住み慣れた土地に建つ家を、快適で安心な住まいへと建て替えたい。
実家などですでに土地を所有している場合、土地購入費がかからない分、建て替えのハードルが低く感じる人は多いのではないでしょうか。
ただし「建て替え費用って実際いくらかかるの?」「解体や仮住まいの費用も含めると、どのくらいの予算を見ておけばいいのだろう?」と、不安に感じる人もいるでしょう。
家の建て替えは費用相場を理解し、適切な資金計画を立てることが大切です。
今回は、土地ありの家の建て替え費用や相場、さらには費用を抑えるコツを徹底解説します。
これから家の建て替えを検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 土地ありの家の建て替え費用はいくら?相場と内訳をチェック!
- 土地ありの家の建て替えコストダウンのコツ5選
- 家を建て替える流れと費用を支払うタイミング
Contents
土地ありの家の建て替えとは?

土地ありの家の建て替えとは、すでに土地を所有している方が現在の住宅を解体し、新たに建て直すことを指します。
土地を購入する必要がないため、家の建築に集中できるのが大きなメリットです。
現在の住環境を変えずに、ライフスタイルや家族構成に合わせた理想の住まいを実現できるでしょう。
ただし、解体費用や仮住まいの手配、法規制の確認などが必要になるため、計画的な準備が重要です。
土地ありの建て替えは、長期的な暮らしを見据えた住まいに適した選択肢になります。
建て替えとリフォームについて、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
徐々に進む住宅の劣化。選ぶのは建て替え?リフォーム?|判断する際のポイントを富士市の工務店が解説
土地ありの家の建て替え費用はいくら?相場と内訳をチェック!

土地をすでに所有している場合、建て替えする住まいそのものに予算を集中できます。
ただし、建て替えは解体費用や仮住まい費用などが発生するため、トータルの費用感を把握しなければなりません。
ここからは、建て替えにかかる費用の相場や主な内訳について分かりやすくご紹介します。
建築費用の相場と内訳
土地ありの建て替えにかかるトータルの建築費用は、一般的に2,000万〜4,000万円程度が相場です。
この費用には、主に「本体工事費」「付帯工事費」「諸経費」「解体費用」の4つが含まれます。
本体工事費は家そのものの建築費用で、1坪あたり約50万〜80万円が目安です。
付帯工事費には外構や給排水工事、仮設工事などが含まれます。
諸経費は設計費や申請費、住宅ローンの手数料などがあり、総費用の5〜10%程度が一般的です。
また、建て替えは既存建物の解体費用も必要で、木造住宅の場合は90万〜150万円程度が目安となります。
解体費用の相場と内訳
土地ありの家を建て替える際には既存の建物を解体する必要があり、「解体費用」が発生します。
解体費用の相場は一般的に木造住宅であれば1坪あたり3万〜5万円程度、鉄骨造やRC造の場合はさらに高額になる傾向があります。
たとえば、延べ床面積30坪の木造住宅であれば、おおよそ90万〜150万円が相場の目安です。
費用には、建物の取り壊し作業、廃材の運搬・処分費用、場合によってはアスベスト調査・除去費用も含まれます。
また、周辺環境への配慮や養生、道路使用許可などの対応が必要な際は、追加費用がかかることもあります。
仮住まいや引っ越しにかかる費用
土地ありの家を建て替える際には、工事期間中の仮住まいと引っ越しにかかる費用も考慮しなければなりません。
仮住まいの費用は家族構成や地域によって異なり、一般的には月額5万〜15万円程度が相場です。
建て替え期間は6か月〜1年ほどかかるので、合計で100万円を超えることもあります。
さらに、建物の解体前と完成後に2回の引っ越しが必要になるため、引っ越し費用も2回分です。
引っ越し費用の1回あたりの相場は5万〜50万円ほどで、荷物の量や移動距離によって変動します。
費用を抑えるには、仮住まいの場所や契約形態を工夫することや引っ越し業者の見積もりを複数比較するのがおすすめです。
土地ありの家の建て替えコストダウンのコツ5選

土地をすでに所有している場合でも、家の建て替えには多くの費用がかかります。
無理のない予算で理想の住まいを実現するためには、計画段階からの工夫が重要です。
ここからは、土地ありの家の建て替えで費用を抑える5つのコツをご紹介します。
1.補助金や減税制度を活用する
土地ありの建て替え費用を抑える方法として、補助金や減税制度の活用があります。
国や自治体では、省エネ性能や耐震性能を高めた住宅に対してさまざまな支援制度を設けています。
たとえば、耐震工事をする場合「耐震対策緊急促進事業」を利用できるケースがあります。
省エネ住宅を建てる際には「子育てグリーン住宅支援事業」などの支援も利用可能です。
これらの支援を上手に活用することで、建て替えにかかる費用を大幅に軽減できるでしょう。
参照:耐震対策緊急促進事業
富士市の補助金について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
【2025年版】静岡県富士市の新築購入で活用できる補助金・助成金一覧|申請方法や注意点も解説
2.解体・仮住まい・引っ越し費用を工夫する
建て替えに伴う「解体」「仮住まい」「引っ越し」費用は見落とされがちですが、工夫次第でコストを抑えられます。
たとえば、解体費用は複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで価格に差が出ることがあります。
また、仮住まいはウィークリータイプの物件や短期契約可能な賃貸住宅を選ぶと、費用を抑えられるケースがあるでしょう。
引っ越しは、平日や閑散期に日程を調整すると割引が適用されやすくなります。
さらに、不要な家具や家電を事前に処分して荷物を減らすと、運搬コストの削減にもつながります。
3.設備・内装はグレードを考慮する
土地ありの家の建て替えは、設備や内装のグレードを見直すとコストダウンが可能です。
最新モデルや高級仕様の設備は魅力的ですが、グレードの高いものを選ぶと予算が膨らんでしまいます。
キッチンやバスルームは機能性を重視し、必要な機能を備えた中価格帯の製品を選ぶのがおすすめ。
コスト面を重視するなら内装は天然素材を多用せず、デザイン性と耐久性に優れた人工素材を選ぶことで、費用を抑えられるでしょう。
設備や内装は優先順位を決め、こだわる部分とコストを抑える部分を明確にすることが大切です。
4.シンプルな間取りで建築コストを抑える
土地ありの建て替えでコストを抑えるには、シンプルな間取りを意識することが効果的です。
複雑な形状の家や部屋数の多い間取りは、壁や建具の数が増え材料費や工事費がかさみます。
一方、無駄のない動線で構成された間取りは、施工効率が良く工期の短縮や人件費の削減にもつながります。
構造がシンプルな分、耐震性やメンテナンス性にも優れているため、長期的にもコストがかかりにくいでしょう。
生活スタイルに合わせた必要最小限の部屋数に絞ることで、開放感を保ちながらコストを抑えられます。
5.いくつかの施工会社から見積もりを取り比較する
土地ありの家の建て替えでコストを抑えるには複数の施工会社から見積もりを取り、比較するのがおすすめ。
見積もりを取得する際には、同じ条件で複数の会社に依頼しましょう。
価格だけではなく、施工内容や提案の質も比較できるからです。
また、施工会社によっては異なる工法や材料を提案してくれることもあるので、予算に合った最適な方法を見つけやすくなります。
いくつかの施工会社から見積もりを取ることは、信頼できる施工会社を選ぶ材料にもなります。
家を建て替える流れと費用を支払うタイミング

家を建て替える際には、流れや費用の支払いタイミングを理解することが重要です。
建て替えは大きなプロジェクトであり、事前にスケジュールや支払いの計画を立てることで、スムーズに進められます。
下記の表は、家を建て替える流れと費用を支払うタイミングを表したものです。
建て替えの流れと費用を支払うタイミングを把握して、資金計画を立てましょう。
<家を建て替える流れと費用を支払うタイミング>
家を建て替える流れ | 費用を支払うタイミング |
1.情報収集や目的を明確にする | |
2.施工会社を探す | |
3.敷地や周辺環境の調査をする | |
4.プランや資金計画を立てる | |
5.見積もりの提案を受け請負契約書を結ぶ | 契約金 |
6.仕様などの決定をする | |
7.住宅ローンを組む場合はローンの本審査を申し込む | |
8.仮住まいに引っ越す | 引っ越し代 仮住まいの家賃 |
9.解体工事をする | |
10.建て替え工事をする | 建築工事の着工金・中間金 |
11.引き渡しを受ける | 建築工事費の残金 登記費用 住宅ローン関係費用 火災保険料 地震保険料 引っ越し代 不動産取得税 |
家の建て替えをスムーズに進めるための3つの注意点

家の建て替えは大きなプロジェクトであり、計画的に進めることが成功のカギになるでしょう。
スムーズに建て替えをするには、注意点を押さえることが大切です。
ここからは、家の建て替えをスムーズに進めるための3つの注意点をご紹介します。
1.建て替えのタイミングを考える
家の建て替えをスムーズに進めるためには、最適なタイミングを選ぶことが重要です。
建て替えをする時期を誤ると、予算オーバーや工期の延長により生活環境に支障をきたす可能性もあります。
家族のライフステージや、生活の変化に合わせた建て替えのタイミングを見極めましょう。
子どもが学校を卒業するタイミングや仕事の移動が少ない時期を選ぶなど、建て替えによる生活への影響を最小限に抑える方法があります。
また、季節によって工事の進行状況が異なるので、天候を考慮し雨が多い季節を避けることもポイントです。
2.再建築不可物件であるかの確認
家を建て替える際には、再建築不可物件であるかを確認する必要があります。
再建築不可物件とは法的な制約により、新たに家を建て替えできない土地のことを指します。
建て替えをするには、土地の用途や地域の規制、都市計画などを調査しなければなりません。
場合によっては、建ぺい率や容積率、道路幅が足りないといった理由で再建築が認められないことも。
過去に変更された地域計画によっては再建築に制限がかかることもあるため、事前に自治体や建築士に相談しておきましょう。
3.実績のある施工会社に依頼する
家の建て替えをスムーズに進めるには、実績のある施工会社に依頼しましょう。
建て替えは新築とは異なり、既存建物の解体や仮住まいの手配、インフラの引き直しなど複雑な工程が伴います。
建て替えの経験と知識が不足している施工会社では、工期の遅れや予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
実績豊富な施工会社であれば、これまでのノウハウを活かしてスムーズな進行が期待できるでしょう。
家の建て替えをするかどうかの3つの考慮ポイント

家の建て替えをするかどうか迷ったときは、いくつかのポイントを考慮することが大切です。
住まいの老朽化や家族構成の変化、将来の暮らし方などを視野に入れて検討すると、後悔のない選択につながります。
ここでは、建て替えを検討する際に、押さえておきたい3つの考慮ポイントをご紹介します。
1.建物の老朽化や耐震性
建て替えを検討する上で、注目すべきは建物の老朽化や耐震性です。
築年数が30年以上経過している住宅は建材の劣化が進み、柱や基礎部分にダメージが蓄積しているケースも。
とくに、1981年以前に建てられた建物は旧耐震基準で設計されているため、現在の地震対策としては不十分です。
リフォームで対応できる範囲を超えている場合や安全性に不安がある場合は、建て替えを視野に入れましょう。
2.リフォームとの比較
家を建て替えるかリフォームで対応するかを、比較するのもおすすめ。
リフォームはコストを抑えつつ部分的な改修で住まいを快適にできますが、間取りや設備の大幅な変更には限界があります。
一方、建て替えは初期費用が高くなりがちですが、ゼロから設計できるためライフスタイルに合った住まいを実現できます。
建て替えにするか?リフォームにするか?は、建物の状態や予算、将来設計を踏まえて総合的に検討しましょう。
3.今後の家族のライフスタイル
家を建て替えるかどうかを考える際には、今後の家族のライフスタイルも考慮しましょう。
子どもの成長や独立、高齢の親との同居、在宅ワークの導入など、ライフスタイルは年々変化します。
生活の変化に対応できる家づくりを目指すなら、間取りや設備を一新できる建て替えが適しています。
建て替えは将来的なバリアフリー化も取り入れやすく、長く安心して住み続けられる住環境になるでしょう。
まとめ|土地ありの家の建て替えは費用とタイミングを見極めて計画的に行いましょう

土地ありの家の建て替えは新たに土地を購入する必要がない分、コスト面で有利です。
ただし、建て替えには本体工事費や解体費用、仮住まいの費用など、さまざまな出費が発生します。
建て替えを成功させるには事前に総費用を把握し、無理のない資金計画を立てることが重要です。
家族構成の変化や老朽化の進行、ライフスタイルの変化などを踏まえ、最適なタイミングを見極めて計画を立てましょう。
土地ありの家の建て替えを検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
空間工房LOHASは、家の建て替えの施工実績が豊富です。
建て替え費用について詳しく知りたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。

著者情報
寺﨑幸治
空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。

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