近年のキャンプブームによって注目を集めている薪ストーブ。
キャンプのときだけでなく、自宅でも薪ストーブを楽しみたいと考える方も増えています。
でも、「薪ストーブって薪を燃やすから、高性能住宅では危険なのでは?」「薪ストーブを設置したいけど、気密性や断熱性も高い家にしたい」などと考えている方も多いのでは?
そこで今回は、高気密高断熱な家に薪ストーブを設置するメリットや、設置するときの注意点、高気密高断熱な家に向いている薪ストーブの種類などについて詳しく解説していきます。
Contents
高気密高断熱とはどんな家?
「高気密」とは、家の中に外につながる隙間が少ない状態のことです。
気密性が高いと、家の中と外の空気の出入りが少なくなり、外気温の影響を受けにくくなります。
家の中と外の空気の出入りが少なくなることで、室内の温度を一定に保ちやすくなるのです。
「高断熱」は、断熱性能の高い建材を壁や天井に使います。
断熱性能の高い建材を使うことで、家の中の温度が外に逃げにくく、外気温の影響も受けにくくなります。
高い「気密性能」と「断熱性能」を組み合わせることで、夏涼しく冬暖かい、快適な家を叶えることができます。
薪ストーブのある家の魅力
薪ストーブの魅力は、なんと言っても室内に居ながら炎の独特のゆらぎを眺められる点ではないでしょうか。
ゆらゆらする炎を眺めながらぼーっとくつろいだり晩酌をしたりと、ゆっくりとリラックスできる時間を過ごすことができます。
エアコンなどの暖房器具は、室内の空気の乾燥が気になるという方も多いですよね。
温風ではなく、炎が燃える熱で室内の空気を暖める薪ストーブは、遠赤外線効果で体の芯から暖まるうえ、室内の空気が乾燥しにくい点も大きな魅力のひとつです。
また、薪ストーブの種類によっては、高温になったストーブの上で料理を楽しむこともできます。
高音になった薪ストーブの上は、シチューやカレー、スープなどの煮込み料理にちょうどいい温度になっています。
さらに、電気やガスなどに頼らない暖房器具である薪ストーブは、もしもの災害時にも暖を取ることが可能です。
大規模な停電が発生したり、石油の供給が滞ったりしても、薪ストーブが1台あれば、寒さに凍えることなく自宅で過ごすことができるのです。
高気密高断熱な家に薪ストーブを導入するメリット
高気密高断熱な家に、薪ストーブを導入したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
高気密高断熱な高性能な家に薪ストーブを設置するのには、一般的な家に薪ストーブを設置するのとは違ったメリットがあります。
主なメリットは2つです。
- 室内の温度を一定に保てる
- 薪の消費量が少ない
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
室内の温度を一定に保てる
温かい空気は上に集まり、冷たい空気は下にたまるという性質があります。
さらに、温かい空気と冷たい空気は対流するという性質を持っています。
隙間のある家の場合、この対流の影響を受けて家の中と外の空気がどんどん入れ替わってしまい、家の中がなかなか暖まりません。
高気密高断熱ではない一般的な家に薪ストーブを導入すると、常に足元に冷気がたまる状態になり、1階は寒く2階は暑いという状態になってしまいます。
一方で、高気密高断熱な家に薪ストーブを設置する場合は、家の隙間がほとんど無いので、室内での温度差が生まれにくくなり、家全体の温度を均一に保つことができるのです。
薪の消費量が少ない
一般的な家に薪ストーブを設置する場合、多い時で1日に5〜6束ほどの薪が必要と言われています。
しかし高気密高断熱な家の場合、「1日に1束使うかどうか」です。
気密性が高く断熱性能も高い家は、少ない薪で家全体を温めることができ、暖まった空気が外に逃げることもほとんど無いため、少しの運転で長時間暖かさが長持ちします。
そのため、一般的な家に比べて薪の消費量が少なくて済むのです。
高気密高断熱な家に薪ストーブを設置する時の注意点
