電気給湯器「エコキュート」と太陽光で電気をつくる「太陽光発電」の2つを組み合わせは、効率よくお湯が沸き、光熱費の節約もできると注目が集まっています。
でも、本当にメリットがあるの?と考えて、導入の検討を悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、太陽光発電とエコキュートを連携するメリットや導入方法、オール電化について解説します。
パッシブハウスの施工事例もご紹介。
ぜひ参考にしてみてください。
Contents
- 1 太陽光発電とは?
- 2 エコキュートとは?
- 3 エコキュートの導入費用と工事期間
- 4 エコキュートは補助金が使える場合がある
- 5 太陽光発電とエコキュートを連携するって何?
- 6 太陽光発電とエコキュートを導入する3つのメリット
- 7 太陽光発電とエコキュートを連携するデメリット
- 8 太陽光発電とエコキュートの組み合わせはオール電化との相性が良い
- 9 エコキュートを導入する際の注意点
- 10 エコキュートが向いていない家もある
- 11 太陽光発電とエコキュートを効率よく使うスマートハウスとは?
- 12 空間工房LOHASのスマートハウス「LOHAS SMART」とは
- 13 【施工事例】エアコン一台で冬もポカポカ自然素材のパッシブハウス in 御殿場
- 14 まとめ|太陽光発電とエコキュートの組み合わせで快適な生活を
太陽光発電とは?
太陽光発電とは、屋根などに設置されたソーラーパネルに太陽の光を当ててそのエネルギーを電気エネルギーに変換し、発電するシステムのこと。
太陽エネルギーは、パワーコンディショナという機器を使って、住宅でも利用できる交流電気に変換されます。
最終的に、電気はブレーカーにより、各部屋のコンセントから使えるようになるという仕組みです。
温室効果ガスの排出をゼロにする取り組み「カーボンニュートラル」を目指した社会においても、全国の企業から太陽光発電は注目されています。
エコキュートとは?
エコキュートは、空気中の熱を使って水を沸かす家庭用の給湯システムです。
ヒートポンプという機械が、大気中の空気の熱(ヒート)をくみ上げ、圧縮して冷媒を高温にすることで、水を沸かすという仕組みになっています。
エコキュートの魅力は、電気で水を沸かすよりも、消費電力が少なく抑えられ経済的なこと。
電気使用量が少なく料金の安くなる夜間に運転するため、光熱費が抑えられます。
また、ガス給湯器のように高温の排気が無く、エコなのも特徴です。
火を使わないエコキュートは、火災の心配もありません。
エコキュートの導入費用と工事期間
エコキュート導入のための工事の流れにより発生する費用は、新規エコキュート設置費用、給排水接続工事、電気接続工事、試運転、電力会社申請費用などが含まれ、4~5人用のタンク容量(370L)の相場が、40~60万円前後となります。
エコキュートの新設の設置工事は、基礎工事が1日、設置工事が1日と2日程の期間が必要です。
エコキュートの価格は、決して安くはありません。
後悔しないためにも、いくつかのメーカーや販売店から見積りを取り、比べてから契約するようにしましょう。
どのようなエコキュートの業者がよいのかわからないときは、ホームページのお客様の声を参考にするのもおすすめです。
エコキュートは補助金が使える場合がある
エコキュートは補助金が使える場合があるので、チェックしておきましょう。
経済産業省資源エネルギー庁のホームページによると2024年の事業として、「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」の制度があります。
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行い、その普及拡大を目的としたものです。
補助対象
「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」の補助対象は下記の表の通りになります。
補助額
「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」の補助対象額はエコキュート(対象機種)で、1台8万円となっています。
戸建て住宅で2台まで、共同住宅で1台まで補助がおりる制度です。
補助金額にプラスして機能に応じて加算されることや、電気蓄熱暖房機や電気温水器の撤去の費用についても加算される制度もあります。
詳細は、メーカーや設置業者に確認して、補助金を活用するとよいでしょう。
補助金は予算に達すると終了し、条件によっては申請できないこともあるので、前もって準備をしてください。
太陽光発電とエコキュートを連携するって何?
