木の家に憧れはあるものの、いざ住んでみると後悔するのではないかと不安に思う人はいるのではないでしょうか。
木の家にはデメリットがありますが、事前に対策することで理想的な住まいを実現できます。
また、木の家にはメリットも多くあるため、メリット・デメリット両方を比較検討することが大切です。
今回は木の家のメリット・デメリットや後悔するポイント、対策をご紹介します。
「木の家の新築を建てたいけれど後悔したくない」と考えている場合は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 木の家の8つのデメリット
- 木の家10個のメリット
- 後悔しないために|木の家のデメリットを解消する対策
Contents
木の家の8つのデメリット
木の家にはいくつかのデメリットがありますが、事前に把握しておけば対策が取りやすくなります。
木の家にはどんなデメリットがあるのかを見ていきましょう。
1.建築費用が高くなる
木の家は木の種類や仕様によって、建築費用が高くなるのがデメリットです。
床材や壁、柱などに使用する木は、多くの種類があり単価が異なります。
無垢材のような自然素材にこだわると、施工に手間がかかるため集成材を使った住宅よりもコストが上がります。
ただし、建築費用や手間がかかったとしても木の家の雰囲気や質感にこだわりたい人は多いでしょう。
住宅に木材を多用したい場合は、まずは施工会社に価格を問い合わせてみるのがおすすめです。
2.湿気に弱い
木の家は湿気に弱いのも、デメリットです。
木の家は内装などの見える部分だけではなく、壁の構造部にも木材を使用します。
雨漏りなどにより構造材が湿気を含むと、劣化や腐食の原因になります。
湿気を帯びた木材はカビが生えやすく、ダニやシロアリ発生リスクも上がるでしょう。
木の家の湿気を避けるためには、防水対策や換気システムの導入を検討しなければなりません。
3.経年劣化が気になる
木の家には経年劣化があるため、気になる人にはデメリットになるでしょう。
無垢材は直射日光が当たると脱色する性質を持ち、経年劣化を起こしやすくなります。
木材は調湿効果があるため、湿度により収縮や膨張します。
長く住んでいるうちに、木の色が変わったり変形したり隙間ができることもあるでしょう。
ただし、経年劣化により木材の見た目が味わい深くなるのは、木の家を建てる醍醐味でもあります。
木の経年劣化を楽しめる人にとっては、木材の変化はメリットと言えるでしょう。
4.傷がつきやすい
木の家は傷がつきやすいのも、デメリットの一つです。
無垢材は集成材と比べて柔らかいため、物を落とすことにより傷やへこみがつきやすくなります。
木材の傷やへこみのつきやすさは、木の本来の性質です。
木の傷を「味わいや深み」と捉えられる人には、木の家はおすすめといえます。
5.入荷する木材に左右される
木の家は入荷する木材に左右されるのも、デメリットです。
自然素材である木材は水分を吸収すると膨張し、放出すると収縮します。
そのため、天然木はサイズが定まりにくい性質があります。
また、木によって色味や節は異なるため入荷する木材によって、雰囲気が変わるのも特徴です。
木の家を建てるには木材の性質を熟知し、設計や施工ができる施工会社に依頼することが重要と言えます。
6.メンテナンスが大変になる
木の家はメンテナンスが大変になるのも、デメリットになります。
木材には調湿効果があるため、ひび割れや隙間、反りが発生する場合がありますが、しっかりと手入れをすることにより良い状態を保持できるでしょう。
木の家のメンテナンスは費用や手間がかかる場合もあるため、注意が必要です。
7.施工会社によって仕上がりに差がでる
木の家は施工会社によって仕上がりに差がでるのも、デメリットです。
木造住宅は職人さんの手作業で行われるため、工場で組み立てる住宅と違い完成度にバラつきが出ます。
木の家の完成度は職人さんの技量による部分が大きいため、木の家の建築は経験豊富な施工会社に依頼することをおすすめします。
8.冬は寒い
木の家は冬に寒くなりやすいのも、デメリットです。
築年数の古い家はすき間風が入りやすく、寒い時期は底冷えし暖房が効かないといったことも起こります。
ただし、最近の住宅は気密性や断熱性が高い傾向にあるため、木の家でも快適に過ごせる可能性が高くなります。
地元の施工会社に依頼すると、その土地の風土に合わせた断熱・気密性能の家を提案してくれるでしょう。
木の家10個のメリット
木の家はデメリットがありますが、それを上回るメリットが多くあります。
木の家のメリット・デメリット両方を理解し対策しておくことで、実際に住んでみて暮らしやすい家になるでしょう。
1.デザインを楽しめる
木の家の大きなメリットは、デザインを楽しめることです。
木材をふんだんに使うことで見た目の美しさと自然素材の温もりを感じられる、洗練された家に仕上がります。
木は一つひとつの木目や色味が異なるため、独特の風合いを味わえるのも特徴。
長く住むことで味わえる木の風合いに価値を感じる人に、木の家はおすすめです。
木の家のデザインについて、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
2.リラックスできる
木の家はリラックスできるのも、メリットです。
自然素材の無垢材は木本来の香りを保持しているため、さわやかな香りの空間が広がります。
木材をふんだんに使った木の家は、視覚と嗅覚両方のリラックス効果が得られるでしょう。
普段のストレスを大きく和らげる効果が期待できます。
3.調湿効果がある
木材には調湿効果があるのも、木の家のメリットです。
無垢材は空気中の水分を吸収・放出する性質を持っているため、湿度の調整ができます。
木の調湿効果により、家の中は結露しにくくカビやダニの発生を抑えられます。
木の家は湿度の高い夏場は湿気を吸収し、乾燥する冬場は湿気を放出する作用があるため1年を通して快適に過ごせるでしょう。
4.断熱性が高い
木の家のメリットは、断熱性が高いことも挙げられます。
木材はコンクリートなどの素材と比較すると、熱を伝えにくい特徴があります。
無垢材を使うと足元が冷えにくく、冬場でも底冷えしない室内になるでしょう。
5.加工がしやすい
木材は、加工がしやすいのもメリットです。
加工がしやすい木材は適切なサイズに切ったり、組み立てたりと建築の作業効率がアップします。
熟練の技術を持つ職人が施工に携わると、さらに工事がスムーズに進むでしょう。
6.吸音性がある
木の家は吸音性があるのも、メリットです。
無垢材は弾力性があるため、音の反響がしにくいと言われています。
木の家に住むと、生活音やお子様の声などの音漏れが軽減され、近隣を気にする必要が無くなるでしょう。
静かで穏やかに暮らしたい人には、木の家がおすすめです。
7.狭小住宅にも対応しやすい
木の家のメリットは、狭小住宅にも対応しやすいことです。
木材は加工がしやすく比較的軽い素材のため、狭い土地でも取扱いがしやすくなります。
道が狭く車の侵入が難しい場合も、木材であれば手運びが可能です。
木の家はさまざまな条件の土地でも、建てやすいのが魅力と考えられるでしょう。
8.環境に配慮できる
木の家は、環境に配慮できるのも大きなメリットです。
木材を伐採し、その場所に木を植えることで、森林循環が生まれ将来的に利用できる資源が確保できます。
森林は二酸化炭素を吸収し固定する役割があるため、木を利用することで環境保全ができるでしょう。
木をふんだんに使った家を建てると、地球の環境に貢献するため補助金を利用できる場合もあります。
9.アレルギーを抑えやすい
木の家は、アレルギーを抑えやすいのもメリットです。
自然素材の木材は化学物質を含まないため、アレルギーのリスクとなる物質を排除できます。
化学物質を使わない素材は、シックハウス症候群のリスクを軽減できるでしょう。
木材と合わせて漆喰や珪藻土を住宅に取り入れると、空気中の有害物質を分解しやすくなります。
室内の空気がきれいな状態になると、アレルギー症状の緩和につながります。
安心して家族で暮らせる家を建てたいのであれば、木の家の建築を検討しましょう。
10.けがのリスクが減る
木材を床に使った家は、けがのリスクが減ります。
転倒事故の多くは自宅で発生しているため、とくに高齢者のいる家庭は転倒防止を意識する必要があります。
無垢材は柔らかい素材のため、転倒リスクを減らせるだけではなく転んだ際のダメージも抑えられるでしょう。
今後、お年寄りの方と暮らす予定がある場合は、とくに木の家がおすすめです。
おしゃれな木の家を建てるポイントについて、以下の記事でも解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
木の家を建ててみて後悔するポイント
メリットが多くある木の家ですが、インターネットなどには「建てて後悔した」という意見があります。
どうして木の家を建ててみて後悔するのでしょうか。
1.仕上がりが想像していた印象と違った
木の家は仕上がりが想像していた印象と違ったという理由で、後悔する人がいます。
木材は自然素材のため、木目や節、色味は一つとして同じものはありません。
たとえば、モデルハウスと同じ床をイメージしていて、違う雰囲気になる場合もあります。
ただし、専門性の高い施工会社であれば、木の種類や木目・色の揃い方をイメージに近いものに合わせることは可能です。
木の家の仕上がりにこだわりたい方は、実績のある施工会社としっかり相談しましょう。
2.生活していくうちに木材が変形した
木の家で生活していくうちに木材が変形したという理由で、後悔する場合があります。
木の調湿効果により、木が反ることや狂いが生じて歩きにくいと感じるケースも。
木材の性質上木の変化は起こるものですが、適切なメンテナンスをすると良い状態で保持できるでしょう。
また、熟練の職人が施工した木の家は、木の反りや狂いが起こりにくいと言われています。
3.気密性が低くなってしまった
木の家を建ててみると、気密性が低くなったしまったと後悔するケースがあります。
木材は断熱性が高いため、適切な場所に設置するとその効果を発揮できます。
住宅の適した場所に木材を使用しないと逆効果になり、気密性が低くなるでしょう。
木の家の設計段階で、断熱性を意識することが必要になります。
後悔しないために|木の家のデメリットを解消する対策
木の家を建てて後悔しないためには、どのような対策をしたら良いのでしょうか。
ここからは、木の家のデメリットを解消する対策を解説します。
1.補助金を利用して費用の負担を抑える
木の家は建築費用が高くなる場合がありますが、補助金を利用すると費用の負担を抑えられます。
木の家を新築する際は、国や地方自治体の補助金制度を利用できる場合があるのでチェックしましょう。
たとえば、静岡県富士市では「富士地域材使用住宅取得費補助金(富士ヒノキの家)」が活用できます。
富士地域で生産される「富士地域材」の積極的な活用を促進するための補助金制度で、1棟あたり30万円の補助を受けられます。
補助金には対象要件が細かく決められており、申請には専門性が必要です。
補助金を申請する場合は申請スケジュールや詳細を事務局に確認し、早めに施工会社に相談しましょう。
静岡県富士市で利用できる補助金・助成金について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
2.実績のある施工会社に依頼する
木の家は実績のある施工会社に依頼すると、デメリットを解消できます。
建築経験が豊富な施工会社は良質な木材を見極め、熟練の職人技術で高品質な住宅を建てられます。
実績のある施工会社はアフターサービスやメンテナンス、保証などが充実しているでしょう。
補助金や助成金も、実績が多い施工会社であればスムーズに申請手続きができます。
空間工房LOHASは、「木の家」の施工実績が豊富です。
おしゃれな木の家を建てたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。
【新築施工事例】木をふんだんに使った暮らしを楽しむ家
静岡県富士宮市にある「杉板張りの外壁」が魅力の空間工房「LOHAS」の新築事例です。
外壁だけではなく軒裏にも杉板を利用し、趣のある外観に仕上がりました。
床は富士ヒノキのフローリングを設置、肌触りが良く転倒によるけがのリスクが軽減されています。
壁や天井にも木材をふんだんに使い、温かみを感じられる心地よい空間になりました。
こちらの住宅は、太陽熱を床下に送るOMソーラーと発電システムを導入しています。
木の温もりを感じて、快適な暮らしを楽しめる素敵な家になりました。
まとめ|木の家を後悔せずに建てるために実績のある施工会社に依頼しましょう
今回は、木の家を建てるメリット・デメリットや後悔しないためのポイントを解説しました。
木の家はメリットが多いですが、自然素材ゆえのデメリットもあるため適切な対策が必要です。
木の家を後悔せずに建てるには、実績のある施工会社に依頼するのがおすすめ。
木の取扱いに熟知した施工会社と一緒に打ち合わせを続けることで、理想の木の家が完成するでしょう。
また、地元の施工会社に依頼すると、その土地の風土に適した木材の選定を提案してくれます。
木の家を選んで良いか悩んでいる場合は、今回の記事を参考にしてみてください。
空間工房LOHASは、富士山の木を活用した「木の家」の施工実績が豊富です。
後悔せずに木の家を建てたい方は、空間工房LOHASにお気軽にご相談ください。
著者情報
寺﨑幸治
空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。
施工事例はこちら→富士山と暮らす家 in 富士宮市
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