蓄電池を住宅に導入するとメリットはあるの？と疑問に思う人は多いのではないでしょうか。
蓄電池は、太陽光発電との相性がよく、発電した電気を貯蓄できる便利なシステムです。
今回は、蓄電池とは？そのメリットやデメリット、購入の際の補助金についてご紹介します。
蓄電池を設置するために必要な環境についても解説しますので、参考にしてみてください。
Contents
そもそも住宅の蓄電池って何？
住宅に導入する家庭用蓄電池は、太陽光で発電した電気や電力会社より購入した電気を貯蓄できます。
家庭用の大容量のバッテリーと考えると良いでしょう。
太陽光発電のシステムと組み合わせで、効率的に電気を貯め災害時の緊急用電源としても利用できるという理由で、注目されています。
この記事では、蓄電池のメリットデメリット、太陽光発電との相性や近年話題の「スマートハウス」についても解説します。
家庭用蓄電池と太陽光発電の相性
家庭用の蓄電池は太陽光発電との相性がよいため、同時に導入を考えるケースが多いです。
太陽光発電は太陽が出ている晴れの日のみ発電します。
昼間の電気は安くなり、余っている電気は売電できます。
しかし、太陽が出ていない日や時間帯は、電力会社から電気を買わなければなりません。
でも蓄電池があれば、電気代が割安の深夜の電力の電気を貯めて消費する仕組みなので、大きな節電効果があります。
家庭用蓄電池は太陽光発電のデメリットを補い、効率的に電気が使えるのです。
家庭用蓄電池の3つのメリット
家庭用蓄電池を導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
蓄電池はエネルギーを効率的に活用でき、経済効果があるなど多くメリットがあります。
メリット1：エネルギーを効率的に活用できる
住宅の蓄電池の大きなメリットのひとつは、太陽光発電と併用して、エネルギーを効率的に活用できることです。
蓄電池は、電気を貯めておくことで、太陽光発電で賄えない時間帯の電気をカバーでき、電気を購入する値段を大幅に抑えられます。
たとえば、夜間の安い単価の電力を蓄電池に充電しておき、太陽光発電で電気が賄える時間帯には、放電をしないようにお得に使うことができます。
太陽が出ていない時間帯は蓄電池の電気を使うことが可能です。
ただし、ライフスタイルによって電気を多く使う時間帯は違うので、蓄電池と太陽光発電を合わせて設置する際は、生活に合わせた最適な機器を導入するよう施工会社に相談しましょう。
メリット2：非常時でも使える
災害が起きた時に、停電が起こったら非常に不便な生活になります。
家庭用蓄電池を設置していることで、停電の状況でも電気が使えるのもポイントです。
蓄電池には異なる2つの種類があります。
「全負荷型」は停電時、蓄電池から家の電気のすべてを補うタイプ。
「特定負荷型」は、キッチンなど特定のエリアのみ蓄電池から電気が供給されるシステムです。
すべての部屋へ電気を補う「全負荷型」の方が、蓄電池の容量が大きい必要があり価格が高いという特徴があります。
災害時には、どの部屋に電気が供給されればよいかを考え、特定負荷型にした方が、コスト面でも安心です。
メリット3：電気自動車と連携できる
家庭用蓄電池は、電気自動車と連携できるのもメリットです。
電気自動車には蓄電池が内蔵されています。昼間に電気自動車を運転し、自宅に帰宅してから家庭用蓄電池に貯めておいた電気を電気自動車に充電ができるのです。
電気自動車は蓄電池としても利用できるのが魅力。
太陽光発電と家庭用蓄電池、電気自動車3つの電池をうまく組み合わせることで、さらに効率的に電気を使えます。
家庭用蓄電池の4つのデメリット
経済的に電気を利用できる家庭用蓄電池は、魅力的なシステムではありますが、デメリットもあります。
ここからは、家庭用蓄電池を設置する際に知っておきたい初期費用や経年劣化などの注意点を見ていきましょう。
あらかじめ対策しておくことが大切です。
デメリット1：初期費用が高い
蓄電池は、個人で買うのには初期費用が高額という点がデメリットです。
家庭用蓄電池は、機種の容量や機能、連携システムによってかかるお金は異なります。
蓄電池を新築住宅に導入して、元を取れるのか心配になる人もいるでしょう。
まずは、施工会社や蓄電池の設置業者に導入プランや工事の見積りを確認することが大切です。
蓄電池の設置費用は負担が大きいですが、長く住んでいくことで光熱費は節約できます。
長い期間を想定した計算のシミュレーションをし、蓄電池を設置する方法を考えましょう。
デメリット2：電池ユニットが経年劣化する
蓄電池のリチウムイオン電池は年数が経過し、充放電回数が寿命になると、蓄電できる容量が減ってしまいます。
蓄電池の寿命は10～15年ほどといわれ、電池ユニットが劣化してしまうと、交換が必要になるのです。
メーカーによっては保証期間や充放電回数に違いがあります。
蓄電池を販売する企業に機器の詳細の内容を確認し、長くしっかり使用できる蓄電池を選びましょう。
デメリット3：使える量が限られる
蓄電池は、電気を貯められる量は決まっているので、容量が少ない設定の製品だとすぐに使える電気がなくなってしまいます。
そのため、非常時に備えて、こまめに蓄電しておくことが重要です。
家の電気をどのくらい使っていけるのかというある程度の目安を意識しておくことが大切です。
デメリット4：設置スペースを選ぶ
家庭用蓄電池のサイズは、幅と高さが100cmほどでエアコンの室外機くらいの大きさのものが多くコンパクトではありません。
設置する場所は、高温、低温を避け、結露しない場所が好ましいです。
最適な屋内の設置場所を確保する必要があります。
敷地面積が狭い家だと、蓄電池の置き場所に困ることも。
設計段階で、蓄電池の置き場所を考えておくとよいでしょう。
抑えておきたい国や地方自治体の補助金
家庭用蓄電池は、初期費用がかかるため、一般家庭を対象とする補助金を利用するのがおすすめです。
国からの補助である「こどもエコ住まい支援事業」という制度があります。
子育て世帯・若年夫婦世帯による高い省エネ性能（ZEHレベル）を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援を目的にしたものです。
今の時点で、2024年度は補助金の上限額が100%に達したため交付申請を受けることは終了になりましたが、国からの補助金についてはこまめにチェックして早めに準備しておくと良いでしょう。
また、地方の自治体からも、蓄電池設置の補助金が出る場合があります。
各都道府県や市町村のホームページや地域の情報を確認してください。
補助金を申請する場合は、施工会社や蓄電池の業者にまずは気軽に問合せをしてみましょう。
家庭用蓄電池を効率よく使う「スマートハウス」とは？
スマートハウスとは、省エネ性能が高く、エネルギー需給が最適化された家のことです。
ITとEVの技術で、電気を買わず賢く光熱費を削減し、快適な暮らしを実現できると期待されています。
具体的には「HEMS（Home Energy Management System：ホーム エネルギー マネジメント システム）」を導入することで、電気などの使用量を見える化し、効率よく住宅内設備の一括制御が可能。
スマートハウスでは、家庭用蓄電池や太陽光パネルを設置して、電気の供給を行うシステムも含まれます。
省エネ効果の高いスマートハウスは、健康で快適な暮らしができる一般に向けた未来の家としてまずます注目が集まっていくことでしょう。
空間工房LOHASのスマートハウス「LOHAS SMART」とは
空間工房LOHASでは、コロナ禍で変わった暮らしから、今までの家づくりでは大切な家族は守れないという考え方をコンセプトに、AVとEVで電気を買わない未来の木の家「LOHAS SMART」で家づくりの5つの約束を提案します。
PROMISE1：健康を第一に考えた理想の温湿度と正圧の空気環境
なるべく機械に頼らず自然のエネルギーを最大限活用できる「パッシブ設計の家」は、夏の暑い日差しを遮り、冬の暖かな日差しは家の奥まで差し込むように考えられた家づくりです。
気圧調整式第一種全熱交換気システム「エクリア（AIR CREAR）」を稼働させることで、給気する空気量が多く、排気される空気量が少ない「正圧」の空気環境を実現。
足元から天井まで、全室同じ温度、湿度で暮らせる快適な空間になります。
家中の空気を、2時間に一回入れ替えることで、コロナ禍でも安心です。
高気密、高断熱、省エネルギー性能を確保し、自家消費電力を極限まで抑えています。
PROMISE2：省エネ性能の高い再生可能エネルギー自給率100%
スマートハウスは、発電した電気を蓄電池やEV車に蓄える使い方で、夜も電気を買わない暮らしができます。
電気料金が家計を圧迫し、太陽光発電は日中の晴れた日にしか発電できないことから、電気をあまり買い取ってもらえない日が増えています。
再生可能エネルギー自給率が100%であるスマートハウスに注目が集まっているのです。
カーボンニュートラルを目指す時代に合わせて、地球温暖化対策に貢献した環境に優しい家は、未来の子供たちに安心を創生できます。
PROMISE3：コロナ禍・地震・水害・暴風からのレジリエンス
近年の異常気象により発生している「線状降水帯」による河川の氾濫などの自然災害の問題は、今後さらに大型化する可能性もあるでしょう。
これからは、過去の災害の経験をＡＩ搭載のクラウド「HEMS」に学習させて、新たな災害に備えていく家づくりが重要です。
被害により電力供給がストップしても、自力で速やかに復旧できる回復力を持つことなど、「レジリエンス性能」が求められます。
コロナ禍により、各市町村に設置された避難所ではクラスター発生リスクもあります。
緊急時には、「家が避難所」であることが大切なのです。
PROMISE4：家の資産価値を担保する省エネ性能表示
新型コロナウイルスの発生により、過去に経験したことのない生活強いられたことから、私たちの暮らし方にも大きな変化が起こりました。
家づくりも同様で、もはや過去の常識で家をつくること自体がリスク化しています。
住生活環境の変化を素早くとらえ、間取り、性能、制御に対応する家づくりを進化させていく家づくりが大切です。
PROMISE5：急速に変化する住生活環境に対応できるloTプラットHOME
家をリノベーションすることで、家の品質や性能が維持され続ければ、子供が巣立った後からも新たなライフスタイルに対応したり、新たな家族が住み続けたりと長く家に住めるはずです。
自分中心の家から、次の世代が喜んで暮らせる家づくりへとパラダイムシフトが求められています。
ウッドショックや半導体不足などを考慮して、地球環境に優しい家づくりをしなければなりません。
▶「LOHAS SMART」の詳しい情報はこちらのページより
【施工事例】温めた熱を保つ、冷やした室温を保つ、断熱等級7の家 in 富士
温めた熱を保つ、冷やした室温を保つ、断熱等級7の快適なお住まいが完成しました。
燃料の高騰が続く中で、冬に部屋を温めればあたたかさを持続し、夏にエアコンで部屋を涼しくすればその涼しさを逃さない、極力少ないエネルギーで過ごせる家です。
冬の結露をできるだけ防ぎ、カビによるアレルギーも防ぎます。
リビングからは、お風呂、ランドリー、ウッドデッキ、クローゼットまで1ラインで家事もしやすい家になっています。
木をふんだんに使い、家の中でも森林浴できるような素敵なお宅が完成しました。
［仕様］ 延床面積：112.61㎡（34坪）、C値：0.23㎠／㎡
屋根：ガルバリウム剛板
外壁：そとん壁
床：富士ひのき壁：エコクロス 太陽光発電＋蓄電、澄家（24時間換気）
サッシ：断熱ペアガラス
ゼロエネルギーハウス
まとめ｜蓄電池は納得できる業者に依頼しよう
今回は、家庭用蓄電池のメリットデメリット、太陽光発電との相性について解説しました。
蓄電池は、初期費用が高くどのようなシステムであるのかいまいちわからないという人も多いでしょう。
新築住宅に蓄電池の導入を検討しているのであれば、まずは施工会社に相談し、納得できる業者を選択することが大切です。
実績はもちろん、補助金のサポートや保証についてしっかりと整っている会社に依頼しましょう。
この記事を参考に家庭用蓄電池を検討してみてください。
著者情報
寺﨑幸治
空間工房LOHAS代表。「富士山のエネルギーを紡いだ木を活かし、家族の思い出を畳みこんで、住めば住むほど心身共に 健康になり子の代まで価値ある資産として住み継いで行ける、自然素材の家づくり」を平成17年から続けている。2022年現在建てた住宅は200棟以上。 輸入には頼らず、静岡県富士市にあり、地産地消で森を守りながら次世代まで永く住みつなぐ家を造る。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。
施工事例はこちら→温めた熱を保つ、冷やした室温を保つ、断熱等級7の家 in 富士
静岡県で、省エネ性能の高いパッシブハウスをお考えなら、空間工房LOHASにぜひご相談ください。
■直接いらっしゃらなくても、ZOOMでのオンライン家造りも可能です。気軽に家造りの進め方や、移住者支援の補償のこと。
土地選びまでご相談にのっています。→ ご予約はこちら
■ 何かお家のことで質問があれば、お気軽にLINEでご質問ください→ こちら
■ ロハスのYouTubeチャンネル「輝く暮らしの舞台作りCH」では、 家づくりで後悔しないための情報や新築ルームツアーをUPしています→ こちら チャンネル登録よろしくお願いします!
– 富士市富士宮市で住むほどに健康になる注文住宅・木の家をつくる工務店 空間工房LOHAS（ロハス）
静岡県富士市荒田島町8-16
TEL:0545-57-5571
FAX:0545-57-5576
Email:lohas@kobo-lohas.com
HP:https://www.kobo-lohas.jp
家を建ててからかかるお金で、 後から後悔しない為に、最初に知っておいて欲しい事をまとめました。 お読みでない方はこちらからご覧いただけます↓
今までで200棟住宅を建築してきたLOHAS社長の寺﨑が 「良い家造り」のために知っておくと必ず役に立つ話。 こちらから読んでみる↓
