自然素材の家は、快適で身体にやさしい住環境が魅力です。
ただし、木材や漆喰、珪藻土といった自然素材は、一般的な建材よりも価格が高くなることがあります。
自然素材の家を希望する人の中には「予算内で建てられるのか」と不安になる人もいるでしょう。
自然素材の家は価格相場を把握して、ポイントを押さえれば予算に合わせた家を実現できます。
今回は自然素材の家の価格相場や費用の内訳、コストを抑えるポイントをご紹介。
自然素材の家を建てるのに適切な資金計画をしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 自然素材の家の価格相場
- 自然素材の家の価格を抑える5つのポイント
- 自然素材の家を建てる際の注意点
Contents
自然素材の家の価格相場

自然素材の家の建物価格相場は、坪単価で65万~70万円程度です。
30坪の家の場合、1,950万~2,100万円が価格相場になります。
自然素材は一般的な建材に比べ、手に入りにくく施工の手間がかかるため高くなる傾向にあります。
ただし、地域によって価格が異なるケースもあるため、実際に依頼したいエリアの相場を確認することが重要です。
ここからは、自然素材の家にかかる費用を項目別にご紹介します。
本体工事費
自然素材の家で多くの費用がかかるのが、本体工事費です。
基礎工事や構造の工事、外装工事、屋根工事、断熱材設置、配線や排水管の設置、設備工事、窓や建具の設置など多くの工事費が含まれます。
自然素材の家は建築費用が高くなる傾向にありますが、設備のグレードや素材の選び方、間取りの作り方により、コストダウンが可能になるでしょう。
付帯工事費
付帯工事費用は本体工事以外にかかる工事費用のことです。
付帯工事には、駐車場や塀、門、庭などの外構、水道管やガス管などのライフラインを引き込む工事、カーテンやエアコン、照明器具設置などの工事が含まれます。
付帯工事は自分で設置できるものは対応したり、建材のグレードを落としたりすることでコストダウンが可能です。
諸経費
諸経費は、本体工事費と付帯工事費以外にかかる費用です。
住宅ローンの頭金や土地の登記費用、税金、引っ越し代、印紙代、家電、家具などの費用になります。
諸経費は工夫次第でコストダウンすることは難しいため、本体工事費や付帯工事費でいかに価格を抑えられるかが重要になるでしょう。
自然素材の家の価格を抑える5つのポイント

自然素材の家は、価格が高くなる傾向にあります。
ただし、ポイントを押さえるとコストダウンが可能になるでしょう。
ここからは、自然素材の家の価格を抑えるポイントをご紹介します。
1.シンプルな構造にする
自然素材の家は、シンプルな構造にすることで価格を抑えられます。
外観の形を正方形や長方形にすると、凹凸のある形状に比べて余分に建材を使用しなくても済みます。
また、複雑な工事をする必要がないため、職人の手間を省け施工費を安く抑えられるでしょう。
2.開放的な間取りにする
自然素材の家は、開放的な間取りにすると費用を抑えられるでしょう。
住宅は廊下や間仕切りがあるほど、壁や建具の費用がかかります。
間仕切りの少ない住宅は必要以上に壁や建具を作らずに済むため、その分費用を抑えられます。
間仕切りを最小限に抑えることで、開放的で居心地の良い空間になるでしょう。
3.設備のグレードを検討する
自然素材の家は設備のグレードを落とすと、コストダウンできるでしょう。
キッチンや浴室、トイレなどの設備は、標準仕様でも十分な設備が整っています。
グレードの高い設備は普段の生活に必要ではない機能まで、設置されていることがあります。
住宅設備を選ぶ際は、機能に優先順位を決めて予算に合わせたものを選びましょう。
4.自然素材でもリーズナブルな建材を選ぶ
自然素材でもリーズナブルな建材を選ぶと、建築費用を抑えられるでしょう。
自然素材と言っても、さまざまな種類があり価格もそれぞれ異なります。
無垢材や漆喰、珪藻土は一般的な建材よりも高い機能を揃えているため、リーズナブルな素材でも、十分に快適な生活を送れます。
自然素材を選ぶ際は、自分のこだわりはもちろん予算とのバランスを考慮して選びましょう。
5.内装材を統一する
自然素材の家は、内装を統一することでコストダウンできます。
部屋によって建具や壁、フローリングを違ったものにすると、工事の種類が増え建材代も高くなります。
内装は統一感を持たせて、同じ内装材を利用することで工事費や建材の費用を抑えられるでしょう。
自然素材の家の価格を抑えるには補助金もおすすめ

自然素材の家の価格を抑えるには、補助金を利用するのもおすすめです。
自然素材を使用した家はZEH住宅や長期優良住宅などがあり、一般の住宅よりも補助金を利用しやすいでしょう。
ここからは、自然素材の家で利用できる補助金をご紹介します。
子育てグリーン住宅支援事業
子育てグリーン住宅支援事業は、省エネ性能の高い住宅の新築やリフォームをした場合に利用できる国の補助金制度です。
2024年11月の閣議決定により新たに「GX志向型住宅」の区分が加わりました。
補助金額が増額されるなど、費用負担を大きく抑えられる制度です。
子育ての記載がありますが、住宅の種類によっては要件を満たした全世帯が対象となります。
子育てグリーン住宅支援事業の補助対象と補助金額
子育てグリーン住宅支援事業は住宅の種類により、対象世帯や補助額が異なります。
GX志向型住宅は、最高で160万円の補助額を受け取れます。
対象となる住戸の床面積は、50㎡以上240㎡以下です。
子育てグリーン住宅支援事業の補助対象と補助金額は、下記の通りになります。

子育てグリーン住宅支援事業の新区分として作られたGX志向型住宅は、ZEH水準を大きく超える断熱性能や省エネ性能の高い家のこと。
GX志向型住宅には条件があり、下記の3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 断熱等性能等級6以上(HEAT20 G2レベル)
- 一次エネルギー消費量の削減率35%以上
- 再生可能エネルギーによる一次エネルギー消費量の100%以上削減
寒冷地の場合は一次エネルギー消費量の削減率75%以上でも可能です。
都市部の狭小地等は、再生可能エネルギー未導入(ZEH Oriented)でも対象となるケースがあります。
子育てグリーン住宅支援事業を申請する際の注意点
子育てグリーン住宅支援事業は、常に最新情報をチェックすることが大切です。
GX志向型住宅区分で申請する際は、省エネ基準が高くなるので施工会社にも十分に相談し対象要件を満たす設計にしましょう。
完了報告期間が決められているため、補助金申請をする場合は早めに準備しておくことが大切です。
子育てグリーン住宅支援事業について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
【2025年最新版】子育てグリーン住宅支援事業の詳細や注意点を解説
【富士市】富士地域材使用住宅取得費補助金(富士ヒノキの家)
富士地域材使用住宅取得費補助金は、「富士地域材」の積極的な活用を促進するための補助金です。
森林環境を保全し、林業および木材産業の振興に寄与することが目的の制度になります。
富士地域材使用住宅取得費補助金の対象要件
富士地域材使用住宅取得費補助金の対象要件は、下記になります。
<富士地域材使用住宅取得費補助金の対象要件>
- 自ら居住するために、富士市内で木造住宅を取得する場合に限ります。
- 木材総使用量(延べ床面積1平方メートルあたり0.2立方メートルで算出)のうち、34%以上が静岡県富士市内または富士宮市内で生産された「富士地域材」が条件。
- 使用する「富士地域材」は、すべて「しずおか優良木材認証製品」でなければならず、富士市内で製材業を営む事業者が製材した木材となります。
- 住宅は、富士市内に事業所がある建築士、大工、工務店などによって建築されたものであることが条件です。
- 住居部分の延べ床面積が、80平方メートル以上の住宅に限ります。
- 富士市の「市税」を完納している必要があります。
富士地域材使用住宅取得費補助金の補助金額
富士地域材使用住宅取得費補助金の補助金額は、1棟あたり30万円です。
富士地域材使用住宅取得費補助金の注意点
富士地域材使用住宅取得費補助金の補助金の重要な点は、木材の算出です。
専門的な知識を要するため、施工会社に相談した上で申請しましょう。
自然素材の家を建てる際の注意点

自然素材の家はポイントを押さえれば、建築費用を抑えられます。
ただし、自然素材の家を建てる際には注意点があります。
1.メンテナンスが必要になる
自然素材の家は、メンテナンスが必要になります。
変色や汚れ、シミ、変形などの劣化を防ぐには、日ごろのお手入れや定期的なメンテナンスが有効です。
自然素材は、適切なメンテナンスをすることで家の寿命が長くなります。
無垢材は、年に1~2回ワックスやオイルがけをすると、風合いが増して愛着がわくでしょう。
2.自然素材のデメリットを把握しておく
自然素材の家を建てる際は、デメリットを把握しておくことも重要です。
自然素材をそのまま使った無垢材は、集成材に比べて繊細な素材です。
漆喰や珪藻土も傷や汚れがつきやすく、それを気にし過ぎてしまうと落ち着いて生活できません。
自然素材の傷や汚れも味わいの一つと考え、適切なお手入れをしながら家を育みましょう。
自然素材の家のデメリットについて、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
3.自然素材の家の実績のある施工会社に依頼する
自然素材の家を建てるには、自分の希望に合った施工会社に依頼するのも重要です。
快適な家を建てるには、専門的知識や職人の技術が必要になります。
実績が豊富な施工会社であれば、自然素材の特性を熟知し好みに合わせた家を実現できるでしょう。
信頼できる施工会社を選ぶにはモデルハウス見学や相談会に参加し、希望に合った提案をしてくれる会社がおすすめです。
空間工房LOHASは、自然素材の家の施工実績が豊富です。
自然素材の家について詳しく知りたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。
【新築施工事例】パッシブハウス基準で設計した木の家

こちらは、パッシブハウス基準で設計した空間工房「LOHAS」の施工事例です。
木をふんだんに使用することで、温もりのある風合いを楽しみ居心地よく暮らせる家になりました。
デッキを長く設置し、庭の周りを富士ヒノキの板塀で囲むことで、おしゃれなプライベート空間を作っています。

省エネ住宅世界基準の「パッシブハウス」設計により、高断熱・高気密にしています。
冬は暖かく夏は涼しく、室内の温度差が少ないため健康的に暮らせる家です。
使うエネルギーを最小限にして、家族で快適に過ごせる家が完成しました。
まとめ|自然素材の家の価格相場を押さえてこだわりの家を建てましょう

今回は自然素材の家の価格相場や費用の内訳、コストを抑えるポイントを解説しました。
自然素材の家は耐久性が高く、機能的な家ですが建築費用が高くなる傾向にあります。
ただし、価格相場を把握して、費用を抑える工夫をすることで予算に合わせた家を実現できます。
理想の自然素材の家を実現するには、施工実績豊富な会社に依頼することも大切です。
適切な資金計画をして自然素材の家を建てたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
空間工房LOHASは、自然素材の家の施工実績が豊富です。
自然素材の家について詳しく知りたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。

著者情報
寺﨑幸治
空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いでいける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。

施工事例はこちら→静岡県富士市│パッシブハウス基準で設計した情緒あるデザインの高気密高断熱住宅
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