パッシブハウスを建てるには、どのようにすれば良いのでしょうか?パッシブハウスは高性能住宅に分類され、建築するには一般的な住宅よりも慎重にすすめていく必要があります。この記事では、パッシブハウスやローエナジービルディングなどの高性能住宅について、建てるまでの流れなどを徹底的に解説していきます。
この記事でわかること
・パッシブハウスの建て方の流れがわかります。
・パッシブハウスを建てる依頼先がわかります。
・パッシブハウスに準ずる性能の「ローエナジービルディング」について理解できます。
Contents
パッシブハウスを依頼する先は?
パッシブハウスは一般の住宅よりも高性能な住宅であるため、高い技術力と豊富な知識や経験がある工務店や設計事務所に建築を依頼することが非常に重要です。
ここでは、パッシブハウスの建築の依頼先を決めるポイントについて詳しく解説していきます。
パッシブハウスジャパン認定の工務店に依頼する
パッシブハウスの建築はパッシブハウスジャパン認定の工務店に依頼することがおすすめです。
パッシブハウスジャパンとは、日本においてパッシブハウスの研究と確立、そして普及を目指してさまざまな活動をしている一般社団法人です。
パッシブハウスジャパンでは、入会資格を満たしており、協会の趣旨に賛同して入会を申し込んだ工務店を、賛助会員として登録しています。パッシブハウスジャパンに認定された工務店には、「省エネ建築診断士」というパッシブハウスジャパン独自資格の保有者が在籍しなければなりません。
省エネ建築診断士とは、パッシブハウスジャパンが開催している省エネ建築診断士セミナーを受講して、試験に合格した人をいいます。
パッシブハウスについて深く理解しており、しっかりとした基準を満たしているパッシブハウスジャパン認定の工務店に、パッシブハウスの建築を依頼することがおすすめです。
パッシブハウスの建築実績がある工務店に依頼する
パッシブハウスの建築実績がある工務店にパッシブハウスの建築を依頼すると良いでしょう。
パッシブハウスジャパン認定の工務店のなかには、パッシブハウスの建築実績がまだないという工務店もあります。建築実績のある工務店や設計事務所の方が安心感もあり、打ち合わせや工事も慣れています。
パッシブハウスジャパンのホームページでは、認定工務店のなかからパッシブハウス建築実績のある工務店を、エリアを絞って確認することが可能です。近くでパッシブハウスの建築実績のある工務店を探せるので、参考にしてみてください。
パッシブデザインとの違いに注意する
パッシブハウスと似た言葉で「パッシブデザイン」というものがありますが、パッシブハウスとは大きく異なるので注意しましょう。
パッシブデザインとは、自然の力を最大限活用した設計手法のことで、下記の5原則を取り入れた設計を行います。
- 断熱(断熱性能を高める)
- 日射遮蔽(夏の太陽光を遮蔽する)
- 日射熱利用暖房(冬に太陽光を取り入れて暖房として利用する)
- 通風(自然風を利用する)
- 昼光利用(照明器具に頼らず太陽光を取り込んで明るくする)
パッシブハウスとの違いについては、下記にまとめました。
パッシブハウス |
パッシブデザイン |
|
内容 |
ドイツ発祥の世界基準の省エネ住宅 |
自然の力を最大限活用した設計手法 |
明確な性能基準 |
あり |
なし |
省エネ建築診断士の在籍 |
あり |
なし |
パッシブデザインはあくまで設計手法であるため、多くのハウスメーカーや工務店、設計事務所では、パッシブデザインを独自の設計基準で提案しているのが現状です。明確な性能基準や数値で示す規定がないため、入居後に設計通りの住環境にならなかったり、想定よりも設備に依存したりする可能性が高くなるので注意しましょう。
パッシブハウスを設計するには、自然エネルギーを存分に生かしたパッシブデザインの設計手法が必須となります。パッシブデザインのメリットを活かしつつ、厳しい性能数値をこだわることで、世界レベルの省エネ住宅が実現できるのです。パッシブデザインの設計手法について詳しく知りたい方は下記のコラムを参考にしてみてください。
パッシブハウスを建てるまでの流れ