高気密高断熱な家に薪ストーブを設置することには多くのメリットがあり魅力的ですが、注意しておかなければならない点もあります。
それが、気密性が高いことにより発生する「一酸化炭素中毒」の危険性です。
高気密な家では、常に換気をする必要があります。常に換気をしていることで、室内の空気が外に流れるため、室内の気圧は外よりも低くなります。
このように室内の気圧が外よりも低くなっている状態を「負圧」といいます。
薪ストーブは煙突によって、炉内から煙を外に排出しています。
煙を排出するための通り道である煙突の気圧よりも、家の中の気圧の方が低くなってしまう「負圧」の状態になってしまうと、炉内で排出された一酸化炭素が煙突から排出できずに、室内に逆流してしまう危険性があります。
気密性が高い家の室内に一酸化炭素が逆流すると、空気の逃げ道が無いので室内に一酸化炭素が充満し、一酸化炭素中毒を引き起こす可能性があるのです。
一酸化炭素の逆流を防ぐためには、薪ストーブの選び方がとても大切です。
次に、高気密高断熱な家の薪ストーブに向いている種類について紹介します。
高気密高断熱な家に向いている薪ストーブとは
高気密高断熱な家に薪ストーブを導入するときは、「一酸化炭素中毒」のような事故が起きないようなものを選ぶことがとても大切です。
高気密高断熱な家に向いている薪ストーブは主に2種類あります。
- 外気導入ができる薪ストーブ
- 気密性の高い薪ストーブ
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
外気導入ができる薪ストーブ
通常の薪ストーブは、薪を燃やすために必要な空気を室内から取り込みます。
一方の外気導入の薪ストーブは、アルミなどでできたダクトを使用して外から空気を取り込む仕組みです。
室内の気圧が家の外よりも低くなる「負圧」の状態のときでも、「外気導入」ができる薪ストーブなら、その影響を受けにくくなります。
気密性の高い薪ストーブ
鋼板製の薪ストーブは部品を精密に溶接結合しているため、気密性が高くなります。
炉内の気密性が高いと、炉内温度を一定に保つことができるので、室内の暖房効果を高めることができます。
限られた空気で効率よく薪を燃やすことで、薪の消費量も抑えられます。
さらに、一酸化炭素が室内に流出するのを防ぐことができるので、一酸化炭素中毒の危険性が低い点も、高気密高断熱の家に向いている薪ストーブである理由のひとつです。
空間工房LOHASの薪ストーブのある高気密高断熱のモデルルーム
ここからは、空間工房LOHASで断熱リフォームを終え、リニューアルオープンした薪ストーブのあるモデルルーム「モクリエ」を紹介します。
断熱性能が高いからこその、心地よい温度を体感していただけるモデルルームが完成しました。
玄関を入ってすぐに目に入る存在感ある薪ストーブ。
一酸化炭素の逆流を防ぐ高気密仕様です。
リビングのコーディネートの中心になりますね。
薪ストーブの背面には大理石の壁。
リビング横のキッチンは、自然木をふんだんに使用したぬくもりあふれる空間に。
北欧風のキッチンで、お料理が楽しくなりそうですね。
壁には珪藻土を使用。
珪藻土は、付着したウイルスの90%以上を死滅させる効果があります。
抗酸化作用や殺菌効果などの性能が高いのが特徴です。
モデルルーム「モクリエ」についてはこちらをご覧ください。
まとめ
高気密高断熱な家に薪ストーブを導入するメリットや注意点、おすすめの薪ストーブの種類などについて紹介しました。
正しい方法で使用していれば、一酸化炭素中毒などの事故が起こることはほとんどありません。
空間工房LOHASでは、高気密な薪ストーブを設置したモデルルーム「モクリエ」をリニューアルオープンしました。
ぜひ一度、薪ストーブのある高気密高断熱な家の心地よい空間を体験しに来てください。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
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