「軒天って何？」
「新築の軒天をおしゃれにしたい」
「軒天と庇って何が違うの？」
今回は、そんな疑問を持つ方へ向けた記事です。
こんにちは、空間工房LOHASです。
「おしゃれな家」と聞いてどんな家を思い浮かべますか？
見かけが華やか、凝った内装、など「おしゃれ」の印象は違いますよね。
でも、洋服と同じように「ちょっと見えにくい部分までこだわりが行き届いている」っておしゃれに共通していると思いませんか？
今回は、家づくりの中でとっても大切な「軒天」についてのお話です。
軒天とは軒の天井のこと。
あまり知られていない軒天は、実は家と家族を守るためには欠かせない、大変重要なパーツです。
この記事は、「軒天って初めて聞いた」という人はもちろん、「これから建てる新築の家の軒天をどんなものにするか迷っている」という人にも参考にしていただけると思います。
- 軒天の意味と役割
- 庇と軒天の違い
- 人気のおしゃれな木目調の軒天の事例
この記事では、以上のことがわかります。
実際に空間工房LOHASで建てたお宅の写真を交えながら解説しますので、ぜひ最後までお楽しみください。
Contents
軒天とは？
軒天とは、屋根の一部です。外壁からはみ出した屋根の部分を「軒（のき）」と言いますが、その軒の天井（いちばん上）という意味で「軒天」。
読み方は「のきてん」です。
この「軒天」は、単にはみ出した屋根ではありません。
後に解説しますが、軒天にはとても重要な3つの役割があります。
軒天と庇の違い
軒天と似たものに「庇（ひさし）」があります。
庇とは、部屋の窓や玄関の扉など、家の開口の上に作る小さな屋根のような突起です。
庇は、雨や日差しが直接家の中に入ることを防いでくれます。
軒下にも同じ役割がありますが、一般的に「庇」と言われるのは窓や扉の上に付けられた小さな屋根のことです。
庇はボックス型の住宅であってもテラスやベランダにつけられることがありますが、軒天は屋根のある住宅に付くことがほとんどです。
優秀すぎる！軒天5つの役割
ここからは、先にお伝えした通り「軒天の役割」について解説します。
軒天の役割は、家族が快適・安全に暮らすためには欠かせないものばかり。
優秀すぎる「軒天」の役割について、ぜひ知っておきましょう。
おしゃれな家に欠かせない「外見の美しさ」
まずは、軒天の美しさです。
軒天がなければ、屋根を構成している垂木が丸見えになってしまいます。
軒天があることで、外から見えない方が良い部分を隠すことができるのです。
また、軒天はデザインによっては家の中から見て楽しむことも。材質や形状に凝るのも楽しいかもしれません。
屋根の劣化を軽減「屋根の構造材を保護」
一戸建ての屋根には、複雑な構造材が組まれています。
構造材は木材であることが多く、直接雨風を受けると早く劣化してしまい大変です。
しかし、軒天があれば、屋根の中の構造材を雨や風から守ってくれるため、劣化が軽減されます。
嫌な外壁汚れのひとつ「壁面への雨垂れを防ぐ」
軒天があることで、壁面への雨だれを防ぐこともできます。
軒天がなければ、雨が降ったときに壁面全体が均等に濡れてしまいますよね。
しかし、軒天があれば少なくとも軒天の下にある壁は濡れにくくなります。
そのため、壁面への雨の染みつきが少なくなるのです。
もしもの時に家を守る「火災時の延焼を防ぐ」
軒天は、火災時に全焼する確率を下げてくれます。
火災は、家の屋根に火が移ると中の構造材が燃え、あっという間に屋根が落ち、全焼してしまいます。
しかし、軒天があれば火の広がる速度を落とせ、結果として全焼の確率が低くなるのです。
また、軒天に使う素材は火に強い「不燃材料認定」や「軒裏30分準耐火構造認定」がされているものだと、さらに安心ですね。
カビや劣化の元「内部結露の防止」
軒天は、屋根裏の構造材が結露を吸い込んで劣化するのを抑えてくれます。
家は年中、雨や風にさらされるため、どうしても「結露やカビ」が発生しやすい環境です。
特に、屋根裏はこまめに除湿することも難しいですよね。
しかし、軒天があれば屋根裏へ雨や湿気入り込みにくくなるため、結露やカビによる劣化が遅くなります。
さらには、軒裏換気口を設けると、屋根裏の内部結露を防げて安心。
屋根は家の重要パーツ。少しでも長く持たせるためにも、軒天は必要です。
実用的でおしゃれな軒天にぴったりの素材は？
家の外観は、屋根や壁・窓などが目につきますが、軒天にこだわることでより一層おしゃれで実用的な家になります。
普段はあまり意識して見ることがない軒天ですが、その役割の重要さは先にお伝えした通り。
大切な家や家族を守ってくれる軒天に使われる素材の種類や、おすすめの素材をご紹介します。
合板（ベニヤ）
合板とは、ベニヤを重ねて作られた素材です。
- コストが抑えられる
- 加工がしやすい
- 調湿作用を持っている
- 耐久性が低い
- 定期的なメンテナンスや点検が必要
他にも、傷や汚れに強い・反ったり割れたりする心配がない、など多くのメリットがあります。
金属（スパンドレル）
スパンドレルとは、金属の一種です。デザイン住宅や施設などで使われます。
- アルミや木目調のものもある
- 耐久性や耐火性に優れている
- コストがかかる
- 経年劣化によりサビが出ることがある
他にも、熱や音が伝わりやすい、色彩が豊富、などの特徴があります。
天然木
天然の木を使った軒天はとても人気です。
- おしゃれで上品な印象に仕上がる
- 木の風合いを楽しめる
- 湿気や強風から家を守る
- 火災の際に延焼を防ぐ効果がある
- 地域によっては防火の加工がされていない無垢材が使用できない
建築基準法では、準防火地域で使える素材が決められています。
そのため、該当の地域では防火加工をしていない無垢材は使えません。
おしゃれで人気の「木目の軒天」事例8選
ここからは、実際に空間工房LOHASで建てた家の軒天をご紹介します。
どれも家族のこだわりや、職人の技術が感じられるものばかり。ぜひ、新居やリフォームの参考にしてください。
① 少ないエネルギーで暮らすローエナジービルディングの二世帯住宅 in 伊豆の国市
ウッドデッキのと同じ木目、同じ色合いの軒天です。
庭の目隠しとも合っていて、高級感と開放感があります。
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少ないエネルギーで暮らすローエナジービルディングの二世帯住宅 in 伊豆の国市
② 富士山麓 平屋の二世帯住宅 in 富士市
広々としたガレージの軒天です。
ウッド調の軒天と目隠し、無機質な壁面のバランスがとってもおしゃれ。
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③ 敷地を上手に利用した住まい in富士市
玄関扉と玄関ポーチ、そして軒天。同じテイストでまとめられていて、どっしりとした貫禄を感じます。
三角屋根と片流れ屋根のコントラストも素敵です。
近くで観ると迫力がありますね。
白い壁との相性も良く、清潔感があふれています。
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④ エネルギーを自活するサスティナブルな家 in 富士宮市
こちらのお宅はすっきりとした平屋。
コンパクトな造りの家に、屋根の太陽光パネルが素敵です。
肝心の軒天はこちら。
ウッドデッキよりも明るい色目で、すっきりとした空間になっています。
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⑤ 仕事が暮らし。暮らしが仕事。in 富士市
ナチュラルカラーの軒天、白い壁、手前の白い木製の目隠しが緑に映えてとてもきれいな玄関です。
2階の軒天に近い窓が横長で、全体のバランスをとってくれています。
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⑥ 二世帯暮らせるリフォーム_in 富士
外から見てもわかる、たっぷりとした安心感のある軒天です。
2階のバルコニーを軒天がしっかり守ってくれていますね。
同じ軒天は1階部分にも。
屋根の出っ張りが大きく、壁面に雨染みがつく心配が減りそうです。
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⑦ 休みの朝は、縁側でコーヒーを飲む。眺めがいいL型の家
見るからに優雅なお宅。
三角屋根の軒天がしっかりと張り出し、安定感を出しています。
L字型の家でも軒天はこの通り。
家の隅々まで、軒天でしっかりと守られていますね。
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⑧ 第二の人生はこんな家で、平屋にみえる1.５階建て
一見、平屋に見えるこのお宅、実は1.5階建てなんです。
大きな軒天がどっしりと構えていて、頼もしいデザインになっています。
中2階への階段があるこの部屋からは、軒天の見える庭が。
太い柱も同じテイストで、おしゃれにすっきりとまとまっています。
このお宅を詳しく見たい方はこちら↓
【まとめ】マイホームは実用的でおしゃれな軒天のある家を
今回は「おしゃれな軒天」について解説しました。
軒天という言葉を初めて聞いた、という人も少なくないかもしれませんが、参考にしていただけましたでしょうか？
今回ご紹介した家はすべて、空間工房LOHASで建てたものです。
空間工房は、超省エネのパッシブハウス認定工務店。
冬は暖かく、夏は涼しく、しかも超省エネで長持ちする、そんな家を空間工房LOHASで建てませんか？
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著者情報
寺﨑幸治
空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。
施工事例はこちら→パッシブハウスin静岡,富士宮市
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