パッシブハウスを建てるまでの流れについて解説していきます。パッシブハウスを建てるには、一般的な住宅よりも慎重にすすめる必要があるので、しっかり確認していきましょう。
土地探しは省エネ建築診断士と相談してすすめる
パッシブハウス建築にあたって土地探しからはじめる場合は、省エネ建築診断士と相談してすすめるようにしましょう。
パッシブハウスを建築するにあたって、土地探しは非常に重要です。基本的にはどんな土地でもパッシブハウスを建てることは可能ですが、建築したい土地の気象データを基にして最適な建物を設計していくので、土地によって向き不向きがあります。
パッシブハウスに不向きな土地を購入してしまうと、パッシブハウスを建てる条件が厳しくなったり、コストが想定よりもかかってしまったりする可能性があるので、後悔しないためにも省エネ建築診断士と相談しながらすすめるようにしましょう。
設計士と工務店を選ぶ
パッシブハウスについて熟知している設計士や工務店を選ぶようにしましょう。パッシブハウスについて正しく理解をしている設計士や工務店は、まだまだ少ないのが現状です。
土地探しで省エネ建築診断士に相談している場合は、在籍している設計事務所や工務店にそのまま建築を依頼しても良いでしょう。
最も正確なのは、パッシブハウスジャパンの賛助会員になっている工務店に相談をすることです。
富士市・富士宮市周辺のパッシブハウスやパッシブデザインの住宅をご希望の場合は、パッシブハウスジャパン賛助会員である空間工房LOHASに是非ご相談ください。
予算と時間を確保する
パッシブハウスを建築するにあたっては、予算と時間を十分に確保しておくようにしましょう。
パッシブハウスは、高性能な建材や建具を数多く使用するため、一般的な住宅の建築コストよりも15%〜20%ほど高くなってしまいます。しかし、内装などにかかる建材にこだわらなければ、コストの圧縮も十分可能です。
設計士や工務店と相談しながら住宅ローンの借り入れ可能金額を調べたり、建物に使うことができる予算を決めておいたりしておくようにしましょう。
また、パッシブハウスは土地の条件によってオーダーメイドで設計するため、打ち合わせや工期に時間がかかります。一概に工期は算出できませんが、30〜40坪の住宅ではおよそ4〜6ヶ月かかり、それ以上かかる場合もあります。
時間的な制約があると、十分な打ち合わせができずにパッシブハウスを建てることが難しくなる場合があるので、余裕のあるスケジューリングをしておくようにしましょう。
パッシブハウスに近い高性能住宅「ローエナジービルディング」とは?
パッシブハウスに近い高性能住宅に、「ローエナジービルディング」があります。ここではローエナジービルディングと、パッシブハウスとの違いについて解説していきます。
ローエナジービルディングとは
ローエナジービルディングとは、「建もの燃費ナビ」において年間の暖房需要が30kWh以下となった建物を指します。
建もの燃費ナビとは、建物の燃費を計算してくれる省エネ住宅設計支援ツールです。このツールを使ってシミュレーションを行うことで、パッシブハウスほどではありませんが、省エネ性能が高い住宅を建築できます。
パッシブハウスとローエナジービルディングの違い
パッシブハウスとローエナジービルディングの違いを下記にまとめました。
パッシブハウス |
ローエナジービルディング |
|
条件 |
|
|
特徴 |
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|
パッシブハウスの方が条件の数や内容も厳しく、省エネ性能が高い住宅です。しかし、初期費用はローエナジービルディングよりも高く、パッシブハウスの条件を満たすには手間と時間がかかるため、希望に応じて選ぶようにしましょう。
まとめ
パッシブハウスを建てるまでの流れと、ローエナジービルディングについて解説しました。パッシブハウスやローエナジービルディングそれぞれの特徴をしっかり理解しておくことは大切です。高性能住宅を建築するには、一般的な住宅の建築よりも注意すべき点が数多くあるため、豊富な知識と経験がある専門家に依頼するようにしましょう。
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