注文住宅などを検討する場合に、和式や和風といった、日本の伝統的な住まい方式やデザインを取り入れたいという人も多いと思います。
今回は、人気の「和モダン住宅」をつくるための本質である、「和風住宅」について徹底解説していきます。
Contents
和風住宅の定義とは? 文化庁や国土交通省などでは“「和の住まい」の推進”として普及活動を行っています
和風住宅の定義とは、どんなものでしょうか。
結論からいいますと、定義は無いようです。しかし、日本は、高温多湿や四季折々の豊かな環境といった風土や文化にとても特徴があり、その考え方を暮らしへ反映したものが、和風住宅といえるでしょう。
近年は、伝統的な住まいづくりや暮らしの文化が失われつつある、という恐れもあるため、
文化庁、農林水産省、林野庁、経済産業省、国土交通省、観光庁では、“和の住まい推進関係省庁連絡会議”を発足し、「和の住まい」の普及活動を推進しています。
「和の住まい」の推進とは?
「和の住まい」の推進とは、
“和の住まいや住文化の良さの再認識、伝統技能の継承と育成、伝統産業の振興・活性化等を図る活動で、和の住まい推進関係省庁連絡会議(文化庁、農林水産省、林野庁、経済産業省、国土交通省、観光庁により構成)を組織し、冊子「和の住まいのすすめ」のとりまとめを行ったほか、平成25年10月30日に開催した住宅生活月間フォーラム「和の文化に学ぶ」をスタートとして、関係省庁等の連携により、各地域におけるリレーシンポジウム等、国民向け普及活動を推進しています。趣旨として、日本の地域の気候・風土・文化に根差した住まいづくりや住まい方を含めた日本の住文化の良さの再発見・普及に向けた「和の住まい」を推進する“
ことと、しています。
住まいの要素として、
瓦屋根、深い軒、板壁、漆喰壁、高窓・天窓、すだれ・よしず、格子、雨戸、襖・引戸、欄間、障子、続き間、縁側、玄関、吹抜け、畳、板の間、土間、真壁、大黒柱、床の間、囲炉裏などなど、数多くの日本の伝統的な仕様が記載されています。
和風住宅といいますと、実家やおじいちゃんおばあちゃんの家を思い浮かべる人も多いと思います。
あの特徴的な意匠。そして、障子やふすま、土壁、土間・・・と、それぞれの色や形を、思い出しませんか?
もしかしたら、大工さんが家を建てているシーンを思い浮かべる場合も・・・。
これらを、“地域の気候・風土・文化に根差した住まいづくりや住まい方”という角度で捉えたとしたら。
和風住宅が、どんな特徴なのかが、わかるのかもしれません。
“地域の気候・風土・文化に根差した住まいづくりや住まい方”という角度で、捉えてみます
最初に取り上げておきたいのは、この「和の住まい」の推進には、住まいづくりの目標像が記載されていることです。
“昔も今もかわらない、住まいと暮らしをとりまく自然/社会/家族といった環境”です。
また、住まいづくりの目的として、
・人と人との関係を守り育てる
・日々の暮らしを楽しむ
・心地よく環境にやさしい生活を支える
・外部環境から建物を保護する
という項目を挙げています。
この目標や目的には、これまでの日本の住まいづくりや住まい方の特徴を捉えているのです。
和の住まい推進関係省庁連絡会議
和の住まいのすすめ(1)
和の住まいのすすめ(2)
「和風住宅」の“住まい方と住まいづくり”の特徴を探る!
ここでは、「和風住宅」の“住まい方と住まいづくり”の特徴を探ります。
4つの住まいづくりの目的を意識しながら、和風住宅の特徴でも、わかりやすいものを、取り上げていきたいと思います。
居室の工夫
古くは、室町時代の武家文化で、茶会など人を持て成す豪華な客間としての役割から、江戸時代では庶民の暮らしへと浸透した「書院造り」は、現代の書斎といえます。
日本らしさといえば、自然や質素な価値観を持つ「わび」「さび」を体現した「茶室」があるように、人が集まる場所であり、自然を楽しむといった習慣があります。
「茶の間」や、自然素材のイグサを使用した畳の上に座る、寝るという生活習慣は、安心で安全な場所での人との関わりを表しているのかもしれません。
間と間をつなぐ続き間
江戸時代の町屋のように、日本の続き間は、プライバシー性よりも、家族の気配を感じる、緩やかなつながりを持つ安心感があります。
そのつながりを感じさせる障子は、紙と木でできています。障子には、調湿効果と断熱効果が、期待できます。
また、直射日光を抑えることができ、優しい光を取り入れることができます。
大空間にしたり、間仕切りすることで2部屋に区切ったり、柔軟性のある空間づくりが実現します。
玄関・土間
玄関とは、寺院の入口という意味のある、禅宗の言葉からの由来といわれています。歴史としては、室町時代に遡ります。
土間とは、室内に設けられた土足で歩ける空間のことです。
日本には、家に入るときは履物を脱ぐといった、家の内と外を区別する習慣がありますが、
上がり框をもちいて、段差をつけたります。
内と外をつなぐ縁側
縁側の最古の造りとしては、奈良時代の法隆寺東院伝法堂といわれています。平安時代に貴族の間で、母屋と別棟をつなぐ廊下が、縁側の起源とされています。
通路としての役割や、庭や景色を眺めるための縁側は、自然と家族やご近所とのコミュニケーションの場としても利用できます。
縁側には、建物の外部に設けられる、雨ざらしの「濡れ縁」と、内部として設けられる「くれ縁」があります。
自然素材の土壁
漆喰や珪藻土で仕上げた塗り壁を用いることで、表面のざらつきが独特の味わいを感じさせ、落ち着いた和の空間を演出することが出来ます。
そんな塗り壁は、空間を演出するだけでなく、保湿・断熱・防露・調湿・遮音・脱臭などの機能を持ち合わせています。
まとめ/和風住宅とは?家族や人とのつながりや自然素材、地産地消など持続可能な暮らしを、意識してした住まいです
和風住宅とは、人と人をつなぐ働きが、とても大きいといえます。
また、四季折々豊かな環境が影響してか、素材は、木や紙、土、石などの自然の材料を基本としてつくられていたことが、由来ともいえます。
それらの多くは、地域で採取されていました。地元の職人により生産・加工され、経年時に修繕をし、使い続けられてきた歴史があるといいます。
このように、
「家族や周囲の人など、人との関係性」に重点をあてて、
「自然素材」を大切にし、
「地産地消」を重視し、
「使い続ける=持続可能」を意識した住宅です。
これを現代風に解釈しますと、
リビングに2階への階段を設けたり、リビングをオープンキッチンから見渡せるようにして、お子さんとのコミュニケーションを、図れるようにする。引き戸の間仕切りを、部屋と部屋の間に設ける。在来工法や天然木にこだわってみる・・・など。
時代が変わり、仕様は変わりながらも、文化としては、引き継がれているのではないでしょうか?
和風住宅に、定義はありません。自分や家族らしさを反映した、和式の住まいづくりをオススメします!
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