太陽光発電とエコキュートは連携させることができます。
太陽光発電で発電された電気は、住宅の照明やコンセントだけではなく、エコキュートへも供給が可能です。
エコキュートの電源回路は、電力会社からの電気の配線と接続されていますが、施工会社や太陽光発電の業者に依頼して併用するための接続工事ができます。
最近は、太陽光発電と連携可能なエコキュートが販売されているので、チェックしてみてください。
太陽光発電とエコキュートを組み合わせるには、アフターサービスや故障の対応、保証の内容を詳しく提案できる施工会社に依頼すると安心です。
太陽光発電とエコキュートを導入する3つのメリット
太陽光発電とエコキュートは、施工会社に依頼すれば比較的簡単に接続工事ができます。
ここからは2つのシステムを連携させることで、どの様なメリットがあるのか見ていきましょう。
メリット1:効率よくお湯を沸かせる
太陽光発電とエコキュートを連携させる大きなメリットは、効率よくお湯を沸かせることです。
エコキュートは、空気の熱を使ったシステムのため、外気温の高い日中に効率よくお湯を沸かせます。
太陽光発電も、太陽の出ている昼間の時間帯に発電をするので、同じ時間帯に2つのシステムを連携することで、効率がよくなるのです。
メリット2:電気代高騰の影響を受けにくい
太陽光発電とエコキュートを組み合わせると、深夜電力を使用した給湯よりもコストを抑えられます。
最近では、電気料金の高騰により、深夜電力も高くなる傾向に。深夜電力で経済的にエコキュートを使って、お湯を沸かしてしまうよりも太陽光発電による電気を使用する方が、電気代の高騰の影響を受けにくくなります。
メリット3:エコキュートと自家消費両方で光熱費を抑える
太陽光発電で発電した電力は、自宅用の電気とエコキュート両方で使えるので、電力会社から購入する電気料金は節約できます。
それでも、太陽光発電で発電した余剰電力は、FIT(固定価格買取制度)で売電する方法もあります。
電気を売れる太陽光発電とエコキュートを組み合わせるのは、経済的メリットが大きいのです。
太陽光発電とエコキュートを連携するデメリット
太陽光発電とエコキュートを連携させると、メリットがあることがわかりました。
これからの将来、電気高騰が予測される中で、効率よく電気を使いたい人にはおすすめです。
でも、太陽光発電とエコキュートの組み合わせには、デメリットもあります。
知識を持っておくことで、事前に施工会社や設置業者に相談し、対策ができるので確認しておきましょう。
初期費用がかかる
太陽光発電とエコキュートを連携させて導入する場合、初期費用がかかります。
住宅用の太陽光発電の単価の相場は78~130万円程といわれています。
エコキュートの価格の相場が約40~60万円なので、セットで購入するとなると、初期費用により負担がかかるのです。
まずは、予算の範囲に導入できるかどうかを、施工会社や販売店に確認しプランを立てましょう。
停電時に稼働できない可能性がある
太陽光発電とエコキュートは、組み合わせても停電時に稼働できない可能性があります。
エコキュートの商品は一般的な家電製品と違い、高圧の電力を必要とするからです。
停電時には、太陽光発電を利用できたとしても、エコキュートの電圧の電気までを供給できない機器もあります。
万が一の停電時にもエコキュートを使用したい場合は、高圧の電力に対応した家庭用蓄電池を検討してみるのもよいでしょう。
蓄電池は、太陽光発電で貯めておいた電気を蓄えておけるので、効率のよい電気消費ができます。
エコキュートでコスト削減にならない場合もある
太陽光発電とエコキュートを連携させたとしても、コスト削減にならない場合があるので注意しましょう。
適していない場所に太陽光発電を設置したり、ガスの給湯器で光熱費を抑えたりしている場合には、トータルで考えるとコスト削減のメリットにならないことも。
とくに太陽光発電に適していない環境で、導入をしてしまうと初期費用回収にかなりの時間がかかります。
太陽光発電とエコキュートを組み合わせる場合には、予想される発電量と光熱費の削減額をしっかりシミュレーションすることがポイントです。
太陽光発電とエコキュートの組み合わせはオール電化との相性が良い
オール電化やエコキュートのみを設置している家庭では、近年の電気代の高騰に頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。
そのため、電気をつくり出して貯め込むことのできる、太陽光発電や蓄電池を検討されている人は多いです。
光熱費の削減を考える場合にも、太陽光発電とエコキュート、蓄電池の連携とオール電化は電気をお得に使えるので相性がよいと言えます。
さらに電気自動車も導入すると、より効率よく電気を貯められるのでおすすめです。
エコキュートを導入する際の注意点
エコキュートを導入する際に、注意しなければならないのがお湯を貯めるタンクの容量です。
世帯人数によって異なる容量を検討できます。貯湯量が、4~5人用の370Lと、5~7人用の460Lがファミリー向けに選ばれる容量となります。
今後の家族構成が増える可能性も含めて、大きい容量のタイプ460Lを選ぶのがおすすめ。
現在だけではなく将来も考えて、世帯人数に合わせたタンクの容量を選ぶようにしましょう。
また、エコキュートは定期的な掃除やメンテナンスが必要です。
風呂の配管の洗浄や浴槽のフィルターの掃除、タンク内の掃除などがあります。タンクの底面にある排水栓を開いて、沈殿物を除去しましょう。
定期的な掃除をしていないと、浴槽に貯めるお湯の汚れや故障にもつながる可能性があるのです。
エコキュートの掃除やメンテナンスを怠らないようにしましょう。
エコキュートが向いていない家もある
エコキュートの導入が向いていない住宅もあります。
たとえば、寒冷地の場合外気温が低く、空気の熱を利用して水を沸かす仕組みのエコキュートは、効率が悪く電気代が余計高くなってしまうことも。
外気温が寒いと、水が凍結しやすくなります。凍結防止ヒーターが内蔵されているエコキュートを選びましょう。
またエコキュートは、室外機の設置場所が必要となるので、ある程度の設置のスペースが確保できない土地では導入が難しいです。
近隣住宅の家との距離が近すぎると、深夜稼働するエコキュートの音が響くかもしれません。
エコキュートを設置するには、土地の面積は必要となるのです。
太陽光発電とエコキュートを効率よく使うスマートハウスとは?
スマートハウスとは、省エネ性能が高く、エネルギー需給が最適化された家のことです。
ITとEVの技術で、電気を買わず賢く光熱費を削減し、快適な暮らしを実現できると今、期待されています。
具体的には「HEMS(Home Energy Management System:ホーム エネルギー マネジメント システム)」を導入することで、電気などの使用量を見える化し、効率よく住宅内設備の一括制御が可能。
スマートハウスでは、家庭用蓄電池や太陽光パネルを設置して、電気の供給を行うシステムも含まれます。太陽光発電とエコキュートの連携も重要視されているのです。
省エネ効果の高いスマートハウスは、健康で快適な暮らしができる一般に向けた未来の家としてますます注目が集まっていくことでしょう。
空間工房LOHASのスマートハウス「LOHAS SMART」とは
空間工房LOHASでは、コロナ禍で変わった暮らしから、今までの家づくりでは大切な家族は守れないという考え方をコンセプトに、AVとEVで電気を買わない未来の木の家「LOHAS SMART」で家づくりを提案しています。
「LOHAS SMART」の特徴をご紹介していきます。
PROMISE1:健康を第一に考えた理想の温湿度と正圧の空気環境
なるべく機械に頼らず自然のエネルギーを最大限活用できる「パッシブ設計の家」は、夏の暑い日差しを遮り、冬の暖かな日差しは家の奥まで差し込むように考えられた家づくりです。
気圧調整式第一種全熱交換気システム「エクリア(AIR CREAR)」を稼働させることで、給気する空気量が多く、排気される空気量が少ない「正圧」の空気環境を実現。
足元から天井まで、全室同じ温度、湿度で暮らせる快適な空間になります。
家じゅうの空気を、2時間に一回入れ替えることでコロナ禍でも安心です。
高気密、高断熱、省エネルギー性能を確保し、自家消費電力を極限まで抑えています。
PROMISE2:省エネ性能の高い再生可能エネルギー自給率100%
スマートハウスは、発電した電気を蓄電池やEV車に蓄える使い方で、夜も電気を買わない暮らしができます。
電気料金が家計を圧迫し、太陽光のソーラー発電は日中の晴れた日にしか発電できない理由から、電気をあまり買い取ってもらえない日が増えています。
再生可能エネルギー自給率が100%であるスマートハウスに注目が集まっているのです。
カーボンニュートラルを目指す時代に合わせて、地球温暖化対策に貢献した環境に優しい家は、未来の子供たちに安心を創生できます。
PROMISE3:コロナ禍・地震・水害・暴風からのレジリエンス
近年の異常気象により発生している「線状降水帯」による河川の氾濫などの自然災害の問題は、今後さらに大型化する可能性もあるでしょう。
これからは、過去の災害の経験をAI搭載のクラウド「HEMS」に学習させて、新たな災害に備えていく家づくりが重要です。
被害により電力供給がストップしても、自力で速やかに復旧できる回復力を持つことなど「レジリエンス性能」が求められます。
コロナ禍により、各市町村に設置された避難所ではクラスター発生リスクもあります。
緊急時には、「家が避難所」であることが大切なのです。
PROMISE4:家の資産価値を担保する省エネ性能表示
新型コロナウイルスの発生により、過去に経験したことのない生活を強いられたことから、私たちの暮らし方にも大きな変化が起こりました。
家づくりも同様で、もはや過去の常識で家をつくること自体がリスク化しています。
住生活環境の変化を素早くとらえ、間取り、性能、制御に対応する家づくりを進化させていく家づくりが大切です。
PROMISE5:急速に変化する住生活環境に対応できるloTプラットHOME
家をリノベーションすることで、家の品質や性能が維持され続ければ、子供が巣立った後からも新たなライフスタイルに対応したり、新たな家族が住み続けたりと長く家に住めるはずです。
自分中心の家から、次の世代が喜んで暮らせる家づくりへとパラダイムシフトが求められています。
ウッドショックや半導体不足などを考慮して、地球環境に優しい家づくりをしなければなりません。
「LOHAS SMART」についてのご不明点は気軽に空間工房LOHASにお問合せください。
→「LOHAS SMART」の詳しい情報はこちらのページより
【施工事例】エアコン一台で冬もポカポカ自然素材のパッシブハウス in 御殿場
建築家の伊礼智氏の建物が好きな奥様のご希望で、i-works 1.0のデザインから発想を進めた情緒豊かな家が完成しました。
こちらは世界最高峰の建築性能「パッシブハウス」認定予定の高性能住宅でもあります。
木の匂いや、床の触り心地のよさ、日差しの当たる気持ちのよい空間で、快適な暮らしが実現しました。安全で心地よさにこだわったデザインに仕上がっています。
冬でも夏でも、年間を通して少ないエネルギーで過ごせる「高性能」を両立したおしゃれで居心地のよい家が完成しました。
[仕様] 延床面積:93.57㎡(28.25坪)
UA値:0.22W/㎡・k、C値:0.18㎠/㎡
第一種熱交換換気
断熱等級7
屋根:ガルバリウム剛板
外壁:STO ロータサン
床:アカシアフローリング 澄家(24時間換気)
太陽光発電
サッシ:YKK AP アルゴンガス入り断熱サッシ
まとめ|太陽光発電とエコキュートの組み合わせで快適な生活を
今回は、太陽光発電とエコキュートの組み合わせの基礎知識やメリットを解説しました。大幅に光熱費が削減される2つのシステムの組み合わせは、初期費用は高額になりますが、補助金を利用すれば、お金の負担が減らせます。
また、太陽光発電とエコキュートを導入するには、実績のある業者に依頼しましょう。保証のサービスやアフターフォローについてもお任せできる会社を選んでください。無料の資料請求などで、最新のサービスの情報を得るのもおすすめです。
ぜひこの記事を参考に、太陽光発電とエコキュートの組み合わせをご検討いただけたらうれしいです。
著者情報
寺﨑幸治
空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。
施工事例はこちら→エアコン一台で冬もポカポカ自然素材のパッシブハウス in 御殿場
静岡県で、省エネ性能の高いパッシブハウスをお考えなら、空間工房LOHASにぜひご相談ください。
■直接いらっしゃらなくても、ZOOMでのオンライン家造りも可能です。気軽に家造りの進め方や、移住者支援の補償のこと。
土地選びまでご相談にのっています。→ ご予約はこちら
■ 何かお家のことで質問があれば、お気軽にLINEでご質問ください→ こちら
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