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長期優良住宅のメリット・デメリット|認定の流れや、検討する際のポイントも解説

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長期優良住宅は、長く快適に暮らせるだけでなく、多くの税制優遇や補助金を活用できる住宅です。

「住宅ローンの控除枠拡大」「不動産取得税・登録免許税の軽減」、さらに「地震保険料の割引」や「住宅ローン金利の優遇」など、経済的サポートが充実しています。

また、耐震性や省エネ性能が高く、資産価値が維持されやすい点も魅力です。

一方で、建築費が高く、手続きに時間がかかるデメリットも存在します。

今回の記事では、長期優良住宅のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

この記事でわかること

  • 長期優良住宅の9つのメリット
  • 長期優良住宅の4つのデメリット
  • 長期優良住宅の認定取得を検討する際のポイント

長期優良住宅とは

長期優良住宅とは、耐久性や省エネ性などの高い性能基準をクリアした、良質な住宅です。

長期間住み続けることを前提に建てられているため、住宅を建てた世代だけでなく、次世代にも継承して住み続けることが可能です。

また、新築戸建ての場合、長期優良住宅に認定されるためには、以下の8つの基準を満たす必要があります。

  • 劣化対策:次世代にも継承して住宅が使用できること
  • 省エネルギー性:必要な断熱性能などの省エネルギー性能が確保されていること
  • 耐震性:大地震が起きても損傷レベルの低減を図ること。仮に損傷しても改修が容易であること
  • 維持管理・更新の容易性:点検・補修・交換が容易に行えるように配慮されていること
  • 居住環境:住宅は、良好な景観や地域の住環境の維持・向上に配慮すること
  • 住戸面積:良好な居住水準を確保するために、必要な規模を有すること
  • 維持保全計画:定期的な点検・補修などの計画が策定されていること
  • 災害配慮:自然災害による被害の発生防止または軽減に配慮されたものであること

高い住宅性能を長期間保つためには、どの性能も重要です。

長期優良住宅の認定基準などについては、こちらの記事も参考にしてください。

長期優良住宅とは?認定基準やメリット・デメリットについて初心者にわかりやすく解説

長期優良住宅の9のメリット

長期優良住宅の認定を受けると、節税や補助金、低金利のローンが組めるなど、多くのメリットがあります。

ここでは、長期優良住宅のメリットをご紹介します。

住宅ローンの控除枠が増える

長期優良住宅は、住宅ローンの控除枠が増える点が大きなメリットです。

住宅ローンを借り入れて住宅の新築取得や増改築をした場合、年末のローン残高の0.7%が、最大13年間所得税から控除される制度です。

一般住宅の場合、控除対象の借り入れ限度額が4,000万円であるのに対し、長期優良住宅では最大4,500万円まで控除枠が増えます。

住宅ローンの控除枠が増えることで、無理のない範囲で返済計画を立てやすくなり、資金繰りが安定しやすくなります。

不動産取得税枠が増える

不動産取得税とは、住宅を購入した際に取得者に対して課税される税金のことです。

長期優良住宅を購入すると、課税標準からの控除額が一般住宅特例よりも増額されます。

不動産取得税は、一般住宅の控除額が1,200万円であるのに対し、長期優良住宅は最大1,300万円まで控除できます。

不動産取得税は、一般的に住宅が完成してから数か月後に納税通知が届くため、忘れないように注意しましょう。

登録免許税率が軽減される

登録免許税とは、住宅を購入した人が所有権を登記する際に国に収める税金のことです。

登録免許税は「所有権保存登記」と「所有権移転登記」の二種類の登記手続きで税金を支払うことになります。

※登録免許税=固定資産税評価額×税率

新築で建物に固定資産税評価額が付けられていない場合は、法務局が認定した課税標準価格に税率を掛けた金額になります。

長期優良住宅は、登録免許税率が一般住宅特例よりも軽減される点がメリットです。

<登録免許税の税率>

住宅の種類通常長期優良住宅
新築(保存登記)0.15%0.1%
中古(移転登記)0.3%0.2%

固定資産税の減額期間が長くなる

長期優良住宅は、固定資産税の減額期間が長い点も大きなメリットです。

新築住宅を建築した場合、一般住宅の特例では3年間固定資産税が2分の1に減額されますが、長期優良住宅は5年間2分の1に減額されます。

参照:国土交通省:認定長期優良住宅に関する特例措置

地震保険料が割引される

長期優良住宅は、高い耐震性が求められるため、地震保険料の割引が受けられる点もメリットです。

地震大国と言われる日本では、年々地震保険や火災保険料が高くなっているため、少しでも安くしたい方は長期優良住宅を検討してみましょう。

<耐震等級別地震保険の割引率>

耐震等級割引率
耐震等級110%
耐震等級230%
耐震等級350%

耐震等級については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

長期優良住宅の耐震等級とは?耐震等級3のメリット・デメリットを解説

住宅ローンの金利が優遇される

長期優良住宅を取得すると、住宅ローンの金利が優遇されます。

住宅金融支援機構と民間金融機関が共同で提供する住宅ローン【フラット35】Sプランでは、金利引き下げを受けることが可能です。

住宅ローンの金利が引き下げられると費用負担が大幅に減りますが、金利は日本の経済状況や金融市場に影響されるため、金融機関のホームページなどで定期的に情報を確認しましょう。

住宅取得等資金贈与の非課税限度額が増える

長期優良住宅は、住宅取得等の資金贈与における非課税限度額が増額される点がメリットです。

注文住宅を建築する際にご両親などの親族から資金をもらう場合、一般住宅では500万円までが非課税限度額になるのに対し、長期優良住宅では1000万円まで非課税限度額が増えます。

一般住宅より高く売れる

長期優良住宅は長く住むことを前提に建築されているため、売却時に一般住宅より高く売れるメリットがあります。

長期優良住宅は資産価値が高く、中古住宅であっても購入希望者は多いため、買い手が見つかりやすくなります。

長く安全で快適な暮らしができる

長期優良住宅の大きなメリットは、住む方が長く安全で快適な暮らしを送れることです。

劣化対策や災害対策が講じられているため、次世代も安心して住み続けられます。

省エネルギー性を備えた長期優良住宅は、冷暖房の使用を必要最低限に抑えられるため、光熱費などのランニングコストが安くなります。

静岡で長期優良住宅をご検討中の方は、空間工房LOHASにご相談ください。

長期優良住宅の経験が豊富な空間工房LOHASが、長く安全で快適な暮らしができるサポートをいたします。

長期優良住宅の4つのデメリット

長期優良住宅には、税制優遇や住宅ローン金利の引き下げなど、多くのメリットがあることがわかりました。

一方で、長期優良住宅には、デメリットもあるため、併せて解説します。

一般住宅より建築費が高くなる

長期優良住宅は、耐震性や省エネルギー性能などの高い性能を備えているため、一般住宅より建築費が高くなります。

長期優良住宅は、品質の良い材料を使用し、適切な設計を行うため、費用がかかるからです。

ただし、長期優良住宅は断熱性や気密性が高く、冷暖房の使用を抑えられるため、光熱費の負担を軽減できます。

長期優良住宅は建築コストがかかりますが、長い目で見るとコストダウンが可能です。

長期優良住宅の認定を受けるために時間や手数料がかかる

長期優良住宅の認定を受けるためには、時間や手数料がかかる点がデメリットです。

長期優良住宅の認定には、住宅性能評価機関と所轄行政庁の審査に合格する必要があります。

また、審査期間は数週間かかると言われているため、必要書類を早めに準備する必要があります。

長期優良住宅の認定手続きには、住宅性能評価機関と所轄行政庁の審査料が必要な点にも注意しておきましょう。

定期点検やメンテナンスが必要になる

長期優良住宅の認定を受けて建築した住宅は、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき、入居後10年ごとに定期点検やメンテナンスを実施する必要があります。

住宅は時間の経過とともに劣化するため、長期優良住宅を維持するための定期点検やメンテナンスは欠かせません。

メンテナンスを怠ると、長期優良住宅の認定が取り消され、税金の特例措置や補助金などを受け取っていた場合、返還を求められることがあるため注意が必要です。

申請が許可される時間がかかる

長期優良住宅の申請手続きは、所轄行政庁に提出してから許可されるまで1週間から1か月かかると言われています。

申請が許可されるまでは工事に着手できないため、設計から住宅の完成までに時間がかかります。

認定されるまでの期間が長いと、経済状況によっては住宅ローンの金利変動が起こる可能性もあります。

長期優良住宅を検討している方は、余裕を持って計画を立てることが重要です。

長期優良住宅の認定手続きの流れ

長期優良住宅の認定を受けるには、以下の2つの方法があります。

  • 直接、所管行政庁へ申請する方法
  • 登録住宅性能評価機関に申請した後、所管行政庁へ認定申請を行う方法

一般的には、登録住宅性能評価機関に申請した後、所管行政庁へ認定申請を行う方法が利用されます。

長期優良住宅の認定を受けるまでの流れは、以下の通りです。

  1. 登録住宅性能評価機関に確認申請書を提出する
  2. 登録住宅性能評価機関から、審査後に確認書の交付される
  3. 所管行政庁に認定申請書を提出する
  4. 所管行政庁から、審査を経て認定通知書が交付される
  5. 着工

着工するまでの手順が多いため、長期優良住宅の申請に慣れている施工会社を選ぶことがポイントです。

静岡で長期優良住宅をご検討中の方は、以下のリンクから空間工房LOHASにご相談ください。

分からない部分についても、専門家が徹底的に詳しく解説します。

長期優良住宅の認定取得を検討する際のポイント

長期優良住宅の認定取得を検討する際には、3つのポイントがあります。

  • 長期優良住宅の実績がある施工会社を選ぶ
  • 着工前に申請する必要がある
  • 補助金や税制優遇を総合的に検討する

長期優良住宅の実績がある施工会社を選ぶ

長期優良住宅を建てる際は、実績の豊富な施工会社を選ぶことが大切です。

長期優良住宅を得意とするハウスメーカーや工務店に依頼することで、長く快適に生活できるアイデアを提案してもらえます。

信頼できる施工会社を選ぶことで、スムーズにプランニングが進みます。

着工前に申請する必要がある

長期優良住宅は、着工前に所轄行政庁に申請しなければなりません。

工事着工前に申請を忘れると、住宅が完成しても認定を受けられません。

長期優良住宅を建てる際は、早めに施工会社に相談し、申請漏れがないように計画を立てましょう。

補助金や税制優遇を総合的に検討する

長期優良住宅にはさまざまな補助金や税制優遇制度がありますが、総合的に検討することをおすすめします。

ただし、一部の補助金は、長期優良住宅との併用ができなかったり、重複して補助を受けられない場合があるため、注意が必要です。

補助金や税制優遇を検討している方は、早めに施工会社に相談しましょう。

長期優良住宅で活用できる補助金について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

【2024年最新】長期優良住宅の新築・リフォーム補助金・減税制度|申請条件や流れ、注意点も解説

まとめ|長期優良住宅はメリット・デメリットを両方把握して検討しましょう

長期優良住宅の建築では、メリット・デメリットを把握して検討することが大切です。

長期優良住宅は、環境問題やカーボンニュートラルの実現に沿った住宅であり、今後も優遇が増える可能性があります。

長期優良住宅を建築した後も、日本の経済状況や政策の動向に注視しておくと良いでしょう。

長期優良住宅のメリットについて疑問がある方は、今回の記事を参考に検討してみてください。

静岡で長期優良住宅をご検討中の方は、空間工房LOHASにご相談ください。

長期優良住宅の経験が豊富な空間工房LOHASが、長く安全で快適な暮らしができるサポートをいたします。

著者情報

寺﨑幸治

 空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。

空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。

また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。

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