフォーム代を支払う、あるいは親が負担するケースもあります。しかし登記方法や支払い方法によっては、贈与税や親の死後に相続税など多額のお金がいることもあるため、事前にしっかりと調べておきましょう。

同居をする場合は間取りや暮らし方にもよりますが、光熱費や日常的なお金を共有することもあります。お金の問題は家族でもトラブルになることも多いため、しっかりとどのように分担するか事前に話し合いをしてください。また将来的に親が亡くなったあとは、子世帯が光熱費やメンテナンス費用・税金の支払いをしなければいけません。長い目で考える資金計画が必要です。

二世帯住宅の間取りのタイプ

二世帯住宅といっても、間取りタイプは一つではありません。共有部分の違いから、次にご紹介する3タイプに分けられます。ライフスタイルや双方の性格、予算と照らし合わせて最適なかたちを検討しましょう。リフォームの場合は、元々の家のつくりや条件によっては、当てはめられない間取りタイプがあるかもしれません。建て替えも視野に入れながら、考えてみてください。

完全同居型

特徴

玄関・リビング・ダイニング・キッチン・水回りなどを共有した間取り。親世帯・子世帯それぞれの寝室や子ども部屋が用意されますが、一つの家族として常に生活をともにするスタイルです。

メリット

それぞれの世帯の交流が図りやすく、関係性が深まります。子育て・介護、いずれも家族全員で行えるため、相互サポートがしやすい環境といえます。設備を共有するため、リフォームの際に増設する必要がなく費用を抑えられる点もメリットです。

デメリット

生活の場を共有しているため、プライバシーを守りにくい環境になります。生活時間帯のズレなどから、双方がストレスを抱える心配もあります。また光熱費を含む生活費も共有することになり、費用負担の割合からトラブルがおこりやすいため注意が必要です。

部分共有型

特徴

玄関など一部の設備を共有しながらも、生活空間を各世帯にそれぞれ設ける間取り。1階・2階に分けられるケースが多いです。敷地が広ければ、左右にわけてプランされることもあります。

メリット

お互いの気配を感じながらも、適度にプライバシーが守られます。キッチン・浴室・洗面・トイレなどの設備を各世帯で所有するので、生活時間帯がずれても使いやすいでしょう。玄関を共有することで、子どもの帰宅を親(祖父母)世帯が気づきやすくなります。

デメリット

部分的に共有している場所の、光熱費の分け方が難しいでしょう。また将来的に親が亡くなり、設備が不要になる点もデメリットといえます。リフォームでは設備の増設分、費用が高くなります。

完全分離型

特徴

玄関をはじめとしたすべての設備を分けた間取りタイプです。部分共有型と同様、1階・2階に分けられるか左右に並べて建てられます。

メリット

生活を完全に分けられるので、プライバシーをしっかり守れます。とはいえ、同じ建物のなかに暮らしているので、いざという時にはコミュニケーションを取りお互いにサポートをしやすい環境です。また光熱費や生活費もきちんと分けられるため、費用分担が分かりやすくなります。

デメリット

お互いの家を行き来するときに、一度くつを履いて外に出なければいけません。そのため、介護が本格化してくると煩わしく感じたり、いざという時に助けに行けなかったりします。このように完全同居型・部分共有型に比べると、相互サポート力が下がる点はデメリットといえるでしょう。

よくある二世帯住宅のリフォーム

二世帯住宅には、おもに次のようなリフォームが必要です。

居住スペースの増築

もともとは子世帯の夫婦いずれかが暮らしていた実家とはいえ、配偶者や子ども分の人数が増えるため、部屋数が不足することもあるでしょう。使用していない部屋を子世帯用の居住スペースに改築するだけでは、部屋数が足りない場合は増築を検討してください。しかし増築は、二世帯住宅に限らず法律上の規制が多く、想像以上に大掛かりなリフォーム工事になる可能性があります。

たとえば増築分と既存分をあわせた耐力計算が必要なため、もともとの建物にも補強工事をしなければならないかもしれません。費用を抑えられると思い、建て替えではなくリフォームを選んでも、状態によってはかえって高くなるケースもあるのです。また容積率や建ぺい率、建物の高さなどに制限があるなど、新築よりも複雑な設計計画をしなくてはいけません。増築リフォームに詳しい業者に依頼するようにしましょう。

設備の増設

完全同居型以外では、キッチンや浴室などの設備を増やさなければいけません。トイレや洗面はもともとの住宅の2階部分に設置されている場合もありますが、なければそれらの設備も必要でしょう。重量の大きい浴室を2階に増設するのは、大がかりな工事となるため、安全性や費用面を考えて検討してください。とくに実家が木造住宅の場合、重量を支えるための床補強が必要ですし、水漏れによる床下の腐敗などが起こらないような徹底した対策をしなければいけません。

生活時間帯の違いやプライバシーを守る側面から、水回りは世帯ごとに別々にしたいと考える方は多いと思います。しかしリフォームによる増設にはデメリットあるため、慎重にプランしてください。

玄関の増設

完全分離型の二世帯住宅にする場合は、玄関を分ける工事をします。1階に二つの玄関を設けるか外階段を増設し、2階に新たに設置することもあります。外階段を設置する場合は、風雨にさらされることを前提とした将来的なメンテナンス費用も、視野に入れておきましょう。

介護設備の設置

親の介護を前提としたリフォームであれば、バリアフリー化や手すりなどの介護サポート用設備を設置する工事をしてください。座ったまま調理できるキッチンや洗面台など、大きな設備を入れ替えるリフォームも検討しましょう。間取りの変更もできるようなら、親の寝室を玄関やガレージ近くに設けるようにするのもおすすめです。外部の介護支援を受ける際に、出入りがしやくなります。

補助金を利用してお得にリフォームできる?

リフォームは建て替えに比べると安く済む傾向がありますが、内容次第では高額な工事費がかかります。できるだけ費用をおさえるために、必要な工事をやめるのではなく、補助金などを活用してみてはいかがでしょうか。二世帯住宅向けの制度だけでなく、省エネや地域に根付いたものもあります。まずは国や自治体の支援制度をチェックして、適した制度を探してみましょう。

静岡県富士市の補助金

たとえば、空間工房LOHASのある静岡県富士市には次のような支援制度があります。

富士市多世代同居・近居支援奨励金

「子育て世代の負担軽減及び高齢者の安全・安心な暮らしの確保を図るため、多世代で新たに同居・近居するための住宅取得又はリフォーム工事に対し、補助を行っています。※「新たに同居・近居」とは:現に同居・近居のいずれもしていない状態から同居・近居することをいいます。」(引用:富士市)子育て世代で二世帯住宅をふくむ、多世代で同居するさいに適用される支援制度です。

木造住宅の耐震対策

 「昭和56年5月31日以前に建築された木造住宅にお住まいの方は、市が派遣する専門家による耐震診断を令和6年度まで無料で受けることができます。さらに耐震補強工事を行う場合は、令和7年度まで補助金が受けられます。」(引用:富士市)実家が古くて耐震性能が低い住宅だった場合、耐震補強工事をあわせて行うケースもあるでしょう。そのような場合に、補助金を受けられる制度です。

省エネ改修

国や自治体では、高気密・高断熱住宅のような省エネ住宅に改修をおこなった際の支援制度もあります。

省エネ改修に関する特例措置

「性能向上リフォームを推進することで、省エネ性に優れた良質で次の世代に資産として承継できるような住宅ストックを形成するための制度です。一定の省エネ改修工事を行った場合、改修後居住を開始した年の所得税額が一定額控除されます。」(引用:国土交通省

市民温暖化対策事業費補助金(省エネルギー住宅への改修、蓄エネルギー設備の導入)

「省エネルギー住宅(断熱窓)への改修、蓄エネルギー設備(蓄電池・V2H)の導入に補助金を交付します。」(引用:富士市

【関連コラム】高気密・高断熱は必要なの?メリット・デメリットを富士市の工務店が解説します。

二世帯住宅「リフォームにかかるお金」の落とし穴

二世帯住宅のリフォームでは工事にかかる費用だけでなく、税金がかかる場合があります。慣れ親しんだ親子での支払いということもあり、計画時には見落としがちですが、想像以上に大きな課税額となる「贈与税」あるいは「相続税」です。二世帯住宅の同居は、将来的な資金も見据えて、親子でしっかりと話し合い計画するようにしてください。

贈与税がかかる

そもそも「贈与税」とは、生きているうちに財産を渡すときに発生します。親から子、子から親、いずれの場合にもかかる税金です。二世帯住宅のリフォームで贈与税がかかるのは、親名義の実家のリフォーム費用を子が出すときにかかるケースが多いでしょう。もちろんすでに子名義の家をリフォームして、親が費用を全額あるいは一部支払う場合でも発生します。贈与税は1年間にいくた授受があったかによって決まり、110万円までは非課税になるので、小規模なリフォームの場合には必要ない可能性もあります。

相続税がかかる

相続税は、親族が亡くなったときに財産を受け継ぐ際に発生する税金です。二世帯住宅では、土地・建物の名義が親になっていれば、それぞれを引継ぎ場合にかかってくるでしょう。税制改正により、要件が緩和されています。二世帯住宅は「被相続人と同居していた親族が自宅を相続するケース」に該当し、これまでより税額が少なくなる対象になりました。これは完全同居型に限らず、前述した間取り3タイプすべてが当てはまります。しかし、区分登記のやり方によっては特例措置に該当しなくなることもあるため、注意が必要です。二世帯住宅の計画時には、税制やお金に詳しい専門家に相談しましょう。

専門家への相談も大切。無理のない二世帯住宅リフォームを。

二世帯住宅のリフォームは、子育てサポートや親の介護などの理由が考えられます。お互いにとってメリットの大きい二世帯住宅ですが、リフォームには多額の費用が必要ですし、贈与税や相続税などがかかります。補助金や減税制度を上手に活用して、無理のない資金計画をしてください。複雑な条件があり、素人ではなかなか理解できない家づくりのお金にかかる問題は、専門家にしっかりと相談するようにしましょう。